平成23年度 全国審判員・記録員中央研修会


(2012.2.14)  

今年も「恒例」の全国審判員・記録員中央研修会が開催された

「最新の情報を正確に伝達してほしい」と尾封實長

研修会の開催を歓迎する愛知県協会・艸田副会長

審判員の『国際化」の重要性を説く、鎌田審判委員長

審判の部の研修は映像やパワーポイントを
駆使した「視覚的要素」の多い研修となった

「ISF方式」の基本動作を繰り返し研修

記録の部の研修で挨拶する末廣委員長

記録の部の研修は、新記録集計システム
「Windmill」の研修を中心に進められた

「スコアリングマニュアル」がすっかり定着し、
「事例研修」の題材は年々減少傾向にある

この中央研修会が終わると、本格的な
「ソフトボールシーズン」の幕開けとなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 去る2月10日(金)〜12日(日)の3日間、愛知県刈谷市・刈谷市産業振興センターを主会場に、「球春」の訪れを告げる恒例の全国審判員・記録員中央研修会が開催された。この中央研修会には、全国各都道府県支部の審判委員長・記録委員長またはそれに準ずる「指導的役割」を担う130名余りが参加。2012年のルール改正点をはじめ、それに伴う審判員・記録員の実務的な変更点を中心に熱心な研修が行われた。

 全国有数のチーム登録数、審判員・記録員登録数を誇る愛知県において4年連続で実施された中央研修会。4年目を迎えた今回は、場所を愛知県刈谷市に移して実施されたが、十分な経験を積んだ愛知県ソフトボール協会のスタッフと、新たな会場地として、この研修会を「絶対に成功させよう」と意気込む刈谷市ソフトボール連盟のスタッフが見事に融合。手厚く、「ツボ」を心得たサポートと熱意と誠意に溢れる対応により、38回目を迎えるこの「全国審判員・記録員中央研修会」の長い歴史の中でも、最もスムーズに、順調に進行した研修会となった。

 研修会の会場となった刈谷市は、(財)日本ソフトボール協会発足当初から全日本大会の開催を引き受け、日本男子ソフトボールリーグを立ち上げた「リーグ発祥の地」としても知られる「歴史と伝統」を誇る「ソフトボール縁の地」であり、現在も日本女子ソフトボールリーグ1部をはじめ、全国規模の大会を数多く開催している。また、日本女子ソフトボールリーグ1部・日本男子ソフトボール東日本リーグの豊田自動織機、デンソーの男女ソフトボールチームが「本拠地」を置く、「ホームタウン」でもある。

 なお、研修内容の詳細については、審判委員会・記録委員会からそれぞれ報告され、(財)日本ソフトボール協会機関誌「JSAソフトボール」に掲載される予定である(第339号/平成24年4月号掲載予定)。

 研修会初日、開講式の冒頭で、まず(財)日本ソフトボール協会・尾武ウ則副会長が挨拶に立ち、「未曾有の東日本大震災から早や1年が過ぎようとしている。平成24年度は日本ソフトボール協会が公益財団法人へと移行する年であり、文部科学省・学習指導要領の改訂により、ソフトボールが中学校1・2年生の必修科目として動き出す年でもある。そのために研究・開発を進めてきた『学校体育ソフトボール』を中心に、より一層のソフトボールの普及を図るための重要な一年となる」と、この一年がソフトボールによって非常に重要な年となることを力説。「ここに集う皆さんは全国各ブロック・各都道府県の指導的役割を担う審判員・記録員の皆さんである。皆さんには、ここで研修した最新の情報を漏らすことなく、各ブロック・都道府県支部に正確に伝達するという大きな責任と使命がある。今回の研修では、特にルールにおいては、投球規定の大幅な改正があり、記録においても新たな記録集計システム『Windmill』の研修が予定されていると聞く。投球規定の大幅な改正は、ソフトボールの『根本』に関わるルール改正であり、新集計システムの導入は記録業務を大きく変革させるものでもある。それだけに、ここでしっかりと研修を積み、それを一言一句漏らすことなく、正確に伝達してほしい」と、この研修会の持つ意味とその重要性が強調された。

 これに続き、愛知県ソフトボール協会・艸田聰副会長が、「今回からこの研修の会場を刈谷市に移させていただいた。ここはアクセスもよく、研修会場としての環境も整っている。刈谷市はソフトボールの歴史と深いかかわりを持つ土地柄であり、(財)日本ソフトボール協会発足当初から数々の全日本大会の開催を引き受け、日本男子ソフトボールリーグを立ち上げた歴史も持っている。この研修会を今まで以上に実りあるものとできるよう愛知県協会の総力を挙げて、皆さんをサポートしたい」と、歓迎の言葉を述べた。

 この後、研修会は本格的な研修に入り、審判・記録それぞれに分かれての研修が行われた。審判委員会では、まず鎌田惠雄委員長が「全国どこでも、どんな大会であっても、誰が審判員を務めても、同じ基本動作で、統一された判定基準の下で競技が行えるように」のモットーに、「今年は『国際化』というキーワードを加えたい」と語り、「インターネットの普及した現代では、どこにいても世界中の情報を得ることができ、自宅に居ながらにして国際大会の映像を見ることができる時代となった。さらに世界選手権が2年に一度の開催となり、必然的に審判員の国際大会への派遣が増え、国際化せざるを得ない状況が生じている」と、その背景を説明。「従来から、原則的にISF(国際ソフトボール連盟)のルール改正に合わせ、JSA((財)日本ソフトボール協会)ルールの改正を行ってきたが、今回は審判員の基本動作をISF方式に改めた」と、『国際化』の流れを認めた上で、「ただ単にISFに準じ、盲目的にそれを採用したのではなく、そこに合理性があり、よりシンプルに、より正確に、判定を行えるように変更を行っている。例えば、投球規定の改正にしても、ISFルールが改正されたのは2010年だが、ISFルールが改正されたからといって、すぐにそれを採り入れるのではなく、男子・女子の世界選手権をはじめ国際大会で実際にどのように適用され、運用されているかを確認した上で、JSAルールへの採用を決めている。このように段階を踏み、議論を重ね、今回のルール改正や基本動作の変更を行うに至った」と、ルール改正・基本動作の変更に至る経緯を説明した。

 続いて、2012年のルール改正点についての研修が行われ、小川幸夫副委員長が、今回のルール改正の『目玉』である投球規定の改正に触れ、「2010年1月1日にISFルールが改正されたが、この改正されたISFルールの中でも、大幅に修正・変更された投球規定に関するルールの内容を、すぐに採り入れるのではなく、世界選手権をはじめ、各種国際大会でどのように運用され、適用されているかを研究・確認し、2012年度のJSAルールへの採用の可否について慎重に吟味・検討を重ねた結果、投球規定に関するルールを採用することになった」と、ルール改正の背景と経緯を説明。続いて、「投球規定の主な改正点としては、ルール1−16項『クローホップ』の内容が大幅に書き改められ、新たに『リーピング』が合法的な投球動作として認められ、採用されたことが挙げられる。『クローホップ』については、従来JSAルールでは、いわゆる『ツー・ステップ』として不正投球とされていたものが、正しく投手板から蹴り出し、一連の動作であれば、フォロースルーとみなし、クローホップとはみなさないと、その内容が大幅に緩和され、新設された『リーピング』は、従来JSAルールでは、『ジャンピングスロー』(投手板を蹴る勢いでジャンプし、投球する)として不正投球とされていたものが、こちらも正しく投手板から蹴り出していれば、投手の軸足と自由足を含む身体全体が空中にあっても、それは『ジャンピングスロー』ではなく、『リーピング』という合法的な投球動作であると認められた」ことが説明された。また、「これに伴い、6−3項『正しい投球動作』の項目も、この改正を受け、その内容が大幅に書き換えられている」ことが併せて説明され、「先ほど鎌田委員長が話した通り、この投球規定の改正については、ソフトボール競技の根本に関わる大きな問題であると、(財)日本ソフトボール協会ルール委員会はもちろん、理事会でも議論が重ねられ、『このようなルール改正はソフトボール競技本来の魅力や面白さを半減させてしまうものではないか』『この投球動作が合法という解釈はあまりにも行き過ぎではないか』と危惧する声も多く、JSAルールへの採用には慎重な意見もあったが、国際的な動向として投球規定に関する判定基準は、大幅に緩和される方向で動いていることを考慮し、JSAルールへの採用を決定するに至った」と重ねてその背景や経緯を説明。「今までの日本のルール解釈・適用から考えると、まるで逆のこと、180度方向転換したといっても過言ではないほどの大きな改正であり、本当にこのルール解釈・適用が正しいといえるものなのか疑念は残る。それでも、国際的な動向、方向性がそうである以上、JSAがそれを無視し、独自路線を進むことは、国際的な孤立や世界的な競技水準からの脱落を招きかねない状況であることを考えると、このようなルール改正も受け入れざるを得ない」と苦しい胸の内を明かした。
 続いて、この投球規定の改正内容について、ISFが作成した資料映像を日本語訳したものが提示され、投球規定に関する改正内容の詳細を映像で確認。この映像はDVDに収められ、研修参加者全員に配布された。
(※投球規定に関するJSAルール改正内容はこちら)

 次に、「競技者必携」の修正点について、有山充剛副委員長を中心に、一項目ごと丁寧に確認。漏れなく正確な伝達が行えるようにと、前年とその修正点や内容を修正項目ごとに比較しながら、特に「ISF方式」に変更された基本動作について入念な確認作業が行われた。また、こちらも翌日、実際にその基本動作を実技研修で行うことによって、改めて確認していくことになった。

 次に、鎌田惠雄委員長が『審判実務等に関する留意事項』を、九州ソフトボール協会・梅田佳暉事務局長の協力により作成されたパワーポイントを駆使して研修。基本動作を行っている実際の画像にそのポイントや留意事項が書き加えられ、実際の試合の画像も取り入れられた資料は、視覚的にとらえられる内容となっており、研修参加者にとって非常に理解しやすく、伝達しやすい内容であると同時に、今回の研修の伝達だけでなく、第3種公認審判員の認定講習会等でも使用できるよう工夫が凝らされていた。そのパワーポイントの資料やそれを映像化したものがDVDに収められ、研修参加者全員に配布され、今後は全国各都道府県支部協会で活用されることになる。

 最後は東・中・西の3ブロックに分かれてのブロック研修を行い、審判員の増員をめざす施策や各都道府県の実情について意見交換が行われ、女性審判員研修会の在り方やその実施内容、人選方法についても熱心な議論が交わされた。
 ブロック研修の結果については、各ブロックの実情や意見を集約し、10日以内に審判委員長宛に文書で提出することが確認され、初日の研修を終了した。

 2日目の実技研修は、グラウンドに場所を移しての実技研修。ここでは、最大の懸案事項である「投球規定」の改正について、奥村紘史技術委員長、西村信紀同副委員長が参加し、現役時代には男子日本代表の「エース」として、世界選手権3位、準優勝等、男子日本代表の「黄金時代」を築いた西村信紀副委員長が、投手板の踏み方、セットポジションでの完全停止、リーピング、クローホップ等の様々なケースを実演。指導者・選手あるいはチームの立場を代表して「現場の意見」を審判委員会に伝え、どんな些細な疑問点も残さぬよう意見交換を重ね、実際に投球を行いながら、不正投球か否かの判定基準について確認する作業が繰り返された。
 研修に参加した奥村紘史技術委員長、西村信紀同副委員長は、「いわゆるツー・ステップのような投法は、一歩前から投球しているようなもので、単純に考えれば投球距離の短縮につながり、投手有利のルール改正といえるだろうが、日本人に適した投法であるかどうかは、現時点では何ともいえない。体格・体力に恵まれ、上体の力が強い外国人はともかく、日本のピッチャーがこのような投げ方をした場合、踏み込んだ自由足に大きな負担がかかり、膝の故障等を誘発する可能性もある。場合によっては、投手寿命を縮めてしまうようなことも考えられ、よほど強靱な足腰でないと、一試合この投げ方で投げ続けるのは厳しいのではないか。試合の前半はよくても、途中から急に球威が落ちたり、コントロールを失ったり、というケースも考えられる。また、すでに従来のルールに則った投球フォームが完成している投手は、ツー・ステップの投げ方に変えていこうとした場合、微妙に身体の使い方や動かし方をズラしていかなければならず、これもまた簡単なことではない」と、ルール改正について技術的見地から見解を示した。

 続いて、鎌田惠雄委員長が前日に「競技者必携」やパワーポイントで確認した「ISF方式」の基本動作や各塁における判定の要点を確認。特に「ワンアクション」に変更された「ストライク」の基本動作について、発声のタイミング、基本的な姿勢の取り方や腕の上げ方等、入念な研修が行われた。
 昼食を挟み、投球判定、ローテーションの研修を行い、2日目の研修を終了した。

 最終日には、ルール改正や競技者必携の改訂について再確認され、DVDを利用しての研修も行われた。例年に比べ、パワーポイントの使用、映像による研修等、視覚的にとらえられる研修内容が多く、今後の各ブロック、各都道府県支部での伝達にも役立ち、利用しやすい内容が盛り込まれたものとなった。
 最後に鎌田惠雄委員長が研修会全体を総括。各ブロック・各都道府県での伝達に際しては、「個々の見解や考えを付け加えることなく、ここで研修した内容を、正確に伝達することを徹底してほしい。それぞれに意見・考えはあるかもしれないが、この研修で行った内容は、審判委員会で何度も議論を重ね、最終的な結論に達したものである。それを踏まえ、各ブロック・各都道府県での伝達を、しっかりと正確に行ってほしい」と、正確な伝達の重要性を説き、「パワーポイントの資料やそれらを映像化した資料を収めたDVDも伝達に役立て、新たに審判員を養成していくためのツールとしても活用してほしい」と、この研修会を締めくくった。

 記録委員会では、まずは末廣善紀記録委員長が昨年の大会を振り返り、現状の問題点や今後の課題に触れた後、2012年のルール改正点・競技者必携の修正点等の確認作業を行った。

 続いて、山田隆夫副委員長を中心に、2011年の大会を振り返り、反省点を洗い出し、次年度への課題を見つめ直すと同時に、記録委員会の「統一事項」が確認され、全日本大会や日本リーグを迎えるにあたって、どのような準備をして大会を迎えればよいか、あるいは開催地記録委員長としての責務・役割は何か等が再確認された。
 また、昨年の日本男子ソフトボール東日本リーグでの事例を振り返り、実際にどのような誤りがあり、記録の訂正が行われたかが確認され、「グラウンド全体を見る」ことの重要性が改めて強調され、なぜそのようなことが起こるのか、どうすればそれを防げるのか等について、研修が進められた。
 さらに、全国大会における記録業務の作業分担と作業の流れ、スコアカードの記帳から大会結果報告書作成までがフローチャートで示された。

 次に、スコアカードの記帳に関する自己点検・刺殺・補殺についての研修が、井之上哲夫副委員長を中心に行われた。スコアカードの記帳において、どのような形で自己点検を行い、記帳の正確性を上げていけばよいか、補殺、刺殺をどのような形で記帳していけば効率的で間違いがないか等、一つの方法論が示された。

 最後に、遠藤正人副委員長より、翌日の新記録集計システム「Windmill」の概要が説明され、初日の研修を終了した。

 記録の部、2日目の研修は、遠藤正人副委員長を中心に、スコアカードの点検に関する留意点の研修が行われ、スコアカードを点検する際、正確なスコアカードを完成させるための点検のポイント、効果的で効率のよい点検方法・作業手順が提示され、実際のスコアカードの点検ミスの具体例を検証。誤りやすい項目、それを防ぐための作業手順・確認方法等、正確かつ迅速なスコアカードの完成と提供をめざす研修が行われた。
 続いて、下村征二委員を中心に、実際の試合のスコアカードを基に、それを集計・点検する研修を実施。これは、スコアカードの記帳とともに、「記録員は実務者たれ」のモットーのもと、「受動的な研修ではなく、能動的な研修を」という記録委員会のポリシーを象徴する研修である。それだけに、このスコアカードの点検に取り組む記録員の姿は真剣そのもの。張りつめた雰囲気の中、研修が進められた。

 午後からは、今回の研修の中心となる新記録集計システム「Windmill」についての研修に入った。従来、使用されていた集計システム「HIBALL」をさらに『進化』させた新集計システム「Windmill」は、PDFやExcelへのデータ変換が可能となり、「HIBALL」では互いにそのソフトをインストールしていない限りはメール等でのやり取りはできなかった(したとしても意味がなかった)が、新集計システム「Windmill」では、PDFやExcelへのデータ変換・出力が可能になったため、一般的なPCであれば、そのデータのメールでのやり取りや閲覧、編集利用が可能となった。
 また、通算成績処理能力機能を導入、人為的な入力ミスを防ぐ二重登録の防止機能も搭載する等、記録業務の効率化や迅速で正確な記録の提供に大いに役立つことは間違いない。操作性も従来の「HIBALL」に近いものとなっているため、使い勝手もよく、平成24年度から全日本大会はもちろん、男子・女子の日本リーグでも、新集計システム「Windmill」が使用されることが決定している。
 新集計システム「Windmill」は従来の「HIBALL」のデータも読み込むことができるが、PCによってはすでに「HIBALL」が作動しない動作環境となっているものもあるので、早めにデータを「Windmill」に移行させておく必要がある。

 研修最終日、まず戦評の点検・校正の研修が、小野昭三郎委員、中原祥雄委員を中心に行われた。スコアカードの改訂に伴い、書くことの少なくなった「戦評」だが、国体、インターハイ等では「速報」として作成する必要があり、インカレでも寸評的な戦評が求められている。戦評記入・点検・校正時に留意すべき点、例えば、「斎藤」→「齋藤」、「菊池」→「菊地」等、誤りやすい氏名については特に留意する必要があることや、表記・用字用語の統一を行っておくと校正しやすい等の戦評の点検・校正の「コツ」「ポイント」が示された。

 続いて、スコアカードの点検に関する確認が下村征二委員により行われた。この研修会に参加している面々が、各都道府県の「指導的立場」にあることを踏まえれば、特にこのスコアカードの点検が重要な任務となるだけに、具体的にどのような誤りがあったかを洗い出し、それを防ぐためにどうしたらよいか、その留意点を一つひとつ確認していった。

 次に、本間恵美子委員を中心に事例研修。実際の試合で起こった様々なケースにおける具体的な記帳方法を確認し、研修を進めた。この事例研修については、「スコアリングマニュアル」が発行され、定着したこともあって、その件数は年々少なくなっている。「スコアリングマニュアル」によって、全国的に記帳方法に対する見解や考え方が統一された結果であり、大きな成果を挙げているその証であるともいえるだろう。
(※2012 スコアリングマニュアル修正点はこちら)

 最後に、末廣善紀委員長が研修会を総括。「今回の研修会では、新記録集計システム『Windmill』の研修が中心となった。平成24年度からはこの新集計システムによって全日本大会、日本リーグとも記録業務を進めていくことになる。ここでの研修の成果を持ち帰り、各ブロック、支部での伝達をしっかりと行い、新たな記録集計システムを活用し、より迅速で正確な記録の提供に努めてほしい」と、研修会を締めくくった。

 「球春」の訪れを告げる中央研修会。この中央研修会を終えると、シーズンの幕開けはもうすぐそこである。