新たな歴史の創造者たれ!
 女子U19日本代表
 いざ! 世界の舞台へ!!

 (2011.12.4)




 去る12月1日(木)、スタジアムプレイス青山を会場に「第9回世界女子ジュニア選手権大会(大会スケジュールはこちら)日本選手団(女子U19日本代表)結団式・壮行会」が行われ、女子U19日本代表(代表選手名簿はこちら)が「決戦の地」南アフリカ・ケープタウンへと旅立った。(大会オフィシャルウェブサイトはこちら

 女子U19日本代表は、7月1日(金)〜3日(日)の3日間、静岡県伊豆市・天城ドームおよび野球場を会場に実施された「平成23年度 女子U19日本代表チーム選手選考会」で厳しい選考の結果、「世界を相手に戦える選手」「世界の舞台で通用する選手」17名が選び出され、今年9月(9月2日(金)〜8日(木)/韓国・ソウル)、11月(11月12日(土)〜17日(木)/静岡県伊豆市)に実施された「2011 日韓ジュニアスポーツ交流事業」を「第9回世界女子ジュニア選手権大会」(U19世界女子選手権大会)へ向けた強化の一環、貴重な強化の場として、「本気モード」で挑み、9月の訪韓時の韓国女子ジュニア代表チームと7試合のテストマッチでは、19−0、4−2、10−0、16−0、15−0、15−0、13−1と圧倒的な強さで7連勝。11月の韓国女子ジュニア代表チーム来日時のテストマッチでは8−0、11−1、27−0で3連勝を飾るなど、2大会ぶり5度目の「世界制覇」をめざす女子U19日本代表が、その「強さ」を見せつけ、順調なステップを刻んだ。

 11月28日(月)〜30日(水)には、「第1次国内強化合宿」を実施し、地元・静岡の飛龍高校男子ソフトボールの男子ピッチャーを「仮想アメリカ」「仮想カナダ」に見立て、打ち込みを行い、太陽誘電、ルネサスエレクトロニクス高崎といった日本女子ソフトボールリーグ1部の「強豪」の胸を借り、最終調整。4試合のテストマッチを実施、最後の仕上げを行った。

 12月1日(木)の結団式・壮行会では、チームを率いる渡辺和久ヘッドコーチ((財)日本ソフトボール協会選手強化本部会・女子ジュニア強化委員/木更津総合高)が、「南アフリカはダイヤモンドや金の産地として知られ、職場では『金のお土産を頼むよ!』などと言われることもありました。もちろん、私の収入では、金をお土産にすることはできませんが……(笑)。金メダルを獲得し、その金の土産話をすることはできると思っています。選手たちとともにチーム全員で力を合わせ、必ずや一番良い色のメダルを持ち帰りたいと思います」と力強く決意表明を行った。
 渡辺和久ヘッドコーチは、1981年の第1回大会(当時は世界ユース選手権の名称で男女同時開催。カナダ・エドモントンで開催された)に男子U19日本代表の選手として戦い、「世界一」の座を勝ち獲っており、金メダルを持ち帰っている。男子U19日本代表が「世界一」となったのは、この第1回大会だけであり、このとき、歴史に残る男女アベック優勝を達成した女子U19日本代表のコーチを務めていたのが、今回、日本選手団の団長を務める宇津木妙子氏(ISF(国際ソフトボール連盟)副会長・(財)日本ソフトボール協会常務理事・国際委員長)とあって、30年ぶりの日本選手団での「再会」を喜び、不思議な「縁」と「巡り合わせ」に思いを馳せ、大会への決意を新たにしていた。

 コーチングスタッフは、2009年の「第4回アジア女子ジュニア選手権大会(兼第9回世界女子ジュニア選手権大会アジア地区予選)」を圧倒的な強さで勝ち抜き、2大会連続3度目の優勝と世界選手権出場権を獲得した際のスタッフが今大会も継続して指揮を執る。
 ヘッドコーチは、インターハイ、高校選抜、国体などで数々のタイトルを獲得してきた名将・渡辺和久氏。その「右腕」となるのは有住隆氏(上山明新館高)。2009年のISFユースワールドカップで「世界一」を勝ち取った女子U16日本代表チームのコーチであり、自らの現役時代には世界男子選手権大会準優勝をはじめ、男子日本代表の「黄金時代」を築いた輝かしい実績を持つ同氏が、今大会のコーチとして渡辺和久ヘッドコーチをサポートする。マネージャーには小室留美枝氏(藤村女子高)、女子日本代表をはじめ数々のカテゴリーでトレーナーを務めてきた大石益代氏((財)日本ソフトボール協会)も側面からサポート。さらには、シドニーオリンピック銀メダル、アテネオリンピックで銅メダルを獲得した「名将」であり、その「熱血指導」で一時代を築いた宇津木妙子氏が団長を務め、現役時代と変わらぬ「熱き想い」で日本選手団の陣頭指揮に立ち、日本代表の「伝統とプライド」を注入。前回大会でアメリカに奪われた「世界一」の座を再び奪い返すために、万全の体制で大会へ臨む。
 
 女子U19日本代表は、1981年の第1回大会(カナダ・エドモントン)を皮切りに、1991年の第4回大会(オーストラリア・アデレード)、1999年の第6回大会(台湾・台北)、2003年の第7回大会(中国・南京)と過去4回の「世界一」を経験するなど、輝かしい実績を残し続けているカテゴリーである。前回大会(2007年・第8回大会/オランダ・エンスヘーデ)でも、史上初の3連覇こそ成らなかったが、準優勝という成績を残している。
 また、このカテゴリーで「世界一」を経験したメンバーが、女子日本代表の「主力選手」に成長し、チームの屋台骨を支える存在となり、北京オリンピックで金メダルを勝ち取る「原動力」となったことは記憶に新しい。

 今回のメンバーも、すでにU16(16歳以下)のカテゴリーで2009年のISFユースワールドカップで「世界一」を経験したメンバーが3名(岡村奈々、奥田茉優希、小松美樹)、同年のアジア女子ジュニア選手権大会でアジアを制し、世界選手権出場権獲得に貢献したメンバーが3名(宇野有加里、松木瑛里、市口侑果)と国際経験も十分。
 特に投手陣は、すでに女子日本代表に名を連ね、2010年第12回世界女子選手権大会(ベネズエラ・カラカス)で準優勝を経験した岡村奈々、今年9月の第10回アジア女子選手権大会で5連投、優勝に貢献した平原かすみがおり、それを援護する野手・打線にも今年の日本リーグで本塁打王、打点の「二冠」を獲得し、新人賞にも輝いた「スーパールーキー」長楓]未、同じく首位打者争いを演じた「若き天才打者」市口侑果、それぞれの所属チームで1年目からレギュラーポジションを獲得し、活躍を見せた熏竝′氏A山城みな、山根すずか等、好選手が揃い、『史上最強の布陣』と前評判も高い。

 しかし、プロ野球の日本シリーズやCS(クライマックスシリーズ)等でも見られるように、短期決戦、毎日毎日試合を行うような世界選手権のような大会では、期待された選手がまったく実力を発揮できないまま、大会を終えてしまうようなケースも多々見られる。
 その一方で、予想もしなかった選手が、チームの救世主となり、獅子奮迅の活躍を見せるケースもある。
 ましてや、まったく環境の異なる南半球・南アフリカの地に適応・順応するだけでも大変なことで、普段ならオフシーズンとなるこの時期に、「世界の強豪」を相手に連戦を続ける世界選手権は、簡単に勝てるほど甘い世界ではなく、『史上最強』と言われる今回のチームでも、思いも寄らぬ苦境に陥ることもないとはいえないだろう。
 それでも……勝たなくてはならない。なぜなら「日本代表」とは、勝つことを義務付けられ、使命とするチームであるからだ。「日本代表」は「オリンピックチャンピオン」であり、このU19のカテゴリーでも、過去4回も「世界一」に輝いているチームである。
 「日本代表」は勝たねばならない。そして、今回のチームも「勝つことのできる」チームであると信じている。


■第9回世界女子ジュニア選手権大会 日本選手団

▽スタッフ
・団長
 宇津木妙子(財団法人日本ソフトボール協会常務理事)
・ヘッドコーチ
 渡辺 和久(木更津総合高)
・コーチ
 有住  隆(上山明新館高)
・トレーナー
 大石 益代(財団法人日本ソフトボール協会)
・マネージャー
 小室留美枝(藤村女子高)
・総務
 藤井まり子(財団法人日本ソフトボール協会)

▽選手
・投手
 岩田みゆき(甲賀健康医療専門学校)
 岡村 奈々(小倉商業高)
 北岡 志帆(豊田自動織機)
 中村 友佳(トヨタ自動車)
 平原かすみ(東京女子体育大)
・捕手
 粟倉 陽香(日立ソフトウェア)
 宇野有加里(ルネサスエレクトロニクス高崎)
・内野手
 奥田茉優希(東海学園高)
 鈴木 鮎美(トヨタ自動車)
 熏竅@香月(豊田自動織機)
 松木 瑛里(デンソー)
 山城 みな(太陽誘電)
 山根すずか(シオノギ製薬)
・外野手
 市口 侑果(ルネサスエレクトロニクス高崎)
 小松 美樹(ルネサスエレクトロニクス高崎)
 斎藤 優華(とわの森三愛高)
 長普@望未(トヨタ自動車)

・帯同審判員
 鎌田 惠雄(財団法人日本ソフトボール協会審判委員長)


※ポジション別50音順

女子U19日本代表が、2大会ぶり5度目の
「世界一」の座をめざし、南アフリカへ出発!

7月、選手選考会で「最強の布陣」が選び出された

日韓交流も「強化の一環」ととらえ、本気モード!

男子ピッチャーを仮想・アメリカ、仮想・カナダに
見立て、入念に打ち込みを行った

日本リーグの強豪チームの胸を借り、
世界選手権本番へ向け、最後の仕上げ

「世界の舞台」を想定し、120km/hに設定した
マシンを相手にバント練習を繰り返した

「南アフリカの『金』をお土産にはできないけれど、
『金メダル』をお土産にしたい」と渡辺ヘッドコーチ

「史上最強」の女子U19日本代表
いざ! 世界の舞台へ!!