

12月12日(月)、南アフリカ・ケープタウンで開催されている「第9回世界女子ジュニア選手権大会」(大会オフィシャルサイトはこちら 大会スケジュールはこちら 女子U19日本代表選手名簿はこちら)第6日、日本は予選リーグ第5戦でロシアと対戦。18安打・20得点の猛攻でロシアを一蹴。無傷の5連勝を飾り、予選リーグ「POOL・B」の単独首位の座を守った。
■大会第6日(12月12日/月)
・予選リーグ第5戦
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1 |
2 |
3 |
計 |
日 本 |
9 |
5 |
6 |
20 |
ロシア |
0 |
0 |
0 |
0 |
※大会規定により3回得点差コールド
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〔バッテリー〕中村友佳(1回)・○岡村奈々(1回2/3)・北岡志帆(1/3)−宇野有加里
〔本塁打〕宇野有加里、奥田茉優希
〔三塁打〕市口侑果
〔二塁打〕山城みな、宇野有加里B、長楓]未、鈴木鮎美 |
予選リーグ第5戦の相手はロシア。先攻の日本は初回から猛攻を仕掛けた。1番・市口侑果がいきなり左中間を深々と破るスリーベースで出塁すると、2番・熏竝′獅ェ四球を選び、3番・宇野有加里が今大会第2号となる先制のスリーラン。「頼れるキャプテン」の豪快なレフトスタンドへの一発で日本が先手を取った。
これで勢いに乗った日本は、4番・長楓]未のセンター前ヒット、5番・山城みなのレフト線を痛烈に破るタイムリーツーベースで1点を追加し、さらに6番・斎藤優華、9番・小松美樹がセーフティーバントで揺さぶりをかけ、相手守備の乱れを誘い、2点を加え、この回2順目となる1番・市口侑果、2番・熏竝′氏A3番・宇野有加里の3連続長短打でさらに3点を追加。この回大量9点を挙げ、早々と勝負を決めてしまった。
日本はその後も攻撃の手を緩めず、2回表には8番・奥田茉優希のスリーランなどで5点を追加し、3回表にも、6長短打を集中し、6点を追加。ロシア投手陣に18安打を浴びせ、20得点を奪い、3回コールド勝ちを決めた。
守っては、先発・中村友佳、2番手・岡村奈々とつなぎ、最後は北岡志帆が締め、ロシア打線をわずか1安打に抑え、完封。余裕の投手リレーで5連勝を飾った。
予選リーグも残り2試合となり、今のところ予選リーグ「POOL・A」では、前回大会の覇者・アメリカが日本と同じく5戦全勝。初戦のカナダ戦で4失点した以外はすべて大差の完封で勝利を飾っており、優勝を狙う日本にとって、やはり「最大のライバル」となりそうだ。
決勝トーナメントの初戦で日本の相手となりそうなのはカナダ。初戦でアメリカに4−11で大敗したが、その後は順調に星を伸ばし、4勝1敗で予選リーグ「POOL・A」の2位につけている。アメリカに大敗しているとはいえ、投手力には定評があり、パワーヒッターを揃える打線も侮れない。日本としては、このカナダを破ってアメリカとの対戦に臨み、さらにそれを破って決勝で待ち受ける形が理想的である。
そのためにも、予選リーグ残り2試合の戦い方を大切にしたいところだ。残念ながら、ドイツ、ブラジルともに、仮想・アメリカ、仮想・カナダとして臨むには、役不足の感は否めないが、それでも、この戦いの中で、しっかりと「収穫」を持って決勝トーナメントに臨むことができるよう、そのための「準備」をしっかりとしておかなければならない。
基本的に、日本、アメリカ、オーストラリア、カナダの「TOP4」と目されるチームと、その他のチームでは、投手力に大きな差がある。それだけに、今日の試合を含め、球威の劣るピッチャーを打ち込んだからといって手放しでは喜ぶことはできない。決勝トーナメントでは、いずれもMAX110km/h近い球速を誇り、鋭い変化球を有するピッチャーを相手にしなければならない。予選リーグの後半戦が、あまりにも力の差のある相手ばかりとなってしまったことが、決勝トーナメントへの備えという点において、唯一気がかりといえば気がかりな点だろうか。
しかし、ここにいる選手たちは、U19(19歳以下)、ジュニアのカテゴリーとはいえ、上野由岐子やモニカ・アボット、ジャスティン・スメサートや呂偉といった世界に名だたる好投手と日常的に対戦してきた選手たちばかりである。今日の試合でも、力の劣る相手とはいえ、相手のミスではなく、しっかりと振り、しっかりと打ち、奪った得点である。予選リーグ残り2試合で変に調子を崩したり、相手に合わせてしまうようなミスは犯すまい。心配は杞憂に終わってくれることだろう。
目標は「世界一」それだけを見つめ、ここまで来たのだから。
予選リーグ第5戦 ロシア戦スターティングラインアップ
1番・セカンド |
市口 侑果(ルネサスエレクトロニクス高崎) |
2番・ショート |
熏竅@香月(豊田自動織機) |
3番・キャッチャー |
宇野有加里(ルネサスエレクトロニクス高崎) |
4番・センター |
長普@望未(トヨタ自動車) |
5番・サード |
山城 みな(太陽誘電) |
6番・レフト |
斎藤 優華(とわの森三愛高) |
7番・DP |
粟倉 陽香(日立ソフトウェア) |
8番・ファースト |
奥田茉優希(東海学園高) |
9番・ライト |
小松 美樹(ルネサスエレクトロニクス高崎) |
FP・ピッチャー |
中村 友佳(トヨタ自動車) |
※選手交代
2回裏 中村友佳OUT→岡村奈々(小倉商業高)IN ※投手交代
3回表 斎藤優華OUT→山根すずか(シオノギ製薬)IN ※代打
〃 小松美樹OUT→鈴木鮎美(トヨタ自動車)IN ※代打
〃 宇野有加里OUT→松木瑛里(デンソー)IN ※代走
3回裏 代打・山根すずかがセカンドの守備に入る
(セカンド・市口がショートへ、ショート・熏竄ェレフトへ)
〃 代打・鈴木鮎美がライトの守備に入る
〃 岡村奈々OUT→北岡志帆(豊田自動織機) |