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ニュース 男子U18

◆WBSC第14回男子U18ワールドカップ 【現地レポート④】

日本、オープニングラウンド最終戦(ベネズエラ戦)にキッチリ勝利!
予選ラウンド・グループB2位(3勝1敗)でスーパーラウンドへ !!

前日の敗戦から切り替え、いざ、予選ラウンド最終戦へ!

現・世界ランキング8位のベネズエラに挑む

初回、ベネズエラ打線に1点を先取されてしまうが…

日本もすぐに反撃! 集中打で逆転に成功する !!

「チーム全員の働き」でリードを広げ、見事コールド勝ち!

戦いの舞台はいよいよ ″勝負″ のスーパーラウンドへ。
「大会連覇」をめざして! チーム一丸、突き進め !!

ベネズエラ戦ハイライト

 「WBSC第14回男子U18ソフトボールワールドカップ」大会第4日/11月14日(火)、前日のアメリカ戦に1-9と屈辱の5回コールド負けを喫し ″今大会初黒星″ がついた男子U18日本代表は、この日オープニングラウンド第4戦:最終戦でベネズエラ(※世界ランキング8位)と対戦。スーパーラウンド進出へ「負けられない一戦」に挑んだ。

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大会第4日/11月14日(火)
オープニングラウンド第4戦

※大会規程により6回得点差コールド

1 2 3 4 5 6 7 R
ベネズエラ 1 0 0 2 0 0 3
日  本 4 0 2 0 2 2x 10

日本:○阿曽慣太(6回)-上野結来
〔本塁打〕木原和也

 日本の先発投手は、この試合も「投手陣のリーダー」阿曽慣太。開幕から4連投にはなるものの、スーパーラウンド進出へ「絶対に落とせない戦い」とあって、現時点の万全の体制・ベストメンバーで必勝を期した。
 まず初回の守りについた日本は、1番打者にショート強襲ヒットを許し、無死一塁。2番打者の打席でのパスボールで一塁走者が二塁へ進塁。2番打者は空振り三振に仕留め、一死一塁としたが、3番打者に強烈なピッチャー返しを浴び、ピッチャー・阿曽慣太がよく止めたが、一塁に送球できず、一死一・二塁。4番打者にも右中間へタイムリーを浴びて、三塁走者が生還し、ベネズエラに先取点を与えてしまう。
 しかし、日本はその裏すぐに反撃。一死後、2番・津田龍輝が二遊間を破るヒットで出塁すると、ワイルドピッチ、四球で一死一・二塁。4番・松尾唯斗の三遊間を抜くタイムリーで1-1の同点に追いついた。日本はさらにここから5番・山本陸人のレフト前タイムリーで勝ち越しに成功! 6番・淀川瑛澄のピッチャーへの内野安打、7番・梅田瑠河の犠牲フライで追加点を挙げ、この回一挙4点を奪い、4-1と逆に3点をリードした。
 流れを引き戻した日本は3回裏にも、四球、レフト前ヒット、相手守備の乱れ等で一死一・三塁のチャンスを作り、内野ゴロの間に1点を追加。なお二死二塁の得点機で8番・上野結来が三遊間を抜く安打を放ち、二塁走者が還り、この回2点目。6-1とリードを広げると、2点を返された後の5回裏にも、二死二・三塁から代打・田部一護のセンター前にはじき返すタイムリーで2点、6回裏には無死一塁からこの試合「3番」に起用された木原和也にセンター頭上を越えるツーランホームランが飛び出し、もう2点を追加。この時点で10-3(7点差)となり、大会規程(※3回15点、4回10点、5回7点以上の差が生じたときは得点差コールドゲームを適用)により「6回得点差コールドゲーム」が成立。「大一番」ベネズエラ戦に10-3で「キッチリ勝利」し、オープニングラウンド3勝目を挙げ、スーパーラウンド進出を確定させた。

 「WBSC第14回男子U18ソフトボールワールドカップ」大会4日目(11月14日)は、この日本戦の他、アメリカ 2-0 アルゼンチン、チェコ 13-3 シンガポール(※5回コールド)、カナダ 10-0 コロンビア(※4回コールド)、メキシコ 6-1 オーストラリアという試合結果になり、スーパーラウンド進出を争うグループAの上位(3チーム)は1位・メキシコ(4勝0敗)、同率2位・オーストラリアとカナダ(ともに3勝1敗)のスーパーラウンド進出がオープニングラウンド最終日を待たずに決定。グループBの上位(3チーム)は1位・アメリカ(3勝0敗)、2位・日本(3勝1敗)のスーパーラウンド進出が同じくオープニングラウンド最終日を待たずに確定。「残り一枠」(3位の座)は現時点で同率3位(ともに1勝2敗)に並ぶアルゼンチンとベネズエラの争いになり、翌日、オープニングラウンド最終戦での「直接対決」(アルゼンチン vs ベネズエラ)の結果で決まることとなった。

 前日のアメリカ戦で屈辱の5回コールド負けを喫した日本だったが、スーパーラウンド進出へ「運命の一戦」となったこのベネズエラ戦に「勝利」を収め、しっかりと次なるステージ(スーパーラウンド)への挑戦権をつかんでくれた。
 アメリカ戦の大敗を引きずることなく、チーム全体が「前だけ」を見つめ、目の前の1試合に「全力で集中できた」こと。先制されても、慌てることなく、「試合をひっくり返して見せた」ことは大いに評価できるし、これからはじまる ″本当の戦い″ に向けて「確かな自信」になったことだろう。

 ここまで大会全体を見渡してみて、試合結果・成績にも表れているようにグループA「全勝」のホスト国・メキシコ、同じくグループB「負けなし」のアメリカが「ダークホース」と感じている。
 両チームとも他国に比べ、投手陣・打線の「力」が「頭一つ抜けている」印象があり、チームの雰囲気的にも今回 ″本気で優勝を狙いにきている″ 印象を受ける。実際、オープニングラウンドの対戦で日本打線を力で抑え込んだアメリカの「コーディ・ギボンズ」は、この日アルゼンチン戦にも先発登板し、7イニングを4安打・11奪三振の投球内容で完封。メキシコにおいてもこれまでの戦いぶりを見る限り、同じタイプではあるが「二人の本格右腕」(※カルロス・パラとホセ・コントレラス)が存在しており、球威・変化球のキレともにハイレベル。球速表示も120㎞/h半ば~後半を連発させていて、ここから先、さらに「本気モード」で「ギア」を上げてくるとなれば……非常にやっかいな相手となりそうだ。

 男子U18日本代表が進む「大会連覇への道のり」は、やはり険しい。
 これまでの経験上、冷静に、客観的に分析して、ただ単に ″日本の良さ″ を発揮するだけで勝てるのか!? (優勝まで辿り着けるのか!? )と問われれば……そう簡単なものではなく、むしろその日本の良さにいかにして「磨きをかけていく」か、もう一段階上のレベルを「プラスアルファしていけるか」が大きなポイントで、必要不可欠な要素になると考えておいてほうがいいだろう。

 大会はいよいよ、本当の意味で「世界の強豪が顔を揃える」スーパーラウンドへ突入。
 男子U18日本代表チームにとってまさに「成長・進化」が求められる ″過酷なステージ″ へと入っていく。

●文・写真
男子U18日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)

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