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ニュース 男子U18

◆WBSC第14回男子U18ワールドカップ 【現地レポート②】

日本、オープニングラウンド第2戦(アルゼンチン戦)に12-1で大勝!

オープニングラウンド第2戦の相手はアルゼンチン

初回、日本が「キャプテン」淀川瑛澄のタイムリーで先取点!

ボールを的確に見極め、好球必打! アッという間に得点を重ねる !!

2番・津田龍輝にも「完璧な当たり」のスリーランホームランが飛び出し、大量9得点! 「強烈な先制パンチ」を浴びせた !!

投手陣も自信を持ってストライクゾーンで勝負し、復調している

今日より明日へ! 自らを磨き、成長を続けて……

アルゼンチン戦ハイライト

 2023年11月11日(土)、メキシコ・エルモシージョを舞台に開幕した「WBSC第14回男子U18ソフトボールワールドカップ」。大会初戦:オープニングラウンド(予選ラウンド)第1戦・ニュージーランド戦に10-5で勝利し、「白星スタート」を切った男子U18日本代表は、大会第2日/オープニングラウンド第2戦で ″世界ランキング1位″ のアルゼンチンと対戦した。

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大会第2日/11月12日(日)
オープニングラウンド第2戦

※大会規程により4回得点差コールド

1 2 3 4 5 6 7 R
日  本 9 0 2 1 12
アルゼンチン 0 1 0 0 1

日本:阿曽慣太(2回1/3)、○新井大和(1回2/3)-上野結来
〔本塁打〕津田龍輝
〔二塁打〕津田龍輝、松尾唯斗、上野結来

 先攻の日本は初回、一死から2番・津田龍輝、3番・松尾唯斗が連続四球で歩き、一・二塁とし、4番・山本陸人の打席でのワイルドピッチで走者がそれぞれ二・三塁に進塁。4番・山本陸人はショートゴロで、三塁走者が飛び出し、三・本間に挟まれ、タッチアウト。その間の走者の進塁もあって二死二・三塁と状況が変わったが、5番・淀川瑛澄がライト前にタイムリーヒット! 二者が還り、2点を先取した!! 先制点を奪った日本はさらにここから6番・梅田瑠河が四球で出塁し、二死一・二塁。7番・上野結来のセカンド前に巧みに転がすセーフティーバントが内野安打となり、二死満塁と攻め立て、8番・木原和也がセンター前にはじき返すクリーンヒット! 2点を追加。9番・大野流畏斗も二死二・三塁から絶妙なセーフティーバントを決め、三塁走者が還り、5点目! この後もワイルドピッチで6点目、2番・津田龍輝にセンター頭上を越えるスリーランホームランも飛び出して3点を加え、この回「一挙9得点」の猛攻! アルゼンチンに「強烈な先制パンチ」を浴びせた!!
 日本はその後、2回裏に先発・阿曽慣太が ″ソロホームラン一発″ を浴びて1点を返されたが、直後の3回表、一死二・三塁から3番・松尾唯斗のレフトへのタイムリーツーベースで2点を追加。4回表にも7番・上野結来の右中間二塁打、ワイルドピッチ、四球で一死一・三塁のチャンスを作り、内野ゴロの間に1点を加え、リードを二桁11点に広げた。
 投げては、先発・阿曽慣太が2回1/3を1失点。2番手・新井大和へと継投し、その新井大和が1回2/3をノーヒット・無失点に抑え、「4回得点差コールドゲーム」が成立(※大会規程により、3回15点、4回10点、5回以降7点以上の差が生じた場合は得点差コールドゲームを適用)。 ″世界ランキング1位″ のアルゼンチンに見事12-1(4回コールド)で大勝し、開幕2連勝を飾り、オープニングラウンドの成績を2勝0敗とした。

 「WBSC第14回男子U18ソフトボールワールドカップ」大会第2日(11月12日)は、日本の他、カナダ、ベネズエラ、オーストラリア、メキシコがそれぞれ勝利(※カナダがシンガポールに18-1:3回コールド、ベネズエラがニュージーランドに2-1、オーストラリアがコロンビアに3-2、メキシコがチェコに4-1で勝利)。第2日終了時点でグループAの上位は前回準優勝のオーストラリアをはじめ、カナダ、メキシコが2勝0敗。グループBは前回チャンピオンの日本(2勝0敗)を筆頭に、アメリカが1勝0敗、ベネズエラが1勝1敗で続く状況となっている。

 男子U18日本代表は前日の大会初戦(ニュージーランド戦)に比べ、チーム全体として余計な緊張・かたさがなくなり、国際試合特有の雰囲気や相手のプレースタイル等にも「対応力・適応力」を発揮。そこに戸惑いや焦りは感じられず、今回のチームがめざす「日本のストロングポイント(技術・スピード)を前面に出した、アグレッシブなソフトボール!」を見事に体現できた「アルゼンチン戦の大勝」であった。
 その「日本の良さ」の一つとして、この試合顕著に現れていたのが「選球眼」(バッティング・アイ)。この日のアルゼンチン投手のような球速120㎞/h半ばの投手を相手にしても、個々が事前に狙い球を絞り、冷静に、的確に、ボールを見極め、出塁していく。力任せにブンブン振り回してくる海外の打者とは対照的に、たとえ打席で空振りしたとしても「次の球への修正力」(その空振りを受けて(感じて)、次自分が何を狙うべきか、またそこにどのようなスイングで対応すべきなのかを考え、実践する能力)を見せ、「食らいつく! 簡単に三振をしない!! 」言わば「しぶとい打撃」を実行。相手にプレッシャーをかけ続けることができていたという点が、一つ大きな勝因であったと感じる。

 大会2日目の最終試合では、地元の熱狂的な声援に後押しされたメキシコがチェコを4-1で破り、快調に2連勝を飾った。先発登板した「カルロス・パラ」は7イニングを完投し、ソロホームランで1点を失いはしたが、2安打・12奪三振の好投。日本のコーチングスタッフも大会前のテストマッチでこのメキシコを偵察済みであるが、投手陣のファストボールの球速は「130㎞/h台」に到達しているという。

 日本が現・世界ランキング1位のアルゼンチン投手陣を打ち崩したことは紛れもない事実。しかしながら、決してここで満足してはいけない。今日証明した「日本の良さ・強み」を「より確かなモノ」とするために、我々は己を磨き続けること、成長することを止めてはならないのだ。

●文・写真
男子U18日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)

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