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「ニトリJD.LEAGUE 2022」第12節を振り返って
「サマーブレイク」を終え、「熱き戦い」が再開!

「ニトリJD.LEAGUE」は9月3日〜5日、第12節を開催! 画像提供:JD.LEAGUE

「岐阜ラウンド」の大会運営に携わり、支えてくださった皆さん(※画像クリックで拡大)

「岐阜ラウンド」のファーストピッチセレモニーでは「師弟対決」が実現!

多治見西高等学校の卒業生バッテリーを相手に「恩師」が打席に立った

「安城ラウンド」では台風による悪天候対策として巨大なブルーシートがグラウンドを覆う

巨大なブルーシートでグラウンド状態は保たれたが……溜まった水の処理に四苦八苦する場面も

「安城ラウンド」を支えてくださった愛知県協会・亀田正隆理事長以下、記録委員会の皆さん

「岩国ラウンド」では、JTBプレゼンツ「ソフトボール投げ選手権」が企画されたが……悪天候でイベントは中止。参加予定の皆さんが参加チームと記念写真を撮影

「岩国ラウンド」では「東京2020オリンピック」金メダリスト・渥美万奈さん、山崎早紀さんによる「ソフトボール教室」が催された(※画像クリックで拡大)

「岩国ラウンド」を支えてくださった大会役員・審判員・記録員の皆さん

「宮崎ラウンド」は台風11号の影響により全試合が中止・順延に……参加チームに地元特産品がプレゼントされる場面も

レギュラーシーズンもいよいよクライマックス! 残り3節……「熱き戦い」が続く!! 画像提供:JD.LEAGUE

 6月26日(日)の「予備節」(静岡県伊豆市/天城ふるさと広場野球場)トヨタ レッドテリアーズ対大垣ミナモの一戦を最後に、中断期間「サマーブレイク」に入っていた「ニトリJD.LEAGUE 2022」が、9月3日(日)・4日(土)の両日、「第12節」を開催。「熱き戦い」が再開された。

 「第12節」は「地区シリーズ」として開催され、「東地区」が岐阜県岐阜市・長良川球場での「岐阜ラウンド」、愛知県安城市・デンソー ブライトペガサス スタジアムでの「安城ラウンド」の2会場で、「西地区」が山口県岩国市・絆スタジアムでの「岩国ラウンド」、宮崎県宮崎市・アイビースタジアムでの「宮崎ラウンド」の2会場で、それぞれ開催される予定であったが、「宮崎ラウンド」が台風11号の接近に伴う悪天候で2日間とも中止・順延となってしまった。
 それでも全国的な悪天候が予想される中、他3会場は「岐阜ラウンド」の「マンデーソフトボール」(9月5日/月のナイターで実施)を含め、予定された全試合を実施することができた。

 「東地区」の2会場、「岐阜ラウンド」では、前節(第11節)まで「東地区」の首位を快走するビックカメラ高崎 ビークイーンが快調に連勝。初戦のホンダ リヴェルタ戦に3-0の完封勝ち。4回表、「キャプテン」内藤実穂の先制ソロホームラン、工藤環奈のツーランホームランで3点を挙げると、先発・濱村ゆかりがホンダ リヴェルタ打線に最後まで得点を許さず、4安打完封。危なげのない試合運びで快勝すると、続く大垣ミナモ戦は2回表に炭谷遥香のツーランホームランで先制し、「地元・岐阜」出身の先発・勝股美咲が大垣ミナモ打線を完封。2-0で勝利を収め、今節連勝で通算成績19勝4敗とし、早々に「プレーオフ進出」となる3位以上が確定(レギュラーシーズン残り6試合となり、現在4位の太陽誘電 ソルフィーユが12勝11敗。残り6試合ビックカメラ高崎 ビークイーンが全敗、太陽誘電 ソルフィーユが全勝しても順位が逆転する可能性がなくなったため)。2位・デンソー ブライトペガサス(17勝6敗)に2ゲーム差、3位・日立 サンディーバ(15勝8敗)に4ゲーム差をつけていることを考えれば、「東地区」「西地区」首位のチームが進出する「ダイヤモンドシリーズ」へ、JD.LEAGUE「初代チャンピオン」へと一歩、また一歩と着実に歩みを進めている。
 「安城ラウンド」では「ホーム」のデンソー ブライトペガサスが連勝。初戦、第11節終了時点で15勝6敗の「同率2位」に並んでいた日立 サンディーバとの「直接対決」を迎え、日立 サンディーバの先発・坂本実桜の立ち上がりの制球難につけ込み、初回、3連続四球から一死満塁のチャンスをつかみ、洲鎌夏子の左犠飛、連続四球による押し出し、白石望美のタイムリー等で3点を先制。初回に3点のリードをもらったカーリー・フーバーが日立 サンディーバ打線をわずか3安打に抑え込み、5回表に1点を失いはしたものの、3-1で押し切り、初戦に勝利。続く太陽誘電 ソルフィーユ戦も「エース」カーリー・フーバーが相手打線を被安打3・二桁10奪三振の力投で封じ込め、4-0の完封勝利。通算成績17勝6敗とし、「単独2位」となり、「プレーオフ進出」に大きく前進した。
 一方、「東地区」で上位争いを演じる日立 サンディーバ、太陽誘電 ソルフィーユ、ホンダ リヴェルタが揃って今節手痛い連敗。日立 サンディーバは15勝8敗の3位に順位を落とし、太陽誘電 ソルフィーユは12勝11敗の4位。「ワイルドカード争い」で「西地区」の4位以下が勝率5割を切っていることもあり、辛うじて「プレーオフ進出圏内」にあるが、これ以上の「連敗」は避けたいところ。ホンダ リヴェルタは今節の連敗でとうとう「勝率5割」を切ってしまい、11勝12敗の5位。「プレーオフ進出」を実現するには「崖っぷち」の状況に立たされ、「もう負けられない」状況となってきた。
 「岐阜ラウンド」で連勝した戸田中央 メディックス埼玉が通算成績9勝14敗と星を伸ばし、同じく「岐阜ラウンド」で連敗を喫した大垣ミナモと「同率」で並び6位。「安城ラウンド」で日立 サンディーバ、太陽誘電 ソルフィーユの「上位争い」を演じるチームを相手に見事な連勝を飾ったNECプラットフォームズ レッドファルコンズが通算成績8勝15敗とし、「東地区」最下位脱出に向け「闘志」を燃やし、上位争いに負けない熾烈な戦いを繰り広げている。

 「西地区」は「宮崎ラウンド」が台風の影響で全試合中止・順延となってしまったこともあり、「岩国ラウンド」のみ試合を実施。ここでは第11節までにすでに「プレーオフ進出」となる3位以上が確定しているトヨタ レッドテリアーズが連勝。初戦の東海理化 チェリーブロッサムズ戦はバッバ・ニクルス、切石結女の本塁打を含む9安打・7得点と打線が好調。大量援護にも守られた先発・三輪さくらが被安打4・奪三振7の好投で完封勝利を収め、7-0と圧勝。続く伊予銀行 ヴェールズ戦は5回表に代打・長谷部陽香のスリーランホームランで先手を奪い、6回表には鎌田優希、下山絵理の長短打で4点目。守っては、先発・後藤希友が本間紀帆にソロホームランを浴びたものの、1失点の完投で4-1の勝利を収め、今節連勝で通算成績19勝3敗と星を伸ばし、2位・SGホールディングス ギャラクシースターズに4.5ゲーム差、3位・豊田自動織機 シャイニングベガに5.5ゲーム差をつけ、「西地区」の首位を独走している。「東地区」「西地区」首位のチームが進出する「ダイヤモンドシリーズ」へ、JD.LEAGUE「初代チャンピオン」へと確実に白星を重ね、「前」へ進んでいる。

 2位・SGホールディングス ギャラクシースターズ、3位・豊田自動織機 シャイニングベガは、ともに「宮崎ラウンド」で実施予定の試合が2試合とも中止・順延。SGホールディングス ギャラクシースターズが14勝7敗の2位、豊田自動織機 シャイニングベガが13勝8敗の3位と順位・勝敗とも変わらず。4位以下が勝率5割を切っている状態のため、こちらも「プレーオフ進出」はほぼ確実な状況にある。
 「岩国ラウンド」で連勝し、4位に順位を上げたのがシオノギ レインボーストークス兵庫。初戦の伊予銀行 ヴェールズ戦に戸村美紅の先制タイムリー、ダメ押しソロホームランの活躍もあり、3点を挙げると、先発・吉井朝香が伊予銀行 ヴェールズ打線をわずか2安打に抑え込み、完封。3-0で快勝すると、続く東海理化 チェリーブロッサムズ戦は息詰まる投手戦を展開。両チーム無得点のまま、迎えた最終回、「飛距離抜群の未完の大器」佐竹紫乃が劇的なサヨナラホームラン! 1-0の完封で今節連勝を飾り、通算成績9勝14敗とし、「西地区」4位に浮上した。
 伊予銀行 ヴェールズと東海理化 チェリーブロッサムズはともに連敗。伊予銀行 ヴェールズは今節初戦のシオノギ レインボーストークス兵庫戦に0-3の完封負けを喫すると、続くトヨタ レッドテリアーズ戦では「日本代表」の左腕・後藤希友から本間紀帆が本塁打を放ち、一矢報いたものの、1-4で敗れ、通算成績8勝15敗の5位に順位を落とし、東海理化 チェリーブロッサムズは2試合連続の完封負け(0-7、0-1)。シオノギ レインボーストークス兵庫戦は「エース」永谷真衣が6回まで無失点の好投を見せたが、最終回、力投を続けた118球目、サヨナラホームランを浴び、無念の敗戦。通算成績6勝17敗で7位となっている。
 「宮崎ラウンド」の日本精工 ブレイブベアリーズ、タカギ北九州 ウォーターウェーブは2試合とも中止・順延のため、日本精工 ブレイブベアリーズが6勝14敗の6位、タカギ北九州 ウォーターウェーブが4勝17敗の最下位と順位・勝敗とも変動はない。
※第12節終了時点の戦績表はこちら

 「第12節」を終え、長かったシーズンもいよいよ残り3節(第13節~第15節)、「東地区」「西地区」上位3チームと「ワイルドカード」(「東地区」「西地区」の4位で勝率の高いチーム)1チームによる「ポストシーズン」、「最終決戦」となる「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」を残すのみとなってきた。
 ここまでの戦いを見る限り、「ワイルドカード」は「東地区」4位となる可能性が高く(第12節終了時点で「東地区」4位は12勝11敗、「西地区」4位は9勝14敗)、その「可能性」を残すチームも絞られてきた感がある。
 また、「ポストシーン」での「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」の戦いが、旧・日本リーグのように「ページシステム」(敗者復活戦を含むトーナメント)ではなく、純粋な「トーナメント」「一発勝負」となることを考えると、従前のような戦い方(上位チームは一度負けても「敗者復活」のチャンスがある)をすることはできず、「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」に向けた各チームの「戦略」「戦術」も当然変わり、練り直す必要がある。

 この「第12節」から、現在、JD.LEAGUEと締結している「共同主催契約」に基づき、(公財)日本ソフトボール協会の理事が「派遣役員」として、JD.LEAGUE実施計画通りに競技運営がなされているか「監督」することになった。
 JD.LEAGUEと(公財)日本ソフトボール協会が今まで以上に手を携え、その連携・協力を強固なものとし、このJD.LEAGUEを「より良い方向」へ進めていこうという趣旨の取り組みである。

 そういった「連携・協力」への取り組みが進む中、今節もまた、「東地区」「西地区」の試合会場では、様々な趣向を凝らした取り組みがなされ、少しでも大会を盛り上げようと、皆が力を合わせている。

 「東地区・岐阜ラウンド」の「ファーストピッチセレモニー」では、「地元・岐阜」の多治見西高等学校の卒業生であるビックカメラ高崎 ビークイーンの勝股美咲投手が、同じく同校の卒業生である大垣ミナモの田立梨子選手とバッテリーを組み、恩師・上松美香子先生を打席に迎え、「対戦」するという粋な演出が観られた。
 「岐阜ラウンド」は「マンデーソフトボール」の実施会場ということもあり、9月5日(月)まで試合を実施。審判員・記録員の皆さんはじめ、多くの大会運営スタッフが3日間にわたる大会を支えてくれた。

 「東地区・安城ラウンド」では、折からの台風11号の襲来に備え、内野のフィールド全体を覆うような巨大なブルーシートで悪天候に備えた。その甲斐あってグラウンド状態は良好に保てたものの、その巨大なブルーシートをどうやって移動させるのか、そこに溜まった雨水をどこにどうやって捨てるのか、四苦八苦する場面も……。
 愛知県ではすでにJD.LEAGUEの開催が第1節の「東地区」(安城市)「西地区」(名古屋市)東西同時開催を皮切りに、第2節「西地区」(一宮市)、第4節「西地区」(豊田市)、第6節「東地区」(安城市)「西地区」(刈谷市)の東西同時開催、第8節「交流節」(刈谷市)、第10節「交流節」(豊田市・小牧市)2会場同時開催、そしてこの第12節「東地区」(安城市)とすでに12節中7節を開催。しかもそのうち3回が同一県内での2会場同時開催とあって、その大会運営に関わるスタッフの皆さんのご苦労・ご尽力は想像を絶するものがあり、察するに余りある苦心と献身があったはずである。
 しかも、まだこの後、第15節「西地区」(豊橋市・刈谷市)の2会場同時開催が控えており、「プレーオフ」も岡崎市・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムでの開催が決まっているとあっては息つく暇もない……といった状況だ。愛知県を「ホーム」とするチームが4チームもあるとはいえ、来年以降、こういった状況をどう改善していくのかも課題となりそうだ。

 また、この「第12節」では、「JD.LEAGUEツアーゲームズタイトルパートナー」である株式会社JTBプレゼンツ「ソフトボール投げ選手権」が企画され、「西地区・岩国ラウンド」でも実施予定だった。残念ながら悪天候で中止を余儀なくされてしまったが、大会を盛り上げるためのイベントが様々な形で模索され、実施されている。
 また、「東京2020オリンピック」金メダリスト・渥美万奈さんによる「ソフトボール教室」も実施され、トヨタ レッドテリアーズ、そして日本代表でも「チームメイト」であった山崎早紀さんも参加し、ソフトボールの「未来」を担う子どもたちを直接指導。さらにはこの「岩国ラウンド」で試合を行った伊予銀行 ヴェールズの選手たちによる技術指導も行われる等、ソフトボールのさらなる「普及」、新たな「仲間づくり」に向けた取り組みも積極的に行われていた。

 残念ながら台風11号の影響による悪天候で2日間とも中止・順延になってしまった「宮崎ラウンド」でも、参加チーム・選手に「地元・宮崎」の特産品がプレゼントされる等、心を尽くした「おもてなし」で歓迎の意が表され、そこに集う選手たちは「いつかまたこの宮崎の地でプレーしたい」「皆さんに私たちのプレーを見てもらい、ソフトボールの魅力・楽しさを伝えたい」と仕切り直し、気持ちを切り換え、次節以降の戦いに向け、闘志を新たにしていた。

 「第13節」は、10月1日(土)・2日(日)の両日、「東地区」が千葉県浦安市・浦安市運動公園野球場、長野県伊那市・伊那スタジアムの2会場で、「西地区」は岩手県一関市・一関運動公園野球場、大阪府八尾市・八尾市立山本球場の2会場、計4会場で熱戦が展開される予定である。
 また、「東地区」千葉県浦安市・浦安市運動公園野球場では10月3日(月)に「マンデーソフトボール」としてナイターで「首位」ビックカメラ高崎 ビークイーンと「2位」デンソー ブライトペガサスの「首位攻防戦」が組まれている(18:30試合開始予定)。「西地区」岩手県一関市・一関運動公園野球場では、「第13節」開催前日の9月30日(金)、「西地区・第4節豊田ラウンド」で雨天順延となっていたトヨタ レッドテリアーズ対日本精工 ブレイブベアリーズの一戦がこちらもナイター(18:00試合開始予定)で実施される予定である。

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