2012.5.1
 

 

第45回 日本女子ソフトボール2部リーグ第1節

アドバンスセクション
日本精工、東芝北九州が開幕3連勝!
ホープセクション
ぺヤング、NECアクセステクニカ、ドリーム☆ワールドが開幕3連勝!

女子2部リーグが開幕
第1節アドバンスセクションは、
緑豊かな厚木市営及川球技場において開催された

アドバンスセクション
日本精工、東芝北九州が開幕3連勝!

アドバンスセクション
トヨタ自動車から移籍し、
東芝北九州に新加入した森田千晶
チーム躍進の「立役者」になれるか……!

アドバンスセクション
全8チームが1部昇格をめざし、
今後も激しい戦いを繰り広げる

アドバンスセクション
昨年、世界女子ジュニア選手権を経験し、
一回り大きく成長した甲賀健康医療専門学校・岩田みゆき
この日本リーグでも結果を残せるか!?

ホープセクション
ぺヤング、NECアクセステクニカ、
ドリーム☆ワールドの3チームが開幕3連勝!

ホープセクション
「浦野イズム」浸透か
その戦いぶりに注目が集まるNECアクセステクニカ

ホープセクション
新体制でスタートを切ったドリーム☆ワールド
まずは開幕3連勝を飾り、順調な滑り出し

ホープセクション
次節以降も各チームの戦いに注目
 



アドバンスセクション



ホープセクション



 第45回日本女子ソフトボール2部リーグ第1節が、4月28日(土)〜4月30日(月)の3日間にわたり、アドバンスセクションが神奈川県厚木市・厚木市営及川球技場、ホープセクションが茨城県古河市・上大野グラウンドを会場に、開催された。

 今シーズン、女子2部リーグは、昨シーズン同様計17チームをアドバンス・ホープの2セクションに振り分け(アドバンスセクション9チーム、ホープセクション8チーム)、開催される予定であったが、開幕直前にアドバンスセクション・高知パシフィックオーシャンのリーグ不参加が決定。アドバンスセクションは、昨シーズンより1チーム減った8チームでの2回戦総当たりのリーグ戦に変更された。

 結果は、アドバンスセクションは日本精工、東芝北九州がともに開幕3連勝。ホープセクションは、ぺヤング、NECアクセステクニカ、ドリーム☆ワールドの3チームが開幕3連勝を飾り、好スタートを切った。

アドバンスセクション

 アドバンスセクションは4月28日(土)〜30日(月)の3日間、神奈川県厚木市・厚木市営及川球技場を会場に開催された。

 結果は、日本精工と東芝北九州が開幕3連勝と幸先の良いスタートを切った。
 その内容を見てみると、東芝北九州は、かつて女子リーグ1部の強豪・豊田自動織機で何度もリーグ優勝を経験した監督兼選手の「闘将」長澤佳子が初戦で二塁打3本、第3戦で本塁打を放つなど、長打を連発し、チームを牽引。監督就任1年目、その手腕とともに、攻撃の要としてのプレーにも注目が集まる。守っては3試合すべて、トヨタ自動車から移籍した森田千晶を先発に起用。今節初戦の湘南ベルマーレ厚木戦で2失点の完投勝利を収めると、第2戦の甲賀健康医療専門学校戦、第3戦の平林金属戦は實政咲紀との継投で8−0、7−1と大勝。安定したピッチングを見せ、チームの首位躍進に貢献した。
 同じく開幕3連勝を飾った日本精工は、初戦の平林金属戦で2回裏に3点を先制し、勢いに乗ると、その後も大満百央と加藤美穂を中心に長打を重ね、5点のリードを奪い、先発・曽根原一葉、染谷由紀の力投で平林金属打線の反撃を2点に抑え、勝利を収めた。続く伊予銀行戦は吉田紗也佳が完封勝利。今節最終戦となった湘南ベルマーレ厚木戦でも曽根原一葉が延長10回タイブレーカーの熱戦を1失点の完投勝利。この投手陣の力投とそれに応える打線の勢いが第2節以降も続くか、注目される。

 伊予銀行は今節初戦、昨シーズン1部の靜甲に3−2のサヨナラ勝ちで勝利を収め、まず1勝を挙げ、次の日本精工戦は0−4で落としたものの、最終日の東海理化戦では矢野輝美、外山裕美子に本塁打が飛び出すなど打線が爆発。2勝1敗で第1節を終え、第2節の初戦で開幕3連勝中の東芝北九州との対戦が組まれている。今後の上位争いを占う注目のカードとなりそうな気配だ。

 1勝2敗の4位には靜甲、東海理化、甲賀健康医療専門学校、平林金属の4チームが並んだ。
 靜甲は、初戦の伊予銀行戦をサヨナラ負けで落としたのが響いたか、翌日の平林金属戦も3−5と競り負け、連敗。最終戦の甲賀健康医療専門学校戦でようやく今シーズン初勝利。「主砲」萩藤寛子のソロ本塁打で得た1点を左腕・半田岬が守り切り、1−0の完封勝ち。1勝2敗で今節を終えた。
 東海理化は3戦とも西川英里奈を先発に起用し、ルーキー・吉川瑞紀との継投で粘り強く守り続けるも打線が振るわず。初戦の甲賀健康医療専門学校戦は女子U19日本代表にも選出された岩田みゆきに完封負け。続く湘南ベルマーレ厚木戦で今シーズン初勝利を挙げたものの、今節最終戦の伊予銀行戦では越智華奈子の本塁打による1点のみで1−6と大敗。打線の奮起が今後の巻き返しの「鍵」と言えそうだ。
 甲賀健康医療専門学校は、昨年、世界女子ジュニア選手権のメンバーとして銀メダルを獲得した岩田みゆきが初戦の東海理化戦で2−0の完封勝ち。最終日の靜甲戦も1失点の完投。打線の援護がなく、敗戦投手になってしまったが、国際舞台での経験を経て、今シーズンはチームの「柱」として活躍が期待できそうだ。
 平林金属は失点が多く、投手力が課題か。今節3試合すべてが継投策と誰を「エース」として起用するのか暗中模索の状態。全日本クラブ女子選手権では、「5連覇」という偉業を継続中のチームだけに、このリーグでもその実力を発揮し、勝ちにこだわったゲームを見せてほしいところだ。

 地元開催で期待された湘南ベルマーレ厚木は、初戦の東芝北九州戦を2−9で落とし、続く東海理化戦も1−5の敗戦。大会最終日、2連勝中の日本精工を相手に延長タイブレーカーまで持ち込む粘りを見せたものの、10回表に1点を奪われ、1−2と惜敗し、今節3連敗。ホームでは白星を飾ることは出来なかったが、第2節以降の巻き返しに期待したいところだ。

ホープセクション

 ホープセクションは、同じく4月28日(土)〜30日(月)の3日間、茨城県古河市の上大野グラウンドにおいて開催され、ぺヤング、NECアクセステクニカ、ドリーム☆ワールドがともに好スタートを切り、開幕3連勝を飾った。

 昨シーズン、アドバンスセクション1位で順位決定プレイオフに進出。順位決定プレイオフ決勝の戸田中央総合病院戦、1部リーグ11位・大鵬薬品との入替戦に惜しくも敗れ、「あと一歩」のところで1部リーグ昇格を逃し、「今シーズンこそは!」と意気込むぺヤングは、今節初戦となった日本ウェルネススポーツ専門学校戦に、1点を先制し、迎えた3回表、代打・大島あずさのツーランなどでリードを広げると、ここから一気に打線が爆発。その後も着々と得点を積み重ね、14安打と打ちまくり、10−0で大勝すると、2日目の大和電機工業戦では、3回表に1点を先制されたものの、その裏すぐさま反撃。初日にツーランを放った大島あずさ、芳賀琴美のタイムリーで逆転に成功し、終盤、2−2の同点に追いつかれた直後の6回裏にも、土谷祐美子、大塚枝里香の連続タイムリーで2点を勝ち越し、4−2で勝利。今節最終戦となった3日目の島根三洋電機戦では、先発投手を任された菊池遥が起用に応え、力投。島根三洋電機・古瀬由梨亜と見応えのある投げ合いを展開し、0−0のまま迎えた7回表、二死一・二塁から中村藍子のレフト前に落ちるタイムリーで決勝点を奪い、1−0で勝利。投打の歯車がガッチリと噛み合い、開幕3連勝を飾った。

 昨シーズン、これまでとは“一味違う”戦いぶりでホープセクション2位に躍進。2004年のアテネオリンピック、2008年の北京オリンピックでは女子日本代表のコーチを務め、銅メダル、金メダル獲得に貢献した浦野光史監督のもと、「浦野イズム」が浸透しはじめ、今シーズンその戦いぶりがさらに注目されるNECアクセステクニカは、今節初戦となった大和電機工業戦でいきなり打線が爆発。三塁打3本、二塁打3本を含む計11安打を浴びせる猛攻で、10−0と圧勝すると、2日目の日本ウェルネススポーツ専門学校戦でも打線が好調を維持。毎回の28安打を浴びせるまさに「圧巻の攻め」で26−0と連勝すると、3日目のYKK戦では、2回表に井本琴美、斉藤聖の連続タイムリーで2点を先制し、3回表にも渡辺祐子のタイムリーで1点、5回表にも林優貴、玉里友希の連続タイムリーで2点を追加。この試合も12安打を放ち、3試合連続の二桁安打で危なげなく3連勝を飾り、快調なスタートを切った。昨シーズンからさらに勢いの増した打線が、次節以降、どのような形で得点を重ねていくのか、また、ぺヤング、ドリーム☆ワールドら上位を争うライバルとの戦いで、どのような試合を展開するのか、浦野光史監督の采配はもちろんのこと、攻撃、守備ともにその戦いぶりが注目される。

 また、昨シーズンチームの主力選手が抜けた影響を受け、ホープセクションを8勝6敗の4位に終わり、順位決定プレイオフ進出を逃したドリーム☆ワールドは、今シーズンはかつて男子日本代表、女子日本代表スタッフとしても指導経験のある石井賀一郎監督、大國香奈子コーチを迎え、新体制でスタート。今節初戦となった島根三洋電機戦では、1−1のまま延長タイブレーカーに突入し、迎えた8回裏、二死一・三塁から佐々木結翔のサヨナラタイムリーで2−1と接戦をモノにし、白星スタートを飾ると、2日目のYKK戦では打線が奮起。初回に佐々木結翔、森本早苗のタイムリーで幸先良く2点を先制し、その後も3回裏に佐々木結翔、4回裏に岡元津佳紗の本塁打などで着々と加点。守っては、4人の投手を継投させる余裕の試合運びで5−0の完封勝利を飾り、連勝。今節最終戦となった3日目の日本ウェルネススポーツ専門学校戦でも、立ち上がりから猛攻をしかけ、本塁打1本、三塁打4本、二塁打7本を含む計20安打を放つなど、打線が爆発。25−0で圧勝し、開幕3連勝を飾った。新体制となったチームが、次節以降、上位を争うライバルとの対戦でどのような戦いぶりを見せるのか。石井賀一郎新監督の采配が楽しみである。

 この他、第1節では、大和電機工業、YKK、カネボウ化粧品小田原の3チームがともに1勝2敗。島根三洋電機、日本ウェルネススポーツ専門学校は開幕3連敗を喫し、苦しいスタートとなった。

 第45回日本女子ソフトボール2部リーグ第1節、アドバンス・ホープ両セクションの全チーム成績は下記の通りで、第2節は5月19日(土)・20日(日)の両日、アドバンスセクションが滋賀県草津市、ホープセクションが長野県茅野市を会場に開催される。


●第45回 日本女子ソフトボール2部リーグ 第1節終了時、全チーム成績

アドバンスセクション
順位 チーム名
1位 日本精工
東芝北九州
3位 伊予銀行
4位 靜甲
東海理化
甲賀健康医療専門学校
平林金属
8位 湘南ベルマーレ厚木

ホープセクション
順位 チーム名
1位 ぺヤング
NECアクセステクニカ
ドリーム☆ワールド
4位 大和電機工業
YKK
カネボウ化粧品小田原
7位 島根三洋電機
日本ウェルネススポーツ専門学校

※同率の場合には、前年の順位が上位のチームから順に表記しています。