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宇津木麗華ヘッドコーチ率いる
「新生・女子日本代表」が始動!
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日本代表候補選手が初招集された
第1次国内強化合宿には、
候補選手28名全選手が参加
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カナダカップ、USAワールドカップに向けて
実戦感覚を取り戻すため、
チーム内の紅白戦を中心とした
実戦主体の強化スケジュールが組まれた
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合宿中日の29日(水)には
岐阜県大垣市、岐阜県協会の協力のもと
「東日本大震災チャリティーマッチ」を開催
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今回日本代表のキャプテンを務める
岩渕有美(ルネサスエレクトロニクス高崎)
はアテネオリンピック以来の代表復帰
宇津木麗華ヘッドコーチの信頼も厚い
※画像左端
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ヘッドコーチと選手の「パイプ役」として
宇津木麗華ヘッドコーチの強化方針を
チームにうまく浸透させる役割を果たしたいと語った
上野由岐子(ルネサスエレクトロニクス高崎)
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大学生から唯一の日本代表選出となった
平原かすみ(東京女子体育大)にも注目!
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「世界の頂点」をめざして
再び女子日本代表の挑戦がはじまった
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「世界の頂点」をめざして、
新たな挑戦がスタート!

去る6月27日(月)〜7月1日(金)の5日間、岐阜県大垣市において女子日本代表の第1次国内強化合宿が実施された。
宇津木麗華ヘッドコーチのもと新体制となり、初の日本代表選手召集となった今回の第1次国内強化合宿には、平成23年度女子日本代表候補選手28名全選手が参加(※平成23年度女子日本代表候補選手名簿はこちら)。来年7月に開催が予定されている世界選手権に向けた強化はもちろんのこと、今年の強化スケジュールである、7月9日(土)〜17日(日)のカナダカップ(カナダ・サレー/※カナダカップ組み合わせはこちら)、7月21日(木)〜25日(月)のUSAワールドカップ(アメリカ・オクラホマシティー/※USAワールドカップ組み合わせはこちら)、9月21日(水)〜27日(火)、台湾・南投で開催される第10回アジア女子選手権(兼第13回世界女子選手権大会アジア地区予選)に臨むべく、本格的な強化をスタートさせた。
また、今回は「新生・日本代表」の船出ということもあり、会場地となった岐阜県大垣市をはじめ、来年に開催の迫った「ぎふ清流国体」に向けて準備・強化を進める岐阜県協会、岐阜県国体成年女子チームが女子日本代表を全面的にサポート。国体に向けて準備を進める浅中公園総合グラウンドソフトボール場(平成24年10月6日/土〜8日/月に「ぎふ清流国体」ソフトボール競技成年女子の部を開催)を主会場に日程が進められ、合宿中日の29日(水)には、大垣市北公園野球場にて、大垣市、岐阜県協会の協力により企画され、形となった「東日本大震災復興支援チャリティー 全日本女子ソフトボールチーム紅白戦」も開催された(今回のチャリティーマッチにて皆様よりいただきました募金521125円は、すべて「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会実行委員会」が行う東日本被災地選手支援募金に寄付させていただきました。皆様の温かいお気持ちとご協力に、改めて感謝申し上げます)。
日本代表候補28名全選手が初めて招集された今回の第1次国内強化合宿では、宇津木麗華ヘッドコーチ新体制の強化方針、チームの方向性を選手たちへ浸透させていくことにまずは重点が置かれた。また、この第1次国内強化合宿の直後に予定されているカナダカップ、USAワールドカップに向けて、実戦感覚を取り戻すとともに、調整・準備を行うため、チーム内での紅白戦を中心とした実戦主体の強化スケジュールが組まれ、攻撃の形や守備の連携が入念に確認された。
宇津木麗華ヘッドコーチは、「今回の国内合宿では、まず“世界の舞台”で戦うためのチーム作りをしたいと思っている。今年は9月に世界選手権のアジア予選を控えており、来年開催される世界選手権への切符をつかむことが最優先されるが、強化の面で言えば、今年の強化スケジュールの中で、選手たちの実力を見極め、本当の意味で強化が図れる大会は、アメリカ、オーストラリア、カナダら世界の強豪国が集うカナダカップとUSAワールドカップになると考えている。私自身、各国の代表チームが参戦するカナダカップ、USAワールドカップでは、来年の世界選手権を見据え、戦術や選手起用など様々なことを試したいと思っているし、若い選手たちには、海外で開かれる国際大会で経験を積み、世界のレベルを肌で感じてもらいたい。チームとしても、今回は結果だけにとらわれるのではなく、世界の強豪国と対戦する中でしっかりと課題と収獲を得ることが重要だと考えている。まずは今回の国内合宿でそのための準備をしっかりと行いたい」と、今回の合宿の目的・趣旨を語り、「日本代表のヘッドコーチを務めるにあたっては、何よりも私自身が選手時代に培ってきた経験を選手に伝えていきたい。“世界の舞台”で勝つということは、技術的なことはもちろん、精神的にも肉体的にも『極限』が要求されるし、こればかりはそこで戦った者にしか分からないものがある。私は選手時代にシドニー、アテネオリンピック、世界選手権など数多くの世界の舞台を経験し、時には逆境に立たされ、苦境に陥りながらも、勝つために、結果を残すために何をしなければならないか、常に自分で考え、試行錯誤を繰り返してきた。厳しい環境の中で自分自身を磨き、そこで結果を出すことで初めて自信が生まれ、世界の舞台で戦う術を手に入れてきた。だからこそ、選手たちには私自身の経験を最大限伝えていきたいと思っているし、たとえ今置かれている状況が厳しくても、最終的には自分で考え、工夫し、目の前にある課題を乗り越えていける選手になってほしいと期待している。また、今回のチームではキャプテンを務める岩渕をはじめ、上野、山田ら世界の舞台を知る経験豊富な選手に、プレーの面ではもちろんのこと、これまで自らが培ってきた経験を若い選手たちに伝えていく役割を担ってもらいたい。彼女たちはオリンピック、世界選手権という大舞台を経験してきた選手たち。今回のチームでは、私の考え・思いを正確に理解し、チームに浸透させてくれる重要な存在になると思う。私を含め、これまで世界の舞台を経験してきた選手たちが、若い選手たちにその経験を伝え、次世代を担う選手の育成も視野に入れながら、日本代表の伝統や思いをつないでいきたいと思っている」と、自らの経験をもとに今後のチーム作りへの抱負を述べた。
今回の日本代表では、この宇津木麗華ヘッドコーチをルーシー・カサレスコーチ、大國香奈子コーチの2名がサポート。ルーシー・カサレスコーチは、豊田自動織機監督時代に日本リーグを3度制した実績を持ち、宇津木麗華ヘッドコーチが「急務」と掲げる投手陣のレベルアップに全力を傾ける。また、大國香奈子コーチはかつてのU23、B代表など育成年代のスタッフとして代表の強化に携わってきた経験を持ち、今回の日本代表ではコーチとしての役割をこなす傍らチームのマネージャーも兼務。かつてB代表のコーチを務めていた時代から宇津木麗華ヘッドコーチの“信頼”は厚く、今回の日本代表ではヘッドコーチの手となり、足となって、グラウンド内外に奔走する重要な役割を担う。
選手の顔ぶれとしては、今回は選手強化本部会の方針により、従来のような公募による選考会は実施しない方針で、日本リーグ・全日本大会での活躍、実績を評価した上で選手28名をピックアップ。その28名の選手を「女子日本代表候補選手」とし、代表候補選手初招集となったこの第1次国内強化合宿には候補選手28名全員を参加させた。今後の強化事業への出場選手については、女子強化委員会で検討し、宇津木麗華ヘッドコーチの意向を踏まえ、候補選手28名の中からその都度ピックアップしていくという新たな方式がとられている。現時点では、すでに発表されている第10回アジア女子選手権(兼第13回世界女子選手権アジア地区予選)に出場するメンバーが「ベストな布陣」ということになるが、来年開催される世界選手権に向けて、今後も宇津木麗華ヘッドコーチの強化方針に沿った選手起用が行われていくことになるだろう。
今年9月に開催される第10回アジア女子選手権(兼第13回世界女子選手権アジア地区予選)に出場するメンバーの顔ぶれとしては、投手陣では「世界一の投手」上野由岐子(ルネサスエレクトロニクス高崎)、野手では「攻守の要」山田恵里(日立ソフトウェア)をリーダーに、前回の世界選手権では、投手陣のリーダーとしてフル回転し、活躍した染谷美佳(デンソー)などこれまで世界の舞台を経験してきたメンバーに加え、昨年の日本リーグの覇者・トヨタ自動車から藤野遥香、鈴木美加を選出。2007年の世界ジュニア選手権準優勝メンバーの山本優、蔭山遥香(ともにルネサスエレクトロニクス高崎)も日本代表に初選出され、ジュニア世代で世界の舞台を経験した選手たちも着実なステップアップを果たし、日本代表に名をつらねるまでに成長してきている。また、今回は昨年のインカレ優勝投手・平原かすみ(東京女子体育大)を日本代表に抜擢。次世代を担う選手の育成も視野に入れたメンバー構成となった。
女子日本代表は今後、7月9日(土)〜17日(日)にカナダ・サレーにおいて開催されるカナダカップ、7月21日(木)〜25日(月)にアメリカ・オクラホマシティーにおいて開催されるUSAワールドカップに出場。アメリカ、オーストラリア、カナダら世界の強豪国と対戦を重ね、強化を図り、9月21日(水)〜9月27日(火)に台湾・南投で開催される第10回アジア女子選手権(第13回世界女子選手権アジア予選)に臨む予定である。
来年7月に開催される世界選手権に向けて本格的な強化をスタートさせた女子日本代表。宇津木麗華ヘッドコーチ率いる「新生・日本代表」の今後の強化に期待したい。 |