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ニュース 男子リーグ

◆2019 第48回日本男子ソフトボールリーグ ~展望~ ◆
「東西統一」! 新加盟チーム&新外国人選手も参戦 !!
「全17チーム」がリーグチャンピオンをめざし、しのぎを削る

4月12日、日本男子リーグが広島県尾道市で開幕!

今年から東日本リーグ・西日本リーグの地区制を「統一」。
王者・平林金属を筆頭に、全17チームが熱戦を繰り広げる

昨年のアジア選手権で「三冠王・MVP」と「大活躍」し、
世界選手権代表にも抜擢された八角光太郎は平林金属へ

ダイワアクトには「アルゼンチン代表」ウエムル・マタが新加入!
百戦錬磨のアンドリュー・カークパトリックと「強力タッグ」を組む

昨年のインターハイ・国体を制した「大物右腕」
大西泰河はホンダエンジニアリングに加入した!

昨年、世界ジュニア選手権準優勝の「原動力」となった
小野寺翔太はトヨタ自動車入り。開幕デビューなるか!?

デンソーも「攻守」に活躍が期待できる新戦力を獲得。
熱戦・激戦の中でどう優勝争いに絡んでくるか、楽しみだ

今年「新規参入」した熊本嶋田クラブにも注目したい

 「2019 第48回日本男子ソフトボールリーグ」が、来る4月12日(金)、広島県尾道市/尾道市御調ソフトボール球場でいよいよ開幕を迎える(※第1節のスケジュール・組み合わせはこちら)。

◎東日本リーグ・西日本リーグを「統一」!

 「日本男子リーグ」は1972年創設。1992年に1部・2部制、2004年に「東日本リーグ」「西日本リーグ」の地区制へ移行し、決勝トーナメントも導入され、これまで数々の熱戦・激戦が繰り広げられてきた(※2004年以降(15年間)は、まず東日本リーグ・西日本リー グでそれぞれリーグ優勝チームを決め、上位4チームが決勝トーナメントに進出。その決勝トーナメントを最後まで勝ち抜いたチームが『真の日本リーグチャンピオン』となる試合方式で覇が競われてきた。昨年(2018年)は東西の上位3チームが決勝トーナメントに進出。決勝トーナメントでは両リーグの1位チームに準決勝で待ち受ける“アドバンテージ”が与えられる等、これまでとは違う試合方式で王座が争われた)。

 そういったこれまでの歴史を経て、今年(2019年)から「東日本リーグ」「西日本リーグ」の地区制を「統一」。「全17チーム(※チーム紹介はこちら)」で1回総当たりのリーグ戦を戦い、「上位5チーム」が決勝トーナメントへ進出。最終順位決定戦となる決勝トーナメントもページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント方式)が採用され、この「新・決勝トーナメント」を最後まで勝ち抜いたチームが「日本リーグ優勝」となる試合方式に変更されることになった。

 この度の「日本男子リーグ東西統一」に至っては、これまで存在した東日本・西日本の垣根をなくし、全チームが顔を合わせ、対戦する中で「互いに真に切磋琢磨していく!」という大きな目的、また、リーグの活性化・全体のレベルの底上げに止まらず、日本男子のトップリーグとして今後「どうあるべき」なのか?? 全チームがコミュニケーションを密に図り、この「日本男子リーグ」から「男子ソフトボールを盛り上げていきたい!! 」という熱い想いも込められている。女子リーグとは一味違う“男子リーグならでは”の迫力(スピード&パワー)にも、ぜひ注目してもらいたい。

◎「王者」平林金属が他のチームを一歩リード !?
 「新戦力」を加えたライバルたちも、王座へ意気込む !!

 今年から「全17チーム」がしのぎを削る「日本男子リーグ」であるが、やはり「優勝候補の筆頭」に挙げられるのは「王者」平林金属だ。
 昨年、シーズン11勝3敗の成績で「西日本リーグ4連覇」を飾り、決勝トーナメントでも圧倒的な強さを発揮! 2015年以来3度目の「西日本リーグ・決勝トーナメント制覇」を成し遂げた平林金属は、今シーズンも「投打の大黒柱」松田光が「キャプテン」としてチームを引っ張る。年齢的にも30歳を過ぎ、ベテランの域に達した松田光ではあるが、「投打の二刀流」として輝くその実力は健在。昨シーズン「4年連続西日本リーグMVP(※個人成績:9勝2敗、防御率1.76、本塁打4)」を手にした活躍ぶりを見ても、衰えは感じられず、今年も「日本男子ソフトボール界の顔」として大いに暴れてくれそうだ。
 また、昨年「攻守にブレイク」した宇根良祐、井上知厚、浜本悌といった「若い力」もさらにレベルアップし、縦横無尽にグラウンドを駆け回る。大学選抜の主砲として「アジア選手権三冠王・MVP」に輝き、男子TOP日本代表(※2019世界選手権代表)にも抜擢された八角光太郎(国士舘大)ら「新戦力」の補強も抜かりがなく、選手層(戦力)は盤石の一途を辿っているといっていいだろう。

 今シーズンの図式は、この「王者」平林金属に他のチームが「どこまで食らいついていくか……」であり、そこが最大の見どころといえるのではないだろうか。

 その中で「対抗馬」として「注目」されるのが、「アルゼンチン代表の主力」ウエムル・マタを期待の新戦力として迎え入れたダイワアクトである。
 ウエムル・マタといえば、アルゼンチン代表として2012年・2014年と「世界ジュニア選手権を連覇」し、同トップチームの右腕・ロマン・ゴドイとともに「母国の次代を担う逸材」と評される選手。今年6月、チェコ・プラハで開催される「WBSC第16回世界男子ソフトボール選手権大会」にももちろん「アルゼンチン代表の中心選手」として出場することが決まっており、悲願のメダル獲得へ「大きな期待」が寄せられているところだ。世界のトッププレーヤーたちと肩を並べ、満を持してこの日本リーグに参戦するウエムル・マタが“百戦錬磨の切り札”アンドリュー・カークパトリック(オーストラリア代表)と「強力タッグ」を組み、どれほどの活躍を見せてくれるか? また、そのプレーがどこまで周囲を惹きつけ、他のチーム・選手たちに刺激を与えてくれるか?? 今から楽しみでならない。

 他のチームに目を向けてみても、今年は「可能性溢れるルーキー」の加入に目が留まる。
 投手でいえば、昨年の「世界ジュニア選手権準優勝メンバー」で、国内では「インターハイ・国体の二冠」に輝いた大西泰河(啓新高)がホンダエンジニアリングに加入。同じく、男子U19日本代表のエースとして「世界ジュニア選手権準優勝」の「原動力」となった小野寺翔太(新島学園高)もトヨタ自動車入りを果たした。「世界の舞台」で「揉まれた経験」を活かして、まずは臆することなく、日本リーグの強打者に立ち向かっていってもらいたい。
 野手においても、昨年、男子U19日本代表の「主砲」として「世界の舞台」で「活躍」した松尾翔輝(大村工業高)がデンソーに加入。2016年の世界ジュニア選手権優勝メンバーであった「兄」舞輝(ジェイテクト)を「上回る」逸材……とも評されているだけに、左の「新スラッガー」出現なるか!? 要注目といったところ。抜群のスピードと華麗なフィールディングが持ち味で、昨年「インカレ連覇」「全日本総合選手権優勝」の快挙を成し遂げた「期待の遊撃手」廣嵜龍也(日本体育大)も同じくデンソーに加わっており、例年に増して“若手が躍動する戦い”を見られそうである。

◎この「日本男子リーグ」から「男子ソフトボール」を盛り上げる!

 冒頭でもふれたが、今回の「日本男子リーグ東西統一」に至っては「リーグ全体の活性化を図る!という狙いはもちろんのこと、この『日本男子リーグ』から『男子ソフトボール』を盛り上げていきたい!! 」というチーム(選手)・関係者の熱い想いが込められている。東西が統一され、良い意味で「仕切り直し」となった今こそ、皆で一丸となって前に進む! そしてより一層「奮起」していかなければならないだろう。

 その一方で、現在の「課題」にも「向き合う」必要がある。王者・平林金属の戦力の充実ぶり、世界トップレベルと評される新外国人選手の加入、若い力の台頭等、明るい話題をこうやって紹介できることは嬉しい限りだが……各チームの状況は様々。中には戦力(選手)の確保や今後の継続した活動にさえ苦しむチームが存在する「現実」があるということ、厳しい見方になってしまうかもしれないが、次第にそこに“あきらめ”が生じ、少なからず上位チームと下位チームに“温度差”が出はじめている「現況」を変えていかなければならない。形上、表面上のリーグ改編(東西統一)ではなく、全チーム(全選手)がまず「めざすべきところ」をしっかりと、真に確認し合うこと、その上でより魅力あるリーグとなるよう「歩みを進めていく」こと……。あらゆる問題点もリーグ全体の課題として真摯に受け止め、他人ごとではなく、「自分たちのこと」として改善していく「努力」が何より求められる。日本の「男子ソフトボール」を牽引していくと決意・覚悟した男たちの、まさに「船出」のシーズンといえるのではないだろうか。

 今年は九州(熊本県)から「熊本嶋田クラブ」もリーグに参戦。「全17チーム」で心機一転、新たなスタートを切ることとなる。現状の課題はあるにせよ、“自分たちも日本リーグの舞台で戦いたい!”と意気込み、闘志を燃やすチームがこうしてまだまだ存在してくれることを素直に嬉しく思う。国内最高峰と評される日本リーグで結果を残すということは当然簡単ではないのだが、ぜひとも「フレッシュ」に、「新しい風」を吹き込んでもらいたい。

 さぁ、男たちの“新シーズン”が幕を開ける。「『日本男子リーグ』『男子ソフトボール』ここにあり!」球場に訪れたすべての人々にそう感じてもらえるような、ソフトボールを「また観たい!! 」と思ってもらえるような、“エキサイティングな戦い”を期待したい。そしてそのトップレベルのプレーで周囲を魅了し、若い選手たち、子どもたちに「夢」を与えてほしいものである。

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