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「第3回アジア女子大学選手権大会」へ向け、女子大学日本代表が「直前合宿」を実施

「直前合宿」初日、ミーティングで「日本代表」としての心構えを再確認

「直前合宿」2日目、「JD.LEAGUE」の強豪・日立 サンディーバと対戦

「チーム」として初めて「実戦」を経験した

JD.LEAGUEの強豪・日立 サンディーバの胸を借り、実戦の中でチームとしての課題を洗い出した

アジアの舞台でソフトボールの「魅力」「面白さ」「楽しさ」を伝えてほしい!

時間が許す限り……一つの「チーム」となるべく練習を繰り返した

12月10日(土)、大会開催地となるタイ・パタヤに向け、元気に出発!

 来る12月14日(水)〜17日(土)、タイ・パタヤで開催される「第3回アジア女子大学選手権大会」(3RD ASIAN UNIVERSITIES WOMEN SOFTBALL ASIA CUP 2022)に向け、女子大学日本代表が「直前合宿」を行った。

 12月8日(木)、「令和4年度・女子大学日本代表」に選出された16名の選手たちが「直前合宿」が実施される東京女子体育大学に集合。初顔合わせを行い、大会出発前の3日間、合宿を行った。
 「令和4年度・女子大学日本代表」は、当初「選手選考会」を7月13日(水)〜15日(金)の3日間にわたり、実施する予定で準備を進め、選手の公募も行っていたが、直前になって新型コロナウイルス「第7波」の影響で延期を余儀なくされ、結局、「第57回全日本大学女子選手権大会」(9月17日/土〜19日/月・祝、愛知県安城市で開催)において、「監督推薦」による選考を実施。49名の応募者の中から(公財)日本ソフトボール協会選手強化本部会・強化委員、ヘッドコーチ、サポートスタッフがその情報を収集・精査した上で、強化委員による選手選考を実施。代表選手16名を選出する形となった。
※令和4年度 女子大学日本代表選手はこちら

 合宿初日(12月8日/木)、午後から東京女子体育大学に集合し、個々のコンディションを確認しながら軽めの練習。2時間程度、身体を動かし、その日の夜には、チームとしてのミーティングを行い、今回、チームの指揮を執る木田京子ヘッドコーチ(園田学園女子大学/(公財)日本ソフトボール協会理事)が、「日本代表」として大会に臨む心構えを説き、大会へ参加する趣旨・意義を改めて説明。「チーム」として一つになるべく「意思統一」が図られた。

 合宿2日目(12月9日/金)、この日は今シーズン「ニトリ JD.LEAGUE 2022」で「東地区」2位、激戦の「プレーオフ」を勝ち抜き、「ファイナルステージ」となる「ダイヤモンドシリーズ」進出を果たした強豪・日立 サンディーバとの「実戦」が組まれた。
 午前・午後、1試合ずつの「ダブルヘッダー」が組まれ、午前中の第1試合は「女子大学日本代表」として行う「初実戦」ということもあって、試合開始直後から日立 サンディーバが圧倒。「ニトリ JD.LEAGUE 2022」の「東地区」本塁打王であり、ベストナインにも輝いた坂本結愛選手に2本の本塁打を浴びる等、大差をつけられる試合展開となってしまったが、最初はどこかぎこちなく、遠慮がちに見えた選手間のコミュニケーションもイニングを重ねることに改善され、徐々に「結束」を固め、「チーム」となっていき、終盤には反撃し、得点を挙げるシーンも見られた。
 午後の第2試合は、対戦相手である日立 サンディーバに女子大学日本代表のバッテリーが加わる形(試合の出場機会を増やし、実戦経験を積ませるための特例措置)で試合が行われ、本年度のインカレ優勝投手・山下千世(金沢学院大学)が日立 サンディーバの強力打線に挑み、抑え込む場面も……。また、今シーズン限りで「現役引退」、午前中の第1試合が「引退試合」となった「東京2020オリンピック」金メダリスト・清原奈侑選手が、第2試合で日立 サンディーバに加わってプレーする形となった女子大学日本代表のバッテリーに、1イニングごと攻守交代を行う度に熱心にアドバイスを送る姿も見られた。

 試合終了後には、日立 サンディーバが練習相手を務め、無死一塁、無死一・二塁……等、様々なケースを設定しての守備練習を時間が許す限り行い、この日のダブルヘッダーで洗い出された「課題」を基に、「チーム」としてのフォーメーションを確立すべく、「誰がどこまで打球を処理するか」「このポジションの選手が打球を処理した場合、誰がベースカバーに入るのか」といった個々の守備範囲、役割分担がチェックされ、チームとしての「約束事」が確認されていった。

 翌朝(12月10日/土)、羽田空港から大会開催地となるタイ・パタヤに出発。12月14日(水)の大会開幕まで現地で調整を行い、「大会本番」を迎えることになる。
 大会には、日本をはじめチャイニーズ・タイペイ、マレーシア、シンガポール、香港、インド、タイ、韓国の8チームが参加。「グループA」にチャイニーズ・タイペイ、マレーシア、香港、タイの4チームが、「グループB」に日本、シンガポール、インド、韓国の4チームが振り分けられ、まず「グループA」「グループB」のグループ内で1回総当たりのリーグ戦「オープニングラウンド」を実施し、各グループ「オープニングラウンド」上位3チームが「スーパーラウンド」に進出。「スーパーラウンド」には、すでに同グループ内で対戦した試合結果はそのまま持ち越され、「オープニングラウンド」では対戦のなかった異なるグループの3チームと対戦を行い、順位を決定。「スーパーラウンド」3位・4位のチームが「ブロンズメダルゲーム」(3位決定戦)を、1位・2位のチームが「ゴールドメダルゲーム」(優勝決定戦)を行い、最終順位を決定する試合方式で「アジアNo.1」の座を争うことになる。
(※第3回アジア女子大学選手権大会 出場チーム・試合スケジュールはこちら)

 残念ながら現時点では他のカテゴリーのように、「アジアカップ」が「アジア予選」となり、その後、「ワールドカップ」(世界大会)が開催される形にはなっていない(現時点では世界大学選手権/ワールドカップの開催は予定されていない)が、女子の「TOPリーグ」でもある「JD.LEAGUE」でも大学卒業後にプレーする選手が増えており、一度リーグでプレーした後、大学に進学、そこで学び、プレーした後、もう一度リーグでプレーする、戻ってくる選手も増えてきている等を考えれば、このカテゴリーの選手がアジアとはいえ、国際経験を積むこと、国際大会へ出場する機会を得ることには「大きな意味」がある。もちろん、以前はこのカテゴリーでも「ワールドカップ」(世界大会)が行われており、「ユニバシアード」の正式種目として、その「総合大会」の中で実施された「実績」もあるだけに、その「復活」が待たれるところであり、そのための「努力」を続けていかなければならないが、まずは将来性豊かな未来ある選手たちがアジアの舞台で国際経験を積み、アジア各国・各チームと交流を深めることができる場がある、ということに「アジア女子大学選手権大会」開催の意味と意義を見出すべきだろう。

 現在、アジアでのソフトボールの「勢力図」を見ていくと、男子・女子ともに日本の「一人勝ち」の状況にある。日本が「強い」のは喜ばしいことではあるのだが……それ以上にアジア全体へのソフトボールへの普及・レベルアップを進め、ともに競い合い、高め合う状況を創り出していく必要がある……と感じる。

 これは日本にとっては「ライバル」を創り出すことになりかねず、敵に「塩を贈る」行為でもあるのかもしれないが……。アジアにおける日本の「立ち位置」を考えたとき、自分のことだけを考えるのではなく、「アジア全体」に目を配り、アジアにおけるソフトボールの普及・底上げ、強化・レベルアップを牽引していかなければならない立場にあるといえよう。

 そもそもソフトボールには「敵」は存在せず、対戦相手も同じソフトボールというスポーツ・競技を愛する「仲間」なのである。ソフトボールは一人でできるスポーツではなく、ともにプレーするチームメイトの存在、試合を行う対戦相手、さらには大会を支える審判員・記録員、大会運営スタッフがいなければ、試合を、大会を、行うことはできない。それだけにソフトボールの競技普及、技術講習といったことはもとより、審判員、記録員の養成についても、日本が中心となり、その育成・強化に努めていかなければならない。日本が有する大会運営等に関するノウハウについても積極的に開示し、意見交換・情報交換を行いながら、アジアの「仲間」がともに手を携え、歩みを進めていくことを考えなくてはならない。その「中心」に日本がいて、日本が「リーダー」となり、アジアにおけるソフトボールの普及・レベルアップを進めていく必要がある。

 そのためにも……今回、大会に参加する「女子大学日本代表」には、ソフトボールの面白さ・楽しさを伝えることのできる魅力溢れる試合を展開してきてほしいと思う。タイ・パタヤの皆さんに、試合で対戦する各国・各チームに、ソフトボールというスポーツが持つ素晴らしさを伝え、共有してほしい。大会における勝ち負けだけにとらわれることなく、ソフトボールの「伝道師」となって、ソフトボールの魅力、楽しさ・面白さが詰まった試合を展開し、観る人を魅了するようなソフトボールを見せてくれることを期待したい。

選手

No. 背番号 守備 氏名 所属
1 17 投手 飯島 綾香 園田学園女子大学
2 11 遠藤 杏樺 環太平洋大学
3 15 坪野 三咲 中京大学
4 18 山下 千世 金沢学院大学
5 2 捕手 市川 愛渚 中京大学
6 10 女鹿田 千紘 環太平洋大学
7 12 和田 梨理花 東北福祉大学
8 1 内野手 遠藤 澪 金沢学院大学
9 6 丘 安里 東京女子体育大学
10 9 笠原 朱里 日本体育大学
11 4 舟阪 育枝 日本体育大学
12 5 古庄 未久 日本文理大学
13 13 保谷 蓮 園田学園女子大学
14 3 外野手 片岡 僚子 中京大学
15 8 齋藤 明日加 環太平洋大学
16 7 中川 唯 園田学園女子大学

スタッフ

No. 役職 氏名 所属
1 ヘッドコーチ 木田 京子 園田学園女子大学
2 アシスタントコーチ 森 英寿 富士大学
3 アシスタントコーチ 長澤 佳子 日本文理大学
4 トレーナー 田中 亜香里 タカギ北九州
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