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「ニトリ JD.LEAGUE 2022」第8節を終了!
日本全国、北から南から……「交流戦シリーズ」熱戦を展開!

「ニトリ JD.LEAGUE 2022」第8節は「交流戦シリーズ」 「東地区」「西地区」のチームが激突! 全国4会場で熱戦を展開!

「旭川ラウンド」試合前、誰もいない球場で怠りなく準備を進める審判員の皆さん

「旭川ラウンド」正確な公式記録を提供すべくグラウンドを注視する公式記録員の皆さん

「旭川ラウンド」雨に泣かされる場面もあったが……予備日を使用して何とか全日程を終了
画像提供:JD.LEAGUE

「刈谷ラウンド」恒例の「マンデーソフトボール」で照明トラブルのアクシデントも……

「刈谷ラウンド」ホームで連勝を飾り、盛り上がる豊田自動織機 シャイニングベガ。刈谷市広報大使「見習い」タツヲ(Bリーグ・シーホークス三河公式風マスコット)を囲んで

「北九州ラウンド」「ファーストピッチセレモニー」(始球式)終了後、津田ソフトボールクラブの岩本実千瑠(みちる)くん、弟の笑偉士(えいと・4歳)くんを囲んで集合写真

「北九州ラウンド」岩本笑偉士くんは先天性の心臓病で闘病中。「お兄さんの勇姿を見せてあげたい!」とホームのタカギ北九州 ウォーターウェーブの取り計らいで企画が実現!!

「北九州ラウンド」大会を支えてくださった皆さん。「ホーム」タカギ北九州 ウォーターウェーブの連勝で大会は大いに盛り上がった

「高知ラウンド」ソフトボールは「男子」のイメージが強い高知でもJD.LEAGUEを開催!

「高知ラウンド」大会を支えてくださった皆さんが「Wow!ポーズ」をバッチリ決めて。唯一「四国」をホームとする伊予銀行 ヴェールズが連勝!

この「笑顔」を増やし、たくさんの「笑顔」に出会うために……皆が力を合わせ、全力を尽くしている

 「ニトリ JD.LEAGUE 2022」第8節は、5月28日(土)~30日(月)、北海道旭川市・スタルヒン球場での「旭川ラウンド」、愛知県刈谷市・刈谷球場での「刈谷ラウンド」、高知県高知市・春野運動公園野球場での「高知ラウンド」、福岡県北九州市・北九州市民球場での「北九州ラウンド」と、北は北海道、南は九州・福岡まで、北海道、本州、四国、九州と日本を縦断するような形で開催。全国4会場で熱戦が展開された。
 前節(第7節)から「交流戦シリーズ」に入り、「東地区」と「西地区」のチームがそれぞれ対戦。前節では「東地区」が10勝5敗と大きく勝ち越す結果となったが、この第8節では「西地区」が盛り返し、9勝7敗と勝ち越す結果となった。

 「旭川ラウンド」は大会初日(5月28日/土)が雷雨に見舞われ、第1試合が雷鳴のため、約30分の中断。第2試合は天候が悪化し、試合続行不可能となり、予備日(5月30日/月)に順延されることになった。
 ここでは「西地区」の首位を走るトヨタ レッドテリアーズが快調に連勝。戸田中央 メディックス埼玉に7-1の大差で勝利を収めると、このところ「6連勝中」と好調なデンソー ブライトペガサスを相手に、先発・後藤希友がノーヒット・ノーランを達成する快投! 打線もバッバ・ニクルス、山田柚葵、藤家菜々子の3本の本塁打を含む11安打を放ち、9-0と圧勝。「東地区」2チームの挑戦を寄せつけず、大差で連勝を飾り、通算成績12勝2敗と星を伸ばし、「西地区」の「単独首位」の座を堅持している。
 SGホールディングス ギャラクシースターズとデンソー ブライトペガサスは1勝1敗。SGホールディングス ギャラクシースターズは初戦が雨で流れ、2日目(5月29日/日)の戸田中央 メディックス埼玉戦は5-1で快勝したものの、「仕切り直し」となった予備日(5月30日/月)のデンソー ブライトペガサス戦は序盤から投手陣が大量失点。4-8で敗れ、通算成績11勝4敗。一時の「勢い」がなくなり、「西地区」2位は変わらないものの、首位・トヨタ レッドテリアーズとの差が1.5ゲーム差に開き、3位・豊田自動織機 シャイニングベガとの差はわずか0.5ゲーム差。背後にヒタヒタと迫ってきている。
 デンソー ブライトペガサスも、このところ「6連勝」と好調だったが、気まぐれな天候に水を差される格好となり、初戦となったトヨタ レッドテリアーズ戦でノーヒット・ノーランを食らい、連勝ストップ。仕切り直しとなったSGホールディングス ギャラクシースターズ戦は初回にいきなり先制を許したものの、相手投手陣の制球難にも助けられ、あっさり逆転。「打のレジェンド」山田恵里の本塁打等もあり、8-4で勝利を収め、通算成績9勝6敗で「東地区」の同率2位につけている。
 戸田中央 メディックス埼玉は元気なく連敗。通算成績4勝11敗となり、ついに「東地区」最下位に転落してしまった。

 「刈谷ラウンド」では、「東地区」首位を走るビックカメラ高崎 ビークイーンの連勝が「11」でストップ。大会2日目(5月29日/日)、今節初戦となったシオノギ レインボーストークス兵庫戦に5本の本塁打を含む12安打と打ちまくり、14-0と大勝したものの、「マンデーソフトボール」(5月30日/月)となった豊田自動織機 シャイニングベガとのナイトゲームは雨の中での試合となり、0-2の完封負け。先発・濱村ゆかりが5回裏、二死走者なしから連続四死球で一・二塁のピンチを招き、森山春奈に左中間を破る走者一掃の適時二塁打を浴び、2点のリードを許すと、打線も力投を続ける豊田自動織機 シャイニングベガの「エース」ダラス・エスコベドの前にわずか3安打。0-2の完封負けを喫し、通算成績12勝3敗。「東地区」の首位は変わらないものの、第2節から続いていた連勝は「11」でストップしてしまった。
 豊田自動織機 シャイニングベガは「ホーム」で連勝。今節初戦の太陽誘電 ソルフィーユ戦は先発・江渡祐希の被安打1の好投で1-0の完封勝利。「マンデーソフトボール」となったビックカメラ高崎 ビークイーン戦は「エース」ダラス・エスコベドが気迫溢れるピッチングで2-0と2試合連続の完封勝利を収め、通算成績10勝4敗とし、「西地区」3位の順位は変わらないが、2位・SGホールディングス ギャラクシースターズに0.5ゲーム差と迫り、その背中がハッキリと見えてきた。
 太陽誘電 ソルフィーユは1勝1敗。シオノギ レインボーストークス兵庫には「キャプテン」中溝優生の本塁打等で6-1と快勝したものの、続く豊田自動織機 シャイニングベガ戦は打線が振るわず、0-1の完封負け。通算成績7勝8敗で「東地区」5位と一進一退の状況が続き、なかなか上位との差を詰められずにいる。
 シオノギ レインボーストークス兵庫は今節連敗。今節2試合で20安打を浴び、20失点と投手陣が崩れてしまった。通算成績5勝10敗で「西地区」6位。借金が「5」に膨らんでしまった。

 「高知ラウンド」では、お隣の愛媛県松山市に本拠地を置く伊予銀行 ヴェールズが連勝。大垣ミナモを4-1で退け、NECプラットフォームズ レッドファルコンズ戦は序盤4点のリードを奪われながら鮮やかな逆転勝ち。5-4で勝利を収め、今節連勝。四国のソフトボールファンを喜ばせ、通算成績7勝8敗の「西地区」4位と「勝率5割」復帰が見えてきた。ポストシーズン「プレーオフ進出」を狙い、「ワイルドカード」争いを考えるなら、この調子で少しでも「勝率」を上げておきたいところだ。
 大垣ミナモ、NECプラットフォームズ レッドファルコンズの「東地区」2チームは1勝1敗。大垣ミナモは伊予銀行 ヴェールズ戦は初回に先制しながら1-4の逆転負け。続く日本精工 ブレイブベアリーズ戦は先発・エレン・ロバーツの力投もあり、延長8回タイブレークまでもつれた熱戦を制し、1-0の完封勝利。通算成績6勝9敗で「東地区」6位となっている。
 NECプラットフォームズ レッドファルコンズは、日本精工 ブレイブベアリーズ戦では初回に先手を取られながら3-1の逆転勝利。続く伊予銀行 ヴェールズ戦は序盤4点のリードを奪いながら手痛い逆転負けを喫したが、通算成績5勝10敗とし、ついに「東地区」の最下位を脱出。「東地区」唯一の「旧・日本リーグ2部」からの参入ながら「大健闘」を見せている。
 日本精工 ブレイブベアリーズは今節連敗。先手を取れば投手陣が踏ん張れず、投手陣が踏ん張れば打線の援護なく……の悪循環。通算成績5勝9敗で「西地区」5位とジリジリと上位争いから引き離されかけている。

 「北九州ラウンド」では、「ホーム」のタカギ北九州 ウォーターウェーブが「東地区」で上位争いを繰り広げている日立 サンディーバ、ホンダ リヴェルタを連破する「大金星」を挙げた。日立 サンディーバ戦では終盤までリードを奪われながら、6回裏、押し出しの死球と細見真由のタイムリーで2-1と試合をひっくり返し、先発・小林咲嬉が6安打されながらも1失点で投げ抜き、そのまま試合終了。続くホンダ リヴェルタ戦では先発・鹿野愛音が力投。ホンダ リヴェルタの強力打線を散発3安打に抑え込み、嬉しい初勝利・初完封! 「ホーム」の熱い声援に応え、連勝を飾り、通算成績3勝12敗とし、「最下位脱出」も見えてきた。
 ホンダ リヴェルタ、日立 サンディーバの「東地区」2チームは1勝1敗。ホンダ リヴェルタは初戦の東海理化 チェリーブロッサムズ戦で「左のエース」ジェイリン・フォードがノーヒット・ノーランを達成! 9-0で大勝したものの、タカギ北九州 ウォーターウェーブに足元をすくわれ、0-1の完封負けを喫し、通算成績9勝6敗。
 同じく日立 サンディーバもタカギ北九州 ウォーターウェーブに「不覚」をとり、1-2の逆転負け。東海理化 チェリーブロッサムズ戦は坂本結愛の1試合2本塁打を含む4本塁打、11安打6得点と打ちまくり、6-1と快勝したものの、こちらも通算成績9勝6敗。「東地区」同率2位は変わらないが、首位との差は3ゲーム差。ジワジワと首位との差を広げられてしまっている。
 東海理化 チェリーブロッサムズは今節連敗。ホンダ リヴェルタ戦はノーヒット・ノーランを達成され、日立 サンディーバ戦は投手陣が打ち込まれ、11安打6失点。投打にいいところなく連敗を喫し、通算成績4勝10敗。「西地区」7位と順位は変わらないものの、今節「連勝」と復調の兆しを見せるタカギ北九州 ウォーターウェーブの「影」が背後に迫ってきた。
※第8節終了時点の戦績表はこちら

 この第8節も「東地区」「西地区」の対戦となる「交流戦シリーズ」を実施。北は北海道旭川市、南は九州・福岡と縦に長い日本列島を象徴するかのように、他の3会場は順調に試合を消化することができたが、北海道旭川市での「旭川ラウンド」だけ、初日(5月28日/土)第2試合が雨天順延。予備日(5月30日/月)を使って予定された全日程を終了した。
 「マンデーソフトボール」となった愛知県刈谷市での「刈谷ラウンド」も最後のナイトゲームが雨の中での試合となったが、何とか最後まで試合を行うことができた。ただ……試合途中、3回に照明のトラブルで試合が7分間中断するアクシデントも。2014年にオランダ・ハーレムで開催された「第14回世界女子選手権大会」(現・ワールドカップ)の予選リーグ・カナダ戦、この大会は雨、雨、雨……で試合の中断、遅れを繰り返すような大会だったが、このカナダ戦も試合時間が遅れに遅れ、深夜になってようやく試合開始。深夜零時、日付が変わると同時に会場の照明が一斉に落ち、真っ暗闇の状態に……。日付が変わると自動的にすべての電源が遮断される……というシステムだったらしく、翌朝サスペンデッドゲームで試合を行ったことが思い出された。

 福岡県北九州市の「北九州ラウンド」では、初日(5月28日/土)、第1試合の「ファーストピッチセレモニー」(始球式)で津田ソフトボールクラブの岩本実千瑠(みちる)くんがキャッチャーを務めたが、弟の笑偉士(えいと・4歳)くんは先天性の心臓病で闘病中。笑偉士くんが現在一時退院中ということもあり、「お兄さんの勇姿を見せてあげたい」と病院の先生からお申し出があり、「ホームチーム」であるタカギ北九州 ウォーターウェーブ・坂森俊介事務局長の調整ご尽力により、先生同伴の元、試合会場での観戦が実現。「ファーストピッチセレモニー」後には、第1試合対戦両チームとの集合写真の撮影も行われ、「ファーストピッチセレモニー」を務めたバッテリー、笑偉士くんには「北九州ラウンド」に出場した全4チームからの激励メッセージ、サインボールが贈られ、第2試合を戦う両チームのキャプテンが来賓室で観戦する笑偉士くんのもとを訪れ、激励する等、このJD.LEAGUEが掲げる「ソフトボールで社会に笑顔を」という理念、またタカギ北九州 ウォーターウェーブの地域に貢献したいという「想い」が「形」となり、試合会場に「笑顔」の花が咲き誇った。

 今節は「ソフトボールといえば男子!」というイメージが強く、「ソフトボール王国」として知られる四国・高知でも「高知ラウンド」が開催され、ここまで(第8節まで)の開催中、5節を開催(そのうち2節は2会場同時開催)という「フル稼働」の愛知県でも「刈谷ラウンド」を開催。まさに北から南から、北海道、本州、四国、九州の全国各地で熱戦が展開された。
 北の「旭川ラウンド」は雨に泣かされた部分もあったが、「刈谷ラウンド」では「ホーム」の豊田自動織機 シャイニングベガが連勝を飾り、地元ファンを喜ばせ、「高知ラウンド」では唯一「四国」愛媛県松山市に「本拠地」「ホームタウン」置く伊予銀行 ヴェールズが「お隣」高知で躍動! こちらも「連勝」を飾り、スタンドを沸かせた。「北九州ラウンド」でも「ホーム」のタカギ北九州 ウォーターウェーブが「東地区」の上位チーム相手に「連勝」を飾る「大金星」を挙げ、「ホーム」の大応援団と喜びを分かち合うシーンが見られた。

 今節も審判員・記録員はじめ大会に携わる皆さんが大会の成功へ向け、全力を尽くしてくれたが、ある会場でこんなやり取りもあった。選手交代の際、一人だけの選手交代、代打、代走等、単純な交代は「選手交代」ボードは使用せず、複数人の選手交代、複雑な選手交代が行われたときには「選手交代ボード」を使用して選手交代を伝達する……となっているはずだが、会場によってその対応が異なり、突然「選手交代ボードは使うな!」といった指示が飛び、戸惑うような場面も……。
 もちろん「選手交代ボード」を使用しても、チーム側の記入方法(ボードへの書き方)がチームによって違うケースも見られ、わかりやすく伝えるはずがかえって時間がかかってしまう……といったケースもないではないのだが、インカム装着、無線による選手交代の伝達により、スムーズな選手交代、円滑な試合進行が実現しつつある一方で、その「使い方」「活用方法」の統一、共通理解が十分でなく、あるいは突然やり方を変える、変更の指示が出る、といったケースもあり、戸惑ってしまう……というのである。試合前後の審判員・記録員・場内アナウンスの綿密な打ち合わせ、ミーティングにより、チームワーク・連携が強化され、諸々の課題が解消されつつあり、その連携は格段の進歩を遂げているが、ちょっとした思い違いや勘違い、受け取り方・理解の仕方で、せっかくの連携が滞ってしまうこともある。やはり「基本原則」を明確にし、互いの「共通理解」を深め、同じ思いを持ち、同じ目線で物を見て、その「経験」を積み重ねていく……ことこそが重要で、要は何を目的としてそれを行っているのか、「目的」を明確にするとともに、その取り組みを「誰にでもわかる」もの、「誰でもできる」ものとし、マニュアル化し、落とし込んでいくこと。大会運営を円滑に行っていくためには、必要な努力であり、大切な部分となる。
 人それぞれ考え方も違えば、感じ方も違う。それでも……多くの人が「同じ目標」に向かっていくとき、そこには「指針」や「指標」が必要になる。それぞれが「対話」や「コミュニケーション」を重ね、深めた上で、「よりよいもの」をめざして、みんなが「同じ方向」を見て、向かうべき先のビジョンやあるべき姿を共有できれば……このJD.LEAGUEもよりよい方向へと向かっていくに違いない。

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