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ニュース 女子GEM3(U18)

◆WBSC第15回女子U18ワールドカップ ファイナル 【現地レポート④】

日本、スーパーラウンド最終戦(中国戦)に5-0で「快勝」!
スーパーラウンド2位で ″アメリカが待つ″ 優勝決定戦へ !!

大会もいよいよ「スーパーラウンド最終日」

日本 vs 中国の勝者が ″アメリカが待つ″ 決勝へ

運命の一戦の先発投手に起用された山本心音

「打って! 走って‼ 揺さぶって!!! 」
着実に得点を重ね、5点をリード

スーパーラウンド2位を守り、決勝進出!
チャンピオンチーム・アメリカとの「再戦」へ !!

中国戦ハイライト
女子U18日本代表

中国戦ハイライト

 「WBSC第15回女子U18ソフトボールワールドカップ ファイナル」第4日、大会は「スーパーラウンド最終日」を迎え、初戦・アメリカ戦に4-5で惜敗した女子U18日本代表は第2戦(スーパーラウンド最終戦)でグループA2位の中国と対戦した。

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大会第4日/9月30日(火)
スーパーラウンド第2戦

1 2 3 4 5 6 7 R
中  国 0 0 0 0 0 0 0 0
日  本 2 0 0 1 1 1 x 5

日本:○山本心音(6回)、村瀬珠己(2/3回)、長友彩莉(1/3回)-加減夢華
〔三塁打〕野口芽生

 この試合に勝ったチームが「優勝決定戦で待ち受けるアメリカ」への「挑戦権」を得る「運命の一戦」日本 vs 中国がスタート。日本は前日のアメリカ戦で ″温存″ した山本心音を満を持して先発投手に起用。その山本心音が初回の立ち上がり、中国打線をセカンドゴロ、セカンドゴロ、ショートゴロの三者凡退に打ち取り、まず守備から試合のリズムを作った。
 日本はその裏、1番・石川まゆはがバントヒットで出塁。2番・小賀唯美はサードフライに倒れたが、盗塁、四球で一死一・二塁とし、さらにダブルスチールで二・三塁とチャンスを広げ、4番・島津リノが高いバウンドで三遊間を抜くタイムリー! 1点を先取!! なお一死一・三塁から一塁走者が盗塁。二・三塁とし、5番・佐藤絵鈴がプッシュ気味のスクイズを決め、この回2点目を挙げた。
 大事な先制点を奪った日本は4回裏にも、6番・野口芽生がライト線を抜く三塁打を放ち、チャンスメイク。7番・藤原真優美はファーストゴロに打ち取られたが、8番・野田愛紗がワンボール・ツーストライクと追い込まれながらヒットエンドランを決め、三塁走者が生還! 1点を追加。続く5回裏にも一死から連打、四球で満塁と攻め立て、二死後、7番・藤原真優美がセンター前にはじき返すタイムリーを放ち、1点。6回裏にも無死二・三塁のチャンスで2番・小賀唯美がヒットエンドランを決め、1点を加え、5-0とリードを広げた!
 守っては、先発・山本心音が回を重ねるにつれ「ギアを上げるピッチング」で中国に得点を許さず、7回表、サウスポー・村瀬珠己へ投手交代。その村瀬珠己が中国の3番打者、4番打者を連続三振に仕留めると、最後は長友彩莉へ継投。5番打者も空振り三振に斬って取り、スリーアウト! 試合終了!! 5-0の「快勝」で「スーパーラウンド2位」の座を守り、大会最終日の「ワールドチャンピオンシップファイナル」(優勝決定戦)進出を決めた。

 「WBSC第15回女子U18ソフトボールワールドカップ ファイナル」第4日:スーパーラウンドはこの日本戦に続いて、メキシコ(グループB2位) vs アメリカ(グループA1位)が行われ、アメリカが12安打の猛攻でメキシコを10-2(6回得点差コールド)と一蹴! スーパーラウンド(2次リーグ)の最終順位は1位・アメリカ(3勝0敗)、2位・日本(2勝1敗)、3位・中国(1勝2敗)、4位・メキシコ(0勝3敗)となり、3位・中国と4位・メキシコが大会最終日まず「ブロンズメダルゲーム」(3位決定戦)で対戦。1位・アメリカと2位・日本は続く「ワールドチャンピオンシップファイナル」(優勝決定戦)で「世界一」の座をかけ、再戦することとなった。

 5日間に及ぶ今大会も、いよいよクライマックスを迎える。
 「ワールドチャンピオンシップファイナル」(優勝決定戦)の舞台でぶつかり合うのは、戦前の予想通り「日本とアメリカ」。大会を通じてこのJAPAN vs USAの構図 ″一騎打ち″ は、やはり「揺るぎないモノ」であった。

 まずはアメリカとの一戦目に惜敗した日本が、その「負け」をどのようにとらえ「分析・準備」し、立て直すか!? 期待を持って見守りたいところ。昨日の現地レポートにも記したが、今回のアメリカは日本が太刀打ちできないような相手ではなく、日本本来の「攻守にクオリティの高いソフトボール」を前面に出し、相手(アメリカ)の良さを消すことができれば……「十分勝機はある」と考えている。
 また、大前提として、日本側が「やるべきこと」をしっかり果たすこと。第一に投手陣が奮起し、失点を最小限に抑える、もしくは強打のアメリカにビッグイニングを作らせないことが非常に重要になってくる。日本のエース的役割を担う山本心音を中心に、大胆かつ繊細に、持ち味を活かし切ることができるかどうか。「要警戒打者」としてすでにリストアップ済みの「アメリカ自慢の1・2番コンビ」マクレーン・ハドソン、アスペン・ボールウェアにいかに立ち向かい、どう封じ込めるか……大いに注目したい。
 攻撃面においても、アメリカが投じる「105㎞/h前後のファストボール」ライズ・ドロップに対して「どうアジャスト」するかがポイント。コンパクトかつシャープなスイングで食らいつき、一発・長打で試合を決めにかかるというよりは、ボクシングのボディブローのように「しつこく、嫌らしい」打球を飛ばし、塁上を賑わせ、アメリカ投手陣の気力・集中力を削ぎたい。そして佐藤洋介ヘッドコーチが十八番とする戦術「機動力・小技をフル活用した攻め」で、1点、1点、もぎ取っていけるか否かが焦点となるだろう。

 文字通り「宿命のライバル対決」となる優勝決定戦。2028年ロサンゼルスオリンピック・ソフトボール競技会場となることもすでに決定しているこの最高のスタジアム ″デボン・パーク″ で、日本・アメリカの両雄には「これぞ、世界トップレベル!」と球場の観客を唸らせる「ソフトボールの魅力・醍醐味が凝縮された一戦」を繰り広げてほしい。

 願わくは、この対決を機に「さらなる成長・進化」を遂げ、「真のトップオブトップ」へと階段を上がっていってもらいたいものである。

●文・写真
女子U18日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)

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