第44回 日本女子ソフトボール2部リーグ第3

(2011.6.7) 

 

アドバンスセクション
開幕9連勝で首位を走る伊予銀行

アドバンスセクション
8勝2敗のペヤングは2位につけた

アドバンスセクション
島根三洋電機は6勝4敗の3位

アドバンスセクション
3勝7敗のカネボウ化粧品小田原。
第1節の不戦敗(4敗)が響いている

ホープセクション
戸田中央総合病院が単独首位に立った

ホープセクション
6勝2敗で追う東海理化

ホープセクション
東海理化に敗れ、快進撃も一休み!?
2位につけたNECアクセステクニカ

ホープセクション
戸田中央総合病院には敗れたが、東芝北九州に
逆転サヨナラ勝ちしたドリーム☆ワールドは5勝3敗

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



アドバンスセクション
伊予銀行、無傷の9連勝で独走態勢!
ホープセクション
戸田中央総合病院、単独首位に立つ!!

 第44回日本女子ソフトボール2部リーグ第3節が、6月4日(土)・5日(月)の両日、アドバンスセクションが島根県益田市で、ホープセクションが静岡県磐田市で、それぞれ開催された。
 アドバンスセクションでは、1シーズンでの「1部復帰」をめざす伊予銀行が今節も好調を持続。甲賀健康医療専門学校に10−0、パシフィックオーシャンに18−1と連勝。開幕からの連勝を「9」に伸ばし、独走態勢に入りつつある。
 ホープセクションは、戸田中央総合病院が今節連勝で1敗を堅持。同率首位に並んでいたNECアクセステクニカが、上位争いを演じる東海理化との直接対決に敗れたこともあり、「優勝候補の大本命」が通算成績を7勝1敗まで伸ばし、ついに単独首位に躍り出た。

アドバンスセクション

 1シーズンでの「1部復帰」をめざす伊予銀行は、今節初戦となった甲賀健康医療専門学校戦を、池山あゆ美の1試合2本塁打の活躍などもあり、8本の長打を浴びせる長打攻勢で10−0と大勝すると、続くパシフィックオーシャン戦でも打線が爆発。試合開始からいきなり猛攻を仕掛け、パシフィックオーシャンを圧倒。18−1で大勝し、今節も連勝。開幕からの連勝を「9」に伸ばした。
 開幕当初は、勝ち星こそ挙げていたものの、試合内容的には苦しい試合が多かったが、徐々に本領を発揮。「1部復帰」へ向け、エンジン全開といったたころか。

 これを追うのは8勝2敗のぺヤング。今節初戦の大和電機工業戦を小長井美希、背戸あゆみ、深尾愛璃と3投手をつぎ込む継投策で完封。3−0で快勝すると、翌日はダブルヘッダー。まず今シーズン好調の日本精工と対戦し、小澤麻美、小長井美希、菊池遥、背戸あゆみとつなぐ、得意の継投策で日本精工打線を翻弄。最後まで得点を許さず、6−0で圧勝した。今節最終戦となった島根三洋電機戦では、序盤に3点を先制しながら、後半1点差まで追い上げられる場面もあったが、この試合も小澤麻美、小長井美希とつなぐ継投策で島根三洋電機の反撃をかわし、4−2の辛勝。得意の継投策で失点を最小限に抑え、打線がしっかりとこれを援護。田上美和監督の投手起用が冴え、チーム一丸となった戦いで、しっかりと勝ち星を積み重ね、今節3連勝。2位の座を確保した。

 前節まで4勝2敗で好位置につけていた日本精工は、今節1勝2敗と星を伸ばせず、上位争いから一歩後退。今節初戦の島根三洋電機戦で0−5の完封負けを喫すると、ダブルヘッダーとなった平林金属戦は11−0と大勝したものの、今節最終戦のペヤング戦で0−6の完敗。上位争いを演じる「ライバル」との直接対決に連敗し、通算5勝4敗。順位決定プレイオフ進出を果たすには、もう一敗もできない状況へ追い込まれた。

 これに代わって3位に浮上してきたのが島根三洋電機。上位争いを演じる日本精工との直接対決に5−0で圧勝し、カネボウ化粧品小田原にも6−3で快勝。順位決定プレイオフ圏内(アドバンスセクション2位までが順位決定プレイオフ進出の権利を得る)にいるペヤングとの直接対決に臨んだが、今節フル回転、すでに2試合を完投し、この試合で3連投となるエース・古瀬由梨亜がペヤング打線につかまり、先手を許す苦しい試合展開となり、終盤1点差まで追い上げる粘りを見せたが、2−4で競り負け、今節2勝1敗。3位につけたとはいえ、2位・ペヤングに勝ち星2つの差をつけられ、そのペヤングとの直接対決にも連敗しているため、逆転での順位決定プレイオフ進出は非常に厳しい状況となった。

 これを4勝5敗の大和電機工業、3勝6敗の甲賀健康医療専門学校、平林金属が追い、さらにカネボウ化粧品小田原が3勝7敗、パシフィックオーシャンが1勝8敗で続く展開となっている。



ホープセクション

 ホープセクションは、昨シーズンまで1部で、中国代表の「左のエース」李Lを加えた「優勝候補の大本命」戸田中央総合病院が、今節も連勝。ついに単独首位に躍り出た。
 今節初戦のドリーム☆ワールド戦では、初回から打線爆発。鶴澤眞緒、渡辺瞳の本塁打などで4回までに8点を奪うと、エース・李L、橋爪春奈とつなぐ投手リレーでドリーム☆ワールドに得点を許さず、8−0の圧勝。翌日の湘南ベルマーレ厚木戦でも吉島凪砂の本塁打を含む5本の長打を効果的に生かし、11−0の大勝。エース・李Lを温存したまま、今節2勝目を挙げ、通算成績を7勝1敗とし、ついに「優勝候補の大本命」が単独首位に立った。

 前節まで5勝1敗で同率首位に並んでいたNECアクセステクニカは、今節初戦の東海理化戦で3−4の惜敗。常に先手を取られる苦しい試合展開の中、終盤6回裏に2点のビハインドを跳ね返し、3−3の同点に追いつき、延長タイブレーカーに持ち込む粘りを見せたが、8回表に1点を勝ち越され、力尽きた。
 続くYKK戦では、投打が噛み合い、危なげのない試合運びで5−1と快勝。今節1勝1敗で一歩後退はしたものの、通算6勝2敗で同率2位の座は確保した。

 そのNECアクセステクニカとの死闘を制した東海理化は、翌日の日本ウェルネススポーツ専門学校戦も7−1で圧勝し、今節連勝。順位決定プレイオフ進出(ホープセクションセクション2位までが順位決定プレイオフ進出の権利を得る)を争う「当面のライバル」との直接対決を制したNECアクセステクニカ戦での「1勝」は、単なる1勝以上の価値があるといいたいところだが、得失点差は「1」でしかなく、数字上では二度目の対戦での敗れると今節勝ったアドバンテージが消え、順位上同率で並んでしまうのは確実な状況。さらに2点差以上つけられての敗戦では、同率で並んだ場合でも順位上逆転してしまう状況を考えると、まだ「有利」とまでは言い難い。文字通り、同率2位に並んでいる東海理化とNECアクセステクニカは、「横一線」の状態にあるといえるだろう。

 昨シーズン、順位決定プレイオフ進出を果たしたドリーム☆ワールドは、今節初戦の戸田中央総合病院戦に0−8と完敗。先発・松村綾菜が立ち上がりから戸田中央総合病院の強力打線につかまり、4投手をつぎ込む継投策で防戦に努めたが、その甲斐もなく、大量失点。一方的な試合展開で3敗目を喫した。
 今節最終戦となった東芝北九州戦では、第1節でサヨナラ逆転スリーランを浴びた「天敵」矢野みなみが、またしても最終回二死走者なしからソロホームラン。第1節の「悪夢」が脳裏をよぎったが、今度はその裏、逆転サヨナラでお返し。この回先頭の谷口敏子が四球を選び、続く森本早苗が送りバントを警戒する相手守備陣の裏をかき、バスターを決め、無死一・二塁。ここでもセオリーなら、送りバントの場面だが、強気の強攻策。宮野祐子が左中間を破り、二者を迎え入れ、劇的なサヨナラ。驚異的な粘りでギリギリのところで上位争いに踏み止まった。

 これを4勝4敗の東芝北九州が追い、湘南ベルマーレ厚木、YKKが2勝6敗で並び、今シーズン未だ勝ち星のない日本ウェルネススポーツ専門学校が0勝8敗で最下位となっている。

 第4節は、9月2日(金)〜4日(日)の3日間、アドバンスセクションが京都府福知山市で、ホープセクションが富山県富山市で開催される。

 

■第44回日本女子ソフトボール2部リーグ 第3節終了時点 全チーム勝敗・順位

アドバンスセクション
  伊予銀行 9勝0敗
  ぺヤング 8勝2敗
  島根三洋電機 6勝4敗
  日本精工 5勝4敗
  大和電機工業 4勝5敗
  甲賀健康医療専門学校 3勝6敗
  平林金属 3勝6敗
  カネボウ化粧品小田原 3勝7敗
  パシフィックオーシャン 1勝8敗

ホープセクション
1位 戸田中央総合病院 7勝1敗
2位 東海理化 6勝2敗
NECアクセステクニカ 6勝2敗
4位 ドリーム☆ワールド 5勝3敗
5位 東芝北九州 4勝4敗
6位 湘南ベルマーレ厚木 2勝6敗
YKK 2勝6敗
8位 日本ウェルネススポーツ専門学校 0勝8敗