公益財団法人日本ソフトボール協会

〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町4番2号 Japan Sport Olympic Square
日本ソフトボール協会 TEL.03-5843-0480 FAX.03-5843-0485

公益財団法人
日本ソフトボール協会

ニュース

ニュース その他競技部門

JD.リーグ・日本女子リーグ担当審判員研修会を実施!

本格的なソフトボールシーズンの幕開けを前に「JD.リーグ・日本女子ソフトボールリーグ担当審判員研修会」が実施された

研修会初日にはJD.リーグ・栗山利宏副会長が激励に駆けつけ、講演も行ってくれた

今シーズン、リーグでのみ運用される投手板の延長線上に引かれるラインについても研修を重ねた

各会場に配置された審判委員会の面々が厳しくも温かいアドバイスを送り、さらなるレベルアップをめざした

JD.リーグ各チームも開幕直前とあって「本番」さながらの試合運びを見せていた

観客・チームから「見られている」ことを意識し、「魅せる」審判員をめざす!

ホテルに戻っても夜遅くまで研修を行い、「あるべき姿」を追い求めた

どんな偉大な選手が相手であっても……判定が変わることがあってはならない

開幕間近……選手・チームも審判員もさらなる高みをめざして

「JD.リーグ・日本女子ソフトボールリーグ担当審判員研修会」

 去る3月29日(金)~31日(日)、愛知県豊田市・刈谷市・安城市を会場に開催された「リーグ交流戦2024」(JD.リーグ所属16チーム中15チームが参加)を舞台に、今シーズン「ニトリJD.リーグ2024」「第57回日本女子ソフトボールリーグ」を担当する審判員の研修会が実施された。

 研修会には、昨年12月15日(金)~17日(日)の3日間、静岡県伊豆市・天城ドームを会場に開催された「令和6年度JD.LEAGUE・日本女子リーグ担当審判員選考会」で選出された「リーグ担当審判員」が参加(「ニトリJD.リーグ2024」「第57回日本女子ソフトボールリーグ」担当審判員名簿はこちら)し、「実戦」を舞台とした研修が行われた。
 ここ数年、選考会は〝コロナ禍〟の影響もあって、リーグ担当審判員歴2年以上の参加者は「第2次選考」(筆記・実技選考)免除としていたが、今回はJD.リーグ「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」を担当した審判員10名(この選考会/筆記・実技選考を免除された10名)を除くすべての参加者を横一線に並べ、改めて厳しい選考を実施。リーグ審判員として経験豊富な参加者も含め再度「競争意識」を高め、「世界最高峰」「世界一の競技レベル」を誇るリーグを担当するだけの資質・実力が備わっているかが問われ、選び抜かれた「日本トップレベルの審判員」たちがシーズンの幕開けを前に愛知県下に集結し、研修に励んだ。

 

 今回の研修会は、(公財)日本ソフトボール協会審判委委員会・神谷和宏委員長をはじめ、足袋抜豊松、水野直輝、小牧司副委員長三氏、岡野秀子委員、渡瀬達生委員のいずれも自身が「リーグ審判員」として活躍した豊富な経験と輝かしい経歴を持つ面々が「講師」となり、研修の指導にあたった。

 研修会は、愛知県豊田市・トヨタ レッドテリアーズの「本拠地」であるトヨタスポーツセンター(男子・女子のグラウンド2面)、豊田市運動公園ソフトボール場、刈谷市に「本拠地」を置く豊田自動織機 シャイニングベガのグラウンド、安城市に「本拠地」を置くデンソー ブライトペガサスのグラウンド、4会場・5面を使用し、「ニトリJD.リーグ2024」の開幕を直前に控えたJD.リーグのチーム同士による対戦、「リーグの前哨戦」が「研修」の場となった。

 研修会初日(3月29日/金)はあいにくの雨。研修スケジュールの変更を余儀なくされ、試合開始時間を大幅に遅らせた影響もあり、夜間の研修が予定されていた「豊田プラザホテル」への4会場からの集合にも時間をとられ、夜間研修は20時より開始。ルールの理解や適用に関する「確認試験」なども用意をされていたが、時間の関係で講義のみにとどまった。
 初日の夜間研修は、JD.リーグ・栗山利宏副会長が挨拶・講義に立ち、常日頃からのJD.リーグ・日本リーグ審判業務への熱心な取り組みに対し、謝辞が述べられ、その上で、JD.リーグのめざすところ、そのビジョン等を改めて説明。ともに「仲間」としてリーグを作り上げていこうと「審判員としての立場」での協力を要請。また、入場料を払って観戦してくれている観客やチームからも常に「見られている」という意識を持ち、厳正・正確にして、公平・公正なジャッジをしてほしいと強調し、講義を締めくくった。
 続いて神谷審判委員長から、JD.リーグ・日本リーグにおいて通常の審判任務に加えて取り組まなくてならない任務、伝達研修での伝達内容の確認、JD.リーグでのみ取り扱う内容(投手板の幅に合わせて平行に線を引く)等が改めて確認され、初日の研修を総括し、翌日の研修に備えた。

 研修会2日目(3月30日日/土)は、引き続き4会場・5面で「実戦」での実技研修。JD.リーグ各チームも「開幕」が目前に迫っているとあって、「本番」さながらの雰囲気の中、試合・研修が進められた。
 試合開始前のウォーミングアップでは、コール(発声)と基本動作を確認。「声が小さい! そんなコールじゃ歓声にかき消されてしまうぞ!!」「JD.リーグの試合会場では応援団が大音量で音楽を流している。大きな声でコールし、誰が見ても、どこから見ても、わかるように大きくハッキリとジャッジ(ジェスチュア)をしないと!」と、講師を務める審判委員会の面々がいずれも「リーグ審判員」の経験者だけあって、「本番」の状況を具体的に想定した厳しくも温かいアドバイスが送られていた。
 また、前日の試合における研修の中で、「離塁アウト」を宣告しながら、選手・チームがそれに気づかず、試合が進行してしまった場面に触れ、「当たり前」「わかりきっている」と思うような大きな声での「コール」、誰が見ても、どこから見ても、一目でわかるような明瞭・明確なジャッジ・ゼスチュアの大切さを再確認。この日の研修に臨んだ。
 「実戦」では、リーグ審判員4名が球審、一塁塁審、二塁塁審、三塁塁審を務め、一つの「チーム」となり、お互いをフォロー、サポートしながら研修が進められた。それぞれの「チーム」「セット」が規定のイニングを終えると、各会場を担当する審判委員会の講師の面々からその試合を振り返り、課題・問題点が洗い出され、良かった点、改善が必要な部分等が細部にわたりフィードバックされた。
 指摘・アドバイスを受けた審判員は、すぐにそれを克服・解消しようと対応策を練り、ときには仲間同士で話し合い、あるいはリーグ審判員としてキャリア豊富な「先輩」に指導を仰ぎ、「世界最高峰」「世界一の競技レベル」のリーグを担当するにふさわしい審判員になるのだと自己研鑽を積み、互いに刺激し合い、切磋琢磨する姿が見られた。
 夜は宿舎に帰って前日に引き続き、座学研修。この日は各会場で講師を務めた審判委員会の面々が研修内容を総括。「審判員である以上、より高い目標を持ってほしい。リーグ審判員になったということは日本の『トップ』の審判員の一人として認められた『証』である。ただ、ここは『到達点』でも『ゴール』でもない。オリンピックやワールドカップといった国際大会やJD.リーグのプレーオフ、ダイヤモンドシリーズに立つ審判員となるべく努力を積み重ねてほしい」「誰もやったことのないことをやってほしい。リーグ審判員1年目、2年目でJD.リーグのプレーオフ、ダイヤモンドシリーズの舞台に立つ! そんな大きな野望・野心を持って貪欲にチャレンジする気持ちでぶつかってほしい」と、より「高みをめざせ!」という叱咤激励もあれば、自らの「経験」に基づき、難解な場面・局面の乗り切り方や対処方法を実際の具体的な体験談をひもときながら伝授。直接的に審判技術につながることだけでなく、「礼に始まり礼に終わる。派遣していただいた支部協会の理事長、審判委員長への報告・連絡を怠ることなく、審判員である前に一人の『人間』として『社会人』としてなすべきことをキチンと行う姿勢を忘れてはならない」「常に『感謝』の気持ちを忘れず、支えてくれる家族、会社・職場の同僚・上司・部下、協会の皆さん……今、自分がこの立場に立てるのは誰のおかげか、支えてくれる皆さんに『感謝』する気持ちを持ち続けてほしい」といった審判員として、人としての心構えを説く場面も……。また、「選考会で合格したからといって将来が保証されたわけではない。審判員は一年一年、その日その日が勝負。常に結果を出し続けていかなければ『次』や『将来』はない」といった「厳しい現実」が突きつけられる場面もあった。
 また、実際の試合において、ルールの適用や判定について観客の皆さんやチーム・選手に説明する「マイクパフォーマンス」の研修も行われ、「ベテラン」のリーグ審判員がわかりやすく簡潔・明瞭に説明する一方、「新人」のリーグ審判員が説明に窮し、しどろもどろになる場面も……。とはいえ、誰にも「最初」はあるもの。この日の講師の話の中にも出てきたように、そういった数々の「修羅場」を潜り抜け、「絶体絶命」のピンチも自らの信念とジャッジへの揺るぎない自信を持つことで乗り切り、今日の立場を築き上げてきたことを考えれば、まさに「成長」は「経験」の積み重ね。多くの場面・局面に出会えたことを前向きにとらえつつ、それに対処・対応し、乗り越えていくことでしか、進むべき道は拓かれないのだと、痛感させられる研修の一幕もあった。

 研修会最終日(3月31日/日)も引き続き、4会場・5面を使用しての「実戦」での実技研修が行われ、3日間にわたる研修会の全日程を終了した。

 

 今回の研修会がまさにそうだったが、時に「オリンピック金メダリスト」と対峙することや外国人選手のプレーをジャッジしなければならない場面に否応なく直面する。誰が相手であろうと、どんなに大きな舞台であろうと、「自分」を見失うことなく、「平常心」で向き合い、いつも通り「厳正・正確」で「公平・公正」なジャッジを下さなくてはならない。
 それには何にも揺るがない「自らの信念」と日々積み重ね、磨き抜いた「審判技術」がバックボーンになければならない。
 JD.リーグ・日本リーグの審判員に選ばれたということは、「日本トップレベルの審判員」であることの「証」でもある。ただ……ここは「到達点」でも「ゴール」でもない。ここを「スタート」として、もっともっと自らを磨き、経験を積み、知識を学び身につけ、皆が憧れ、お手本・見本となるような審判員とならなければならない。

 選手・チームが、「日本代表」の座をめざし、オリンピックの舞台に立つことを夢見るように、あるいは「世界最高峰」「世界一の競技レベル」のリーグで優勝の栄冠を手にし、「日本一」(事実上の「世界一」)の座をめざすように、審判員もより高く、さらなる「上」をめざし努力していく姿勢を忘れてはならない。
 「期待している」からこそ厳しい言葉が飛ぶ場面もあった。「期待されている」からこそ、その一挙手一投足に厳しい目が注がれる場面もあった。何もそこまで……と思うかもしれないが、予想だにしないこと、思いもしなかった、信じられないようなことが起こるのが「試合」である。それはまさに「千載一遇」、二度と同じ場面に巡り合うことはないし、やり直すことも、取り返すこともできない。だからこそ……その「一瞬」のために「すべて」をかけ、そのときのために怠りなく、ありとあらゆる場面を想定し、「準備」しておく。それが「審判員」としての務めである。

 もうすぐソフトボールシーズンの幕が開く。チーム・選手のみならず審判員の皆さんがその役割・任務を全うし、よりエキサイティングでスリリングな試合、シーズンとなることを期待したい。

PageTop