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ニュース 男子U23

◎男子U23日本代表レポート

「第2回男子U23ワールドカップ 代表16名」を選出!
″オールジャパン体制″ で「世界の頂」にチャレンジ !!

2026年、ワールドカップに挑む「代表選手16名」が決定!

12月2日~5日の4日間、高知県にて選考会を実施

今回、U23日本代表の指揮を執る中村健二ヘッドコーチ。
「日本代表の先輩」として、自身の「国際経験」を伝える!

選考会参加者(49名)一人ひとりと向き合い、じっくり対話

前回大会を経験している永吉飛斗(左)と八木孔輝(右)。
U15・U18・U23と世代をつなぎ、再び世界の頂へチャレンジ!

2023U18ワールドカップ優勝メンバーも、6名代表入り !!

「世界レベル」を基準に、いかに準備・対策するかがカギとなる

男子U23ソフトボール日本代表選考会(2026ワールドカップ出場選手決定!)

 去る12月2日(火)~5日(金)、高知県高知市/春野総合運動公園を会場に「男子U23日本代表チーム選手選考会」(第2回男子U23ワールドカップ出場選手選考会)が開催され、全国から49名の選手がチャレンジ。4日間の厳しい選考を経て、「代表選手16名」が正式決定となった。

 選考会初日はまず参加選手全員の体力・運動能力を測定。握力、背筋力、6秒全力ペダリング、50m走(光電管センサーで10・20・30・50m地点を測定)と4種目の測定で各選手の基本的な運動能力をチェック・数値化。並行して中村健二ヘッドコーチ・選手との個人面談も実施し、その後、投手の球速測定、捕手のスローイング(盗塁阻止を想定した二塁への送球)計測、野手のシートノック・フリーバッティングが行われた。
 選考会2日目以降は49名の参加選手をA・B・C・Dの4つのグループに振り分け、紅白戦形式で対戦させる実戦主体の選考内容に終始。2日目~4日目(最終日)の午前中まで、「合計7試合」に及ぶ紅白戦で選手一人ひとりの「実戦能力」(※投手は与えられたイニング数の中でどこまで実力を発揮できるか、野手は守備、打撃、走塁といった基本的な要素に加え、攻守における特徴・ストロングポイントの有無、実戦の中での状況判断能力やそこで選択したプレーの有効性・確実性、また、それらの要素・能力が『世界に通用するレベル』にあるかどうか等)を厳しくチェック。各選手最終日の紅白戦のラスト一球・ワンプレーまで懸命にアピールを続け、4日間にわたる選考会の全日程を終了した。

 選考会冒頭「前回準優勝を超えて ″世界一を勝ち獲る!″ その大きな目標を達成するべく、『世界トップレベルで戦える選手か否か』をテーマに掲げ、新生・男子U23日本代表チームを編成させていただきます。4日間、最高のパフォーマンスを発揮してください! よろしくお願いします!! 」と力強く決意を述べた中村健二ヘッドコーチは、今回の代表選手選考にあたり「まず、全国の実業団、クラブ、大学チームから『志高き49名の選手』が参加してくれたことを嬉しく思います。同時に、今大会(第2回男子U23ワールドカップ)の出場権獲得に至るまで全面的にご支援・ご協力いただきました全日本大学連盟、今年6月の『第2回男子U23アジアカップ』で見事『全勝優勝』を飾り、『アジアNo.1』の座をつかんでくれたU23大学男子日本代表チーム、関係者の方々には深く『感謝』しなければなりません」と改めてここに至るまでの道のりを振り返り、周囲への「感謝」をコメント。
 選手選考のポイントとされた「世界基準」(ワールドカップで優勝を狙うことを念頭に置いた選手選考)については、「私自身もかつて『男子TOP日本代表』として、2009年(第12回大会)・2013年(第13回大会)・2015年(第14回大会)と3大会連続世界選手権(現・ワールドカップ)に出場。世界のトップオブトップに挑み続けた『国際経験』があります。私が最後に挑戦した2015年世界選手権から10年の月日が流れましたが、世界最高レベルのソフトボール、世界一を競う舞台の空気感や肌感は……この身にしっかりと刻まれています。だからこそ、その『実体験』を活かさなければならないと思いますし、周囲のスタッフと連携し『最新の情報』を得ながら、最先端かつリアルな『世界トップレベルの基準』を設け、そこで戦える! 勝ち抜ける!! ″オールジャパン体制″ の男子U23日本代表チームを編成したいと考えています」と述べ、「今年開催された男女ワールドカップ(男子ワールドカップファイナル、女子U18ワールドカップファイナル)を映像(LIVE配信)で見ていても感じましたが、 ″世界で勝つ″ ためには、やはり日本の常識とは異なる『国際大会ならでは』を熟知しておくことが重要です。そのことを心得た上で、いかに準備・対策するか。特にソフトボールは相手あっての競技(スポーツ)ですので、対戦チームのスタイル・特徴、試合の状況や展開に『どう対応していくか』がカギになります。海外の投手で言えばライズ系が多く、球速・球威でどんどん押してくる。打者はデッドボールを恐れず、逆にインコースをつぶすようにして(インコースにかぶさるようにして)外の球を踏み込み、狙ってきます。我々はそういった相手の傾向に応じて、戦い方を選択・判断していかなければならない。選手側にも必然と『プレーの引き出しの多さ』『臨機応変に対応する能力』が求められますので、表面的な数値(これまでの実績 + この選考会における成績)と『世界トップレベルで戦える選手か否か』の評価を合わせ、厳しく、じっくり、選考したいと思っています」と自身の考えを口にした。

 また、今回の選考会には「選考委員」(日本ソフトボール協会選手強化本部会 男子強化委員)として、中村健二ヘッドコーチと同じく過去に「3大会連続世界選手権出場」(※2009年・2013年・2015年と3大会続けて世界選手権にチャレンジ。2013年第13回大会、2015年第14回大会では『男子TOP日本代表キャプテン』を務め、打線の主軸・内野の要としてチームを牽引した)を果たした「松岡真央」氏が参加。こちらも自らが歩んできた「世界挑戦の足跡」「豊富な国際経験」をもとに、参加選手へ熱い視線を注ぎ、個々のスキル・特徴・ストロングポイント等を「世界基準」の視点で評価。同世代で、日本代表時代の戦友でもある中村健二ヘッドコーチはもちろんのこと、江口真史 男子強化委員長、他の選考委員ともコミュニケーションを密に図り、 ″世界で勝つ″ ための厳正かつベストな選手選考に努める姿が目に留まった。
 松岡真央 氏にも「世界の舞台を勝ち抜く術」について話を伺うと、「TOP、U23、U18、どのカテゴリーにおいても『世界と戦うために、いかに準備・対策するか』この一言に尽きます。前回大会を戦った選手・スタッフは身を持って感じたと思いますが、世界の頂点を狙うにあたって、向こう(海外)に行ってはじめて対策を練る or 対応力を磨く……のでは遅い。シビアに突き詰めるなら、この選考会の段階から『世界と戦う準備・対策』がはじまっていなければなりませんし、国内の、日頃の練習から、『世界のトップを見据えたトレーニング』を積み重ねていく必要があると強く感じます」とまずコメント。
 さらに「今回日本代表に選出された選手たちは、U23とはいえ、ワールドカップの舞台で世界一線級と対峙することになります。前回大会日本の前に立ちはだかり、『優勝・MVP』をさらった『世界No.1サウスポー』ジャック・ベスグローブ(TOP・U23オーストラリア代表)が再び参戦するとのことですし、投打に『戦力充実』と前評判の高いアルゼンチン(前回3位)、メキシコ(前回4位)も決して侮ることができません。それらの情報を踏まえて、どう準備・対策するか。現代の男子ソフトボール『世界トップレベル』は『球速140㎞/h超』の異次元の領域に突入。打者もそれを打ち返してみせる(そこに痛打を浴びせる)……まさに『パワー全盛』を迎えています。そのレベルに挑もうとしていること、勝ちにいこうとしていることを、本当の意味で分かっておいてほしい。守備も打撃も小手先のプレーに走るのではなく、もう一度しっかり原点(基礎・基本)に立ち返って、応用へつなげる。体格・パワーで劣る我々日本人は、極力無駄な動きをなくし、『コンパクトかつシャープ』に! 打撃の修正の際よく指摘される ″始動を早める″ ことの本質も、単にタイミングを早く取ればいい、ではありません。そこに必ず『狙うゾーンや球種を限定して、ミスショットなく、仕留める』要素をプラスアルファさせなければならない。何度も繰り返しますが、無駄をなくして、コンパクトかつシャープに!! 小さくなるということではなく、どれだけ余分な動きをなくしていけるかが重要だと私は思います」と自らの経験から想い・考えを語ってくれた。

 今回発表された「男子U23日本代表16名」の顔ぶれを見ていくと、16名中10名(阿曽慣太、高橋理央、八木孔輝、上野結来、安形恭悟、有村翼冴、永吉飛斗、山本陸人、大野流畏斗、津田龍輝)がこれまで国際舞台を経験。帆足陽平、米野智陽、木戸蓮織、田宮有貴、宇宿雅拓、芝海人の「6名」が「日本代表初選出」となるチーム編成になった。
 中学時代から日本代表に名を連ね、2020U18ワールドカップで優勝、前回の2023U23ワールドカップ(※記念すべき第1回大会としてアルゼンチン・パラナで開催された)では ″世界一の左腕″ ジャック・ベスグローブを切り札に立てるオーストラリアの前に「あと一歩」及ばず「準優勝」に終わったものの、「世代をつなぐ働き・活躍」をみせてきた八木孔輝(投手:トヨタ)、永吉飛斗(内野手:旭化成)が新生・男子U23日本代表チームをどう引っ張っていくか。
 2023U18ワールドカップ優勝(※2020年第13回大会に続き『連覇』達成)メンバーでもある、阿曽慣太(投手:平林金属)、高橋理央(投手:同志社大)、上野結来(捕手:同志社大)、山本陸人(内野手:豊田自動織機)、大野流畏斗(外野手:トヨタ)、津田龍輝(外野手:日本体育大 ※2023U18ワールドカップ『MVP』、同シーズンにおけるWBSC(世界野球ソフトボール連盟)『最優秀選手』にも選出された)のさらなる成長・躍進も大いに期待したいところだ。

「志高く、世界へ!」 そして 「前回準優勝を超えて!! 」

 第2回男子U23ワールドカップは、2026年4月25日~5月3日、コロンビア・シンセレホを舞台に開催される予定である。

男子U23日本代表チーム選手名簿

(第2回男子U23ワールドカップ出場選手)

No. 守備 氏名 所属
1 投手 阿曽 慣太 平林金属
2 高橋 理央 同志社大学
3 帆足 陽平 日本エコシステム
4 八木 孔輝 トヨタ
5 捕手 上野 結来 同志社大学
6 米野 智陽 旭化成
7 内野手 安形 恭悟 中京大学
8 有村 翼冴 環太平洋大学
9 木戸 蓮織 大阪桃次郎
10 田宮 有貴 ジェイテクト
11 永吉 飛斗 旭化成
12 山本 陸人 豊田自動織機
13 外野手 宇宿 雅哉 ジェイテクト
14 大野 流畏斗 トヨタ
15 芝 海人 高知パシフィックウェーブ
16 津田 龍輝 日本体育大学
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