
日本戦の直前、「ベネズエラ vs メキシコ」を視察。
「注目の右腕」カルロス・パラが13奪三振の快投!
同グループ首位を走るニュージーランドに挑む
初回、3番・宇宿雅哉の「ツーラン」で先制!
先発・高橋理央も2安打・14三振と「熱投」 !!
好調・ニュージーランドをキッチリ撃破!
一戦一戦強くなり、「進化」を続けて…
「WBSC第2回男子U23ワールドカップ」第4日、前日の南アフリカ戦に14-0(4回得点差コールド)で圧勝し、オープニングラウンド2勝1敗とした男子U23日本代表は、この日 ″同グループ首位″ を走る強豪・ニュージーランドと激突することになった。
「勝負」のニュージーランド戦を前に、宿舎では中村健二ヘッドコーチが選手・スタッフ全員を集め「入念」なミーティング。第2戦・アルゼンチン戦での逆転負けを教訓としながら、次なる山場への「対応・対策」を確認。「サウスポーのリアム・ポッツが先発登板してくるにあたって、左打者は外(アウトコース)に流れるライズボール、そしてチェンジアップへの対応が重要になる。サウスポー特有の球質もあって、左打者からするとボールが遠ざかる感覚に陥ることが予想されるため、『右打者の奮起』を求めたい。右打者に対してもインコースを厳しく突いてくる傾向にあるが、そこを怯まず、『踏み込んで打ちにいく』覚悟で挑んでほしい」と具体的な指示が出された。
また、日本 vs ニュージーランドの直前には同球場で「ベネズエラ vs メキシコ」が行われ、白熱の戦いを展開。「世界が注目」「成長著しい」カルロス・パラをエースに立てるメキシコが延長8回タイブレークの末、2-1でサヨナラ勝ち! カルロス・パラも前評判通り「球速130㎞/h超」のライズ・ドロップ、チェンジアップも巧みに交え、2安打・13奪三振の快投!! 1敗を堅持し、「優勝候補の一角」であることを改めて証明した。
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大会第4日/4月28日(火)
オープニングラウンド第4戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R | |
| ニュージーランド | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 日 本 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | x | 3 |
日本:◯高橋理央(7回)ー上野結来
〔本塁打〕宇宿雅哉
後攻の日本は初回、ニュージーランドの先発 リアム・ポッツに対し、1番・津田龍輝が四球で出塁。すかさず二盗を成功させると、2番・安形恭悟は空振り三振に倒れたが、3番・宇宿雅哉がワンボールからの2球目、「豪快」なスイングで振り抜き、レフトスタンドへツーランホームラン! 試合前のミーティング通り「右打者」がいきなり「大仕事」をやってのけ、幸先良く2点を先制した。
ニュージーランドも3回表、一死からピッチャーゴロ悪送球で打者走者が二塁まで進塁。2番打者空振り三振の後、3番打者が一・二塁間を襲う強烈な打球。セカンド・安形恭悟がダイビングキャッチですぐに一塁へ送球したが、送球がやや逸れ、一塁セーフ(記録は安打)、その間に二塁走者が一気にホームインし、1点を返した。
1点差とされた日本は終盤5回裏、一死後、8番・永吉飛斗が二遊間を抜く安打で出塁。9番・芝海人がスリーバントを決め、一塁走者が二塁へ進塁。1番・津田龍輝の打席でのパスボール、ワイルドピッチで三塁走者・永吉飛斗が判断良く本塁を陥れ、間一髪セーフ! 貴重な追加点を挙げた。
投げては、先発・高橋理央が1戦目(チェコ戦)、2戦目(アルゼンチン戦)の課題を克服するべく、立ち上がりから「高低」を上手く突き、ドロップ、ローライズ・ハイライズを絶妙の高さ・コースに投げ込む「成長」「進化」を遂げたピッチングを展開。ニュージーランド打線を2安打・14三振に抑え込む「熱投」で、3-1の完投勝利! オープニングラウンド3勝1敗とし、グループA1位通過に「大きく前進」した!!
「WBSC第2回男子U23ワールドカップ」第4日は、この日本戦の他、デンマーク vs オーストラリア、南アフリカ vs チェコ、ベネズエラ vs メキシコ、カナダ vs シンガポール、コロンビア vs アルゼンチンが行われ、オーストラリア(デンマークに9-1)、チェコ(南アフリカに8-0)、メキシコ(ベネズエラに2-1)、カナダ(シンガポールに20-0)、アルゼンチン(コロンビアに8-0)がそれぞれ勝利。
グループAは3勝1敗のチェコ、日本、ニュージーランドが同率首位に並び、アルゼンチンが2勝2敗の4位、1勝3敗のコロンビアが5位、4連敗の南アフリカが6位という状況。一方のグループBは前回チャンピオン・オーストラリアが依然「無傷」(4連勝)で単独首位。3勝1敗のメキシコが2位、2勝2敗のカナダ、ベネズエラが同率3位、1勝3敗のデンマークが5位、開幕から勝ち星なし(4戦全敗)のシンガポールが6位に位置する展開となっている。
予選リーグ ″二つ目の難所″ ニュージーランド戦をしっかりモノにし、グループA同率首位に立った男子U23日本代表。残る最終戦(コロンビア戦)に勝利すれば、オープニングラウンド(予選リーグ)グループAをまず「1位」で通過することとなる(※チェコ、ニュージーランドのいずれかに勝敗で並ばれても『直接対決』に勝利しているため、日本の順位が上となる)。
この日のニュージーランド戦、内容的には「2025世界最優秀選手」リアム・ポッツの前に2安打・10三振と抑えられたが、上記のように「期待」が寄せられた「右の主軸」3番・宇宿雅哉の一発、そして「頼れるキャプテン」永吉飛斗をはじめとする「打線のつなぎ役・仕事人」がしぶとく食らいつき、相手にプレッシャーをかけ、数少ないチャンスを得点につなげることができた。
先発登板した高橋理央も、ここまでの「実体験」から「課題の修正」に努め、大前提である「同じ失敗を繰り返さない」冷静かつクレバーなピッチングを披露してくれた。
日本代表チームとして、このU23ワールドカップを「勝ちにきている」以上、「結果を残すこと」が最重要・最優先であることは間違いない。しかし、その表面的な結果を注視するだけではなく、「なぜ勝てたか」「なぜ負けたか」を常に問い、正確に評価・分析しながら、チームもしくは選手個々の「さらなる進化」(現状維持からの脱却)につなげていかなければならないと……繰り返し感じる。
今日のベネズエラ vs メキシコを実際に間近で観て、正直なところ「日本もまだまだレベルアップが必要!」そう、痛感させられた。
オーストラリアのジャック・ベスグローブも、メキシコのカルロス・パラも、常時130㎞/h超。ライズ・ドロップの「変化量・切れ味」は、他のピッチャーと明らかに「次元が違う」し、そこに巧みなチェンジアップもあるときている。
何度も繰り返すが、これら「世界一線級の投手」と対峙し、どう立ち向かうか!?
今回の勝利に満足することなく、我々はその「術」を追求し、「答え」を出さなければならないのだ。
●文・写真
男子U23日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)