第44回 日本女子ソフトボールリーグ1部第1節

(2011.4.26) 

 

いよいよ全国3会場で熱戦がスタート!

尼崎大会は、雨のため予備日を使用しての
開催となったが、無事全試合が実施された

トヨタ自動車が開幕3連勝!
豊田自動織機は、初日の太陽誘電戦
に0−4で敗れ、今節1勝1敗

佐賀大会では、日立ソフトウェアが
大鵬薬品、デンソーを破り2連勝

ルネサスエレクトロ二クス高崎も今節2連勝

各チームの今後の戦いに注目!


※画像提供
兵庫県ソフトボール協会記録委員会
愛媛県ソフトボール協会記録委員会
佐賀県ソフトボール協会記録委員会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


全国3会場で熱戦スタート
トヨタ自動車が開幕3連勝!

 第44回日本女子ソフトボールリーグ1部第1節が、4月23日(土)〜25日(月)の3日間(23日(土)の尼崎大会の試合が雨のため中止・順延。この日の試合は25日(月)に実施された)にわたり、兵庫県尼崎市、愛媛県今治市、佐賀県佐賀市において開催された。

 第1節は、開幕節で白星スタートを切っていたトヨタ自動車が、快調に2連勝。リーグ「連覇」をめざす王者が危なげのない戦いで、開幕3連勝を飾る好調ぶりを見せた。
 また、今シーズン、「アメリカ代表の左腕」キャット・オスターマンが新加入し、開幕節では「世界一の投手」上野由岐子擁するルネサスエレクトロニクス高崎を破った豊田自動織機は、今節連勝を狙ったが、初戦の太陽誘電戦に0−4のまさかの完封負け。次戦の日立マクセル戦には勝利し、今節を1勝1敗で終えたものの、今後の戦いに向けて不安を感じさせる試合内容となった。

 昨シーズンの日本リーグ覇者であり、「連覇」をめざすトヨタ自動車は、兵庫県尼崎市で開催された尼崎大会に登場。初日に予定されていた試合が雨のため中止・順延となった関係で、今節初戦となったHonda戦では、「日本代表」坂元令奈の2本の二塁打、「期待のルーキー」長崎望未のリーグ記録(1試合での個人最多安打)に並ぶ1試合4安打3打点の活躍など、毎回の17安打を浴びせる猛攻で、9−0の完勝。守っては、「絶対的エース」モニカ・アボットが、初回の先頭打者から13連続三振を奪う圧巻の投球内容で、個人のリーグ連勝記録を「21」まで伸ばし、ミッシェル・スミス(’99〜’01豊田自動織機)の持つリーグ記録に並ぶと、次戦の佐川急便戦では、2回表に鈴木美加の満塁本塁打などで一挙5点を先制。早々と試合の主導権を握り、その後も得点を積み重ね、11−0の圧勝。投打に「盤石」な試合展開を見せ、開幕3連勝を飾った。

 開幕節でルネサスエレクトロニクス高崎を破り、白星スタートを切っていた豊田自動織機は、愛媛県今治市で開催された愛媛大会に登場。今節連勝を狙い、まずは初戦となった太陽誘電戦に臨んだが、初回に守備の乱れからいきなり先制点を献上。2回裏にも、今シーズン新加入したキャット・オスターマンが左中間にツーランを浴び、思わぬ展開で立ち上がりからいきなり3点をリードされる劣勢に立たされると、6回裏には、代わった宮本直美もソロ本塁打を浴び、4失点。打線も、太陽誘電の先発・森真里奈に抑え込まれ、0−4の完封負け。2日目の日立マクセル戦では、キャット・オスターマン、宮本直美が、気合いを入れ直し、意地のピッチングを見せ、3−0の完封勝利を飾ったものの、開幕3連勝とはいかず、「アメリカ代表」キャット・オスターマンを連投させながら、早くも土をつけられた形となった。トヨタ自動車のモニカ・アボットと並び、「世界を代表する左腕」と評されるキャット・オスターマンが、リーグ開幕の直前に来日し、まだまだ本来のコンディションではないとはいえ、今節の試合内容は、今後の戦いに向けて不安を感じさせるものであったといえるだろう。

 昨シーズン、トヨタ自動車にリーグ3連覇を阻まれ、今シーズン「王座奪還」を誓うルネサスエレクトロ二クス高崎は、同じく愛媛県今治市で開催された愛媛大会に登場。初日の日立マクセル戦では、開幕節での勝利を逃した「世界一の投手」上野由岐子が、5回を投げ、被安打2の力投。打線も岩渕有美のツーランと2本のタイムリーなどで5点を奪い、今シーズン初勝利を挙げると、2日目の太陽誘電戦でも上野由岐子が貫禄のピッチングを展開。2回裏に「キャプテン」中野久美のソロ本塁打で1点を先制し、その後は息詰まる投手戦となったが、最後まで太陽誘電打線に得点を許さず、1−0の完封勝利。「エース」の役割をきっちりと果たし、今節連勝を飾った。

 佐賀県佐賀市で開催された佐賀大会には、昨シーズン日本リーグ準優勝の日立ソフトウェアと、今シーズン積極的な補強を行い、3年ぶりの決勝トーナメント進出をめざすデンソーが登場。日立ソフトウェアは、初日の大鵬薬品戦で序盤に3点をリードされながら、「日本代表」山田恵里のスリーランなど、自慢の強力打線が本領を発揮し、7−5で打撃戦に勝利。デンソーも、今シーズン新加入した伊藤綾香、永吉理恵の本塁打などで、初日の靜甲戦に6−0で快勝し、2日目は「4強入りを争うライバル」となる両チームが激突した。試合は、日立ソフトウェアが、デンソーの先発・アイリーン・キャニーの立ち上がりを攻め、初回に林佑季、濱本静代のタイムリーでいきなり2点を先制すると、3回表には、この回先頭の山田恵里が右中間へツーベースヒットを放ち、チャンスメイク。一死後、外野フライの間にタッチアップで三塁を陥れ、ワイルドピッチで本塁へ生還。貴重な3点目を追加した日立ソフトウェアが、そのまま逃げ切り、今節の「注目の一戦」を制した。

 この他、第1節では大鵬薬品、Honda、佐川急便、太陽誘電がともに1勝1敗。開幕節で劇的なサヨナラ勝ちを収めたシオノギ製薬、また、今シーズン1部リーグ昇格を果たした靜甲、日立マクセルは、ともに今節連敗を喫し、靜甲は開幕節から3連敗と苦しい状況が続いている。第2節以降、各チームがどのような戦いを展開していくのか、注目したい。
 第1節終了時、 全チームの勝敗は下記の通りで、第2節は5月14日(土)・15日(日)の2日間、岐阜県揖斐川町・愛知県豊田市・宮崎県宮崎市において開催される。

 

■第1節終了時、全チーム成績

1位 トヨタ自動車 3勝0敗
2位 日立ソフトウェア 2勝1敗
ルネサスエレクトロニクス高崎 2勝1敗
豊田自動織機 2勝1敗
デンソー 2勝1敗
大鵬薬品 2勝1敗
7位 Honda 1勝2敗
佐川急便 1勝2敗
太陽誘電 1勝2敗
シオノギ製薬 1勝2敗
日立マクセル 1勝2敗
12位 靜甲 0勝3敗