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ニュース 男子U18

◆WBSC第14回男子U18ワールドカップ 【現地レポート⑤】

日本、スーパーラウンド初戦(カナダ戦)に4-1で「快勝」!
ラウンド成績の通算を2勝1敗とし、次戦:オーストラリア戦へ

この日からいよいよ ″勝負″ のスーパーラウンドに突入!

スーパーラウンド初戦の相手はカナダ

2回裏、日本が上野結来のタイムリーを口火に一挙3得点!

難敵・カナダの反撃をソロホームランの1点のみに食い止める

先発・高橋理央が7安打されながらも1失点・9奪三振の力投!

日本、スーパーラウンド初戦に4-1で快勝!
次戦も ″世界的強豪国″ オーストラリアに挑む !!

カナダ戦ハイライト

 「WBSC第14回男子U18ソフトボールワールドカップ」もオープニングラウンド(予選ラウンド)の戦いを終了し、この日(大会第6日)からいよいよ「スーパーラウンド」(2次ラウンド)に突入(※スーパーラウンドは各グループの上位3チーム(合計6チーム)が同じく1回総当たりで対戦し(ただし、オープニングラウンドで同グループだったチーム同士の対戦はオープニングラウンドの試合結果が持ち越される)、ラウンド順位を決定。スーパーラウンド3位・4位が最終日のブロンズメダルゲーム(3位決定戦)を、スーパーラウンド1位・2位が同じく最終日のワールドチャンピオンシップ/ゴールドメダルゲーム(優勝決定戦)を戦うこととなる)。

 オープニングラウンド・グループAは1位・メキシコ、2位・カナダ、3位・オーストラリアが、グループBからは1位・アメリカ、2位・日本、3位・ベネズエラの合計6チームが進出し、最終日のワールドチャンピオンシップ/ゴールドメダルゲーム(優勝決定戦)、ブロンズメダルゲーム(3位決定戦)進出をかけて「さらなる熱戦・激闘」を繰り広げることになった。

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大会第6日/11月16日(木)
スーパーラウンド第1戦

1 2 3 4 5 6 7 R
カナダ 0 0 0 0 0 1 0 1
日 本 0 3 0 0 0 1 x 4

日本:○高橋理央(7回)-上野結来
〔本塁打〕木原和也
〔三塁打〕木原和也
〔二塁打〕梅田瑠河

 オープニングラウンドの試合結果(アメリカ戦:1-9で敗戦、ベネズエラ戦:10-3で勝利)を持ち越し、スーパーラウンドの通算成績「1勝1敗」でスタートすることになった日本は、初戦でグループA2位のカナダと対戦。
 試合が動いたのは2回裏、日本はこの回先頭の5番・山本陸人がフルカウントまで粘って四球を選び、出塁。6番・淀川瑛澄のサードゴロの間に二塁へ進塁し、7番・梅田瑠河はピッチャー前にセーフティーバント。一塁で間一髪アウトになる間に二塁走者・山本陸人が三塁へ進み、二死三塁とすると、8番・上野結来がレフト前に痛烈な当たりのタイムリー! 1点を先取した!! 「勢い」に乗る日本はさらにここからパスボール、9番・鰯谷柑太のセーフティーバント、盗塁で二死二・三塁のチャンスを作り、1番・大野流畏斗がライト前にタイムリー! 二者が還り、2点を追加!! この回一挙3点を奪った。
 試合はこの後日本が3点をリードしたまま終盤へ突入。先発・高橋理央が6回表、カナダの5番打者にソロホームランを浴びて(高めのライズをとらえられ、レフトスタンドへ運ぶソロホームラン。ランナーがいなくてよかった……)1点を返されたが、その裏、日本も二死から3番・木原和也が ″スリーボール・ノーストライク″ からストライクを取りにきたボールを「狙い打ち」! レフトスタンドへ「会心の当たり」のソロホームランを叩き込み、大きな4点目を加えた。
 守っては、 ″ここまで4連投″ の ″投手陣のリーダー″ 阿曽慣太をこの試合「完全休養」させ、代わって、先発投手に起用された高橋理央が7安打されながらも「要所を締めるピッチング」を展開。自らの持ち味・武器である「打者の膝元へ鋭く落ちるドロップ」を有効に使い、ローライズ・ハイライズもうまくコンビネーションさせ、カナダ打線から9三振を奪う力投。大いに意義のある完投勝利(試合スコアは4-1)を飾り、スーパーラウンドの通算成績を「2勝1敗」とした。

 「WBSC第14回男子U18ソフトボールワールドカップ」大会6日目(11月16日)スーパーラウンドの戦いは、この日本戦の他、オーストラリア 4-3 ベネズエラ、メキシコ 8-1 アメリカ(※5回コールド)という試合結果になり、現時点の順位としては、1位・メキシコ(3勝0敗)に、同率2位の日本とアメリカ(ともに2勝1敗)、同率4位のオーストラリアとカナダ(ともに1勝2敗)、6位・ベネズエラ(0勝3敗)が続く状況となっている。

 「大会連覇」をめざす日本にとってこのスーパーラウンドはまさに「正念場」であり、最終日のワールドチャンピオンシップ/ゴールドメダルゲーム(優勝決定戦)へ進む権利(スーパーラウンド2位以上)をつかむための「負けられない戦い」が、明日(オーストラリア戦)、明後日(メキシコ戦)と続くことになる。

 スーパーラウンド初日の最終戦では、今大会未だ「無敗」、「快進撃」を続けるホスト国・メキシコと虎視眈々と王座奪取を狙う「ダークホース」アメリカが激突。メキシコ:カルロス・パラ、アメリカ:コーディ・ギボンズの両投手の先発ではじまった試合は、メキシコが2回表に3番 デビッド・ディアスの「豪快」な「満塁ホームラン」等で一挙6点を奪い、その後も着実に加点! 投げても、今大会「注目の右腕」でチームの「二枚看板の一人」であるカルロス・パラが高低に切れ味鋭い「ハイレベル」のライズ・ドロップ(球速は常時120㎞/半ば)をキッチリ、テンポ良く投げ込み、2安打完投勝利!! 8-1(※5回コールド)の予想外とも言える大差でしっかり勝利をつかみ、全勝をキープして見せた。

 「世界の頂点」へ、まず何としても決勝に進みたい日本には、必然的に明日・明後日の連勝(負け数を現時点の1敗に止めること)が求められることとなる。さらに明後日/スーパーラウンド最終戦の相手がその ″絶好調・メキシコ″ とあっては……次戦のオーストラリア戦も「よりチームに弾みをつける」ような、今のチーム状態を「上げていく!」試合展開で勝たなければならない。
 ここまでの戦いぶりを見る限り、今回のオーストラリアは前回(準優勝)のジェレミー・ガーランド(現・U23オーストラリア代表)、ジャック・ベスグローブ(現・U23、TOPオーストラリア代表)のような ″目を見張る逸材″ が存在しておらず、現時点で痛い2敗を喫してしまっている(メキシコ戦、カナダ戦に敗れている)成績に表れているように、力的には ″王座奪還は厳しい状態″ にある。しかし、過去に成し遂げた「男子U19:4連覇を含む最多5度の優勝実績」は決してだてではなく、昨年(2022年)のTOPカテゴリーのワールドカップ優勝、今年(2023年)のU23カテゴリーのワールドカップ制覇に象徴されるように「言わずと知れた世界的強豪国」であることは確かだ。

 今日のカナダ戦の快勝のように、その ″難敵″ オーストラリアもしっかりと撃破して、今大会「最大の壁」と目されるホスト国・メキシコに挑みたい。

 日本男子ソフトボール史上初の快挙となる「大会連覇」は、そうやって一戦一戦着実に勝利を積み重ねた先に……あるのだから。

●文・写真
男子U18日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)

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