公益財団法人日本ソフトボール協会

〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町4番2号 Japan Sport Olympic Square
日本ソフトボール協会 TEL.03-5843-0480 FAX.03-5843-0485

公益財団法人
日本ソフトボール協会

ニュース

ニュース その他競技部門

「第74回全日本総合女子選手権大会」
トヨタ レッドテリアーズ(愛知)、3年ぶり7回目の優勝!

「第74回全日本総合女子選手権大会」が鹿児島県南九州市で「燃ゆる感動かごしま国体ソフトボール競技リハーサル大」会として開催された

開会式では地元・鹿児島のMORI ALL WAVE KANOYA・領家妃奈主将が力強く選手宣誓!

インカレ優勝の金沢学院大学とベスト4のIPU・環太平洋大学が「JD.LEAGUE」勢を撃破し、2回戦進出!

地元の熱い声援を背に、MORI ALL WAVE KANOYAがベスト8進出! 「日本リーグ」の意地も見せた

結局、ベスト4は「JD.LEAGUE」の東地区・西地区上位チームが「独占」する形に……

日本トップレベルのチームが揃い、覇を競うにふさまわしいハイレベルの戦いが繰り広げられた

「常勝」ビックカメラ高崎 ビークイーンの「連覇」を阻み、決勝進出を果たした太陽誘電 ソルフィーユ

決勝は二転三転の好ゲームとなり、トヨタ レッドテリアーズが3年ぶり7回目の優勝!

日本ソフトボール界で最も「権威」があり、長き「歴史と伝統」を誇るこの全日本総合女子選手権大会。その「重み」を知るからこそ、喜びも大きい! 馬場幸子監督、歓喜の胴上げ!!

「第74回全日本総合女子選手権大会」

「第74回全日本総合女子ソフトボール選手権大会」決勝ダイジェスト

 去る9月23日(金・祝)~25日(日)の3日間にわたり、来年に開催を控えた「燃ゆる感動かごしま国体」ソフトボール競技の開催地となる鹿児島県南九州市で「第74回全日本総合女子選手権大会」が、同国体の「リハーサル大会」と位置づけられ、開催された。

 大会には、前年度優勝のビックカメラ高崎 ビークイーン、準優勝の豊田自動織機 シャイニングベガを含む「JD.LEAGUE」所属の16チームが推薦出場。全国各地区の厳しい予選を勝ち抜いて本大会への出場権を獲得した「日本リーグ」所属の5チーム、大学8チーム、クラブチーム2チーム、開催地推薦の1チーム、計32チームが一堂に会し、「日本一」の座をかけ、熱戦を繰り広げた。

 大会前日(9月22日/木)には、「監督会議」「開会式」が新型コロナウイルス感染対策に細心の注意を払い、万全を期す中で開催され、(公財)日本ソフトボール協会・三宅豊会長も急遽駆けつけ、挨拶に立ち、この大会が日本のソフトボール界において最も権威があり、長き歴史と伝統を誇る大会であることが改めて強調され、参加選手・チーム、大会運営に携わるすべての人々を激励。最後に、地元・鹿児島のMORI ALL WAVE KANOYAの「キャプテン」領家妃奈選手が力強く「選手宣誓」を行い、熱戦の火蓋が切られた。

 大会初日(9月23日/金・祝)は、「真夏」を思わせるような快晴と暑さの中、1回戦16試合が行われ、この大会の直前に開催されたインカレ(第56回全日本大学女子選手権大会:9月17日(土)~20日(火)/愛知県安城市)で初の栄冠を手にした金沢学院大学(石川)が「JD.LEAGUE」の大垣ミナモ(岐阜)を2-0の完封で破り、同大会「ベスト4」のIPU・環太平洋大学(岡山)も「JD.LEAGUE」の日本精工 ブレイブベアリーズ(滋賀)に1-0の完封勝利。大学勢2チームが日本の「トップリーグ」である「JD.LEAGUE」勢を撃破し、2回戦進出を果たした。
 また、「日本リーグ」所属で地元・鹿児島代表のMORI ALL WAVE KANOYAも「JD.LEAGUE」の東海理化 チェリーブロッサムズ(愛知)に延長9回タイブレーク末、木村麻利亜の劇的なサヨナラ安打で1-0と勝利! 「日本リーグ」所属チームの「意地」を見せ、詰めかけた地元の大観衆を沸かせてくれた。

 大会2日目(9月24日/土)、この日も晴天に恵まれ、真夏のような暑さの中で2回戦8試合、準々決勝4試合の計12試合が実施された。
 前年度優勝のビックカメラ高崎 ビークイーンは、前日(9月23日/金・祝)の1回戦、「日本リーグ」所属の小泉病院 Blue Arrows(広島)の挑戦を、9-0の大差(5回コールド)で退けると、この日の2回戦ではシオノギ レインボーストークス兵庫(兵庫)に工藤環奈、内藤美穂の本塁打等で4-0と快勝! 準々決勝では戸田中央 メディックス埼玉(埼玉)に3-0の完封勝ち。危なげのない試合運びでベスト4進出を決めた。

 前年度準優勝の豊田自動織機 シャイニングベガは、1回戦でクラブチームのKochi Tamon Club(高知)に10-0の4回コールド勝ち。この日はまず2回戦で「インカレチャンピオン」の金沢学院大学に1-1のまま、延長タイブレークにもつれ込む「苦戦」を強いられたものの、延長9回に及ぶ熱戦の末、3-1で振り切り、続く準々決勝は「JD.LEAGUE」東地区2位と好調なデンソー ブライトペガサス(愛知)を3-2で破って勝ち上がってきたタカギ北九州 ウォーターウェーブ(福岡)に9-0の5回コールド勝ち。準決勝に駒を進めた。

 ベスト4、残る2枠は太陽誘電 ソルフィーユ(群馬)とトヨタ レッドテリアーズ(愛知)が勝ち上がり。太陽誘電 ソルフィーユは1回戦で「日本リーグ」所属の靜甲(静岡)に「期待の大砲」ルーキー・上林藍子の「一発」で1-0の完封勝ち。続く2回戦は「JD.LEAGUE」東地区で「ワイルドカード争い」(4位争い)を繰り広げているホンダ リヴェルタ(栃木)を相手に、原田のどか、中溝優生の本塁打等で5-2と打ち勝ち、準々決勝では「地元」でベスト8に勝ち進む快進撃、大観衆を沸かせてきたMORI ALL WAVE KANOYAの「挑戦」を5-1で退け、準決勝進出。
 トヨタ レッドテリアーズは1回戦で「日本リーグ」所属の花王コスメ小田原 フェニックス(神奈川)に5-0の完封勝ち。順調な滑り出しを見せたが……2回戦、準々決勝は大苦戦。2回戦のNECプラットフォームズ レッドファルコンズ(静岡)戦は先手を取られ、追いつき、再び勝ち越しを許す苦しい試合展開を強いられ、5回表に2-2の同点に追いつくと、そのまま延長タイブレークに突入。延長10回、ようやく2点を勝ち越し、4―2で粘るNECプラットフォームズ レッドファルコンズを振り切ったが、準々決勝の日立 サンディーバ(神奈川)戦は0-0のまま、延長タイブレークにもつれ込む緊迫の投手戦を展開。延長9回、ようやく3点を勝ち越し、3-0で勝利を収め、ベスト4進出を決めはしたが、予想以上に厳しい戦いを強いられた。

 大会最終日(9月25日/日)、準決勝はビックカメラ高崎 ビークイーンと太陽誘電 ソルフィーユの「高崎ダービー」「群馬対決」と、もう一方のゾーンも豊田自動織機 シャイニングベガとトヨタ レッドテリアーズの「愛知対決」。奇しくも準決勝2試合とも「同県対決」という珍しい顔合わせとなった。

 ビックカメラ高崎 ビークイーンと太陽誘電 ソルフィーユの「高崎ダービー」は、ビックカメラ高崎 ビークイーン・濱村ゆかり、太陽誘電 ソルフィーユ・曽根ゆかりがともに好投。0-0のまま、延長タイブレークにもつれ込む息詰まる投手戦となり、延長9回表、太陽誘電 ソルフィーユはタイブレークの走者を送れず、嫌な雰囲気になりかけたが、瀬戸口梨乃のライト前に運ぶタイムリーで待望の先取点! その裏、力投を続ける「左腕」曽根はん奈がビックカメラ高崎 ビークイーン打線「最後の攻撃」も得点を許さず、1-0の完封!!  31年ぶりの全日本総合女子選手権大会「優勝」に「王手」をかけた。

 一方、「愛知対決」となったトヨタ レッドテリアーズと豊田自動織機 シャイニングベガの一戦は、トヨタ レッドテリアーズが初回に先制。1番・有吉茜がいきなりの三塁打でチャンスメイクすると、連続四死球で無死満塁と攻め立て、バッバ・ニクルスのサードゴロが本塁への悪送球を誘い、まず1点。2回裏には亀田栞里が右中間へ突き刺すソロホームラン! 貴重な追加点を挙げ、1点を返され、迎えた4回裏にも石野江里佳のタイムリーで再び2点差とリードを広げ、先発・後藤希友、モニカ・アボットとつなぐ投手リレーで豊田自動織機 シャイニングベガ打線に追加点を許さず、3-1で快勝。決勝進出を決めた。

 決勝は31年ぶりの「戴冠」をめざす太陽誘電 ソルフィーユと3年ぶりの「王座奪還」を狙うトヨタ レッドテリアーズが激突。
 初回、トヨタ レッドテリアーズが太陽誘電 ソルフィーユの先発・寺田愛友の立ち上がりを攻め、死球と石川恭子のセンター前ヒット、盗塁等で一死二・三塁とし、バッバ・ニクルスのセンターへの犠牲フライで三塁走者を迎え入れ、あっさり先制。
 しかし、太陽誘電 ソルフィーユもすぐに反撃。3回表、トヨタ レッドテリアーズの先発・三輪さくらをとらえ、死球、竹田采実のセカンド内野安打で無死一・二塁とし、須田真琴のライト前タイムリーで1-1の同点に追いつき、なお無死二・三塁と攻め立て、松木瑛里がキッチリとセンターへ犠牲フライを打ち上げ、三塁走者が還り、勝ち越し。2-1と試合をひっくり返した。
 逆に1点を追う立場となったトヨタ レッドテリアーズはその裏、一死から四球、盗塁、石野江里佳のレフト前ヒットで一・三塁とチャンスを広げ、すかさず一塁走者が二塁盗塁。二・三塁とした後、石川恭子のピッチャーゴロを処理し、一塁へ送球する間に三塁走者が果敢に本塁突入! 間一髪セーフとなり、2-2の同点に追いついた。
 トヨタ レッドテリアーズは4回表からモニカ・アボットを投入。三者連続の空振り三振で試合の流れを引き寄せると、その裏、二死二塁の好機に切石結女が左中間へ適時二塁打。3-2と1点を勝ち越した。
 こうなると試合はトヨタ レッドテリアーズのペース。モニカ・アボットが5回表、得点圏に走者を背負ったものの、落ち着いて後続を断ち、6回表から後藤希友が登板。その後藤希友が2イニングをパーフェクト。一人の走者も許さず、打者6人に対し、4三振を奪う力投! 最終回はまさに「圧巻」のピッチングを見せ、三者連続の空振り三振。3-2で逃げ切り、トヨタ レッドテリアーズの3年ぶり7回目の優勝で大会の幕を閉じた。

第74回全日本総合女子選手権大会トーナメント表

第74回全日本総合女子選手権大会トーナメント表
PageTop