「2008オリンピックフェスティバル」を開催! (2008.10.15)


「2008 オリンピックフェスティバル」を開催!

「ソフトボール教室」の講師を務めた3名のオリンピアン
(右:桑原氏、中:宇津木氏、左:柴田氏)

「ソフトボール教室」開始!

ソフトボールの「基本」から丁寧に指導

かの有名な「速射砲」ノックも体験!

それぞれのレベルに応じて、分かりやすく指導が行われた

オリンピアンに挑戦! ソフトボールの魅力を肌で感じた

オリンピアンにサインをもらう子どもたち。
この子たちの夢をつなぐためにも……
「Back Softball」を成し遂げなくては


 
 

 去る10月13日(月・祝/体育の日)、財団法人日本オリンピック委員会(JOC)が、「2008オリンピックフェスティバル」を駒沢オリンピック公園総合運動場で開催。このオリンピックフェスティバルは、「誰でも参加できる体験型スポーツイベント」として企画・開催されているもので、 “みんなのオリンピック”をテーマに、オリンピアンが一緒に参加するオリンピックデーラン(約5kmジョギング)、JOC杯駅伝(4名1組)、ウォーキングラリーや各種スポーツ教室が実施され、オリンピアンとふれあいながら自分の運動能力を知ることができるチャレンジ体力テストや、スポーツ体験コーナーなども行われた。
 このイベントは、以前は「オリンピックデーラン」の名称で実施されていたもので、6月23日の「オリンピックデー」を記念して全世界で行われているオリンピックデーイベントのひとつとしてはじまったものである。
 日本ではJOCが主催となり、1987年より毎年「オリンピックデーラン」を全国で実施し、誰もが参加しやすい5km程度のジョギングを中心としたイベントで、オリンピック選手と一緒に走ることにより、スポーツの楽しさとオリンピックの基本精神を理解してもらうことを目的としてはじまったものである。
 各地区のオリンピックデーランは各開催地の天候条件などにあわせ5〜6月開催地区、10月開催地区と分散開催を行い、各大会2,000名以上の参加者を集め、行われている。また、2006年度からはメインプログラムであるジョギングに加え、オリンピアンとよりふれあえるよう、「JOCチャレンジ体力テスト」や、大会別の各種スクール・体験コーナーなどもあわせて実施。プログラムの充実を図り、オリンピック親善大使「オリンピックデーラン・アンバサダー」が各会場に参加し「素直に、わかりやすく、そして楽しく」オリンピック精神を参加者に直接伝える場ともなっている。
 その中で「オリンピックフェスティバル」は、オリンピックデーランの「中央イベント」として、毎年体育の日に約12,000名の参加者を対象に、駒沢オリンピック公園総合運動場で開催されている「体験型スポーツイベント」で、“みんなのオリンピック”をテーマに、オリンピアンが参加する5kmジョギングのみならず、小中学生、親子などを対象に、オリンピアンが講師となるバレーボール、卓球、野球、ホッケーなど誰でも参加可能なスクールの種目の充実や、JOC杯駅伝などを行い、「秋の1日」をみんなで楽しくスポーツに親しむことを目的としたイベントとして実施されている。
 その一環として、「ソフトボール教室」も実施され、約100名が参加。宇津木妙子氏(日本ソフトボール協会常務理事・普及委員長/アトランタオリンピック女子日本代表コーチ、シドニーオリンピック・アテネオリンピック女子日本代表ヘッドコーチ)、桑原正子氏(旧姓・渡辺/アトランタオリンピック日本代表)、柴田京子氏(旧姓・小林/アトランタオリンピック日本代表)の3名のオリンピアンが講師を務め、「熱血指導」が行われた。
 まず開会の挨拶があった後、参加者全員で輪になってウォーミングアップ。キャッチボールを行った後、宇津木氏の 「速射砲ノック」を体験。さらに桑原氏のピッチング指導、柴田氏のバッティング指導が行われ、桑原氏・柴田氏の投球を実際に参加者が打つというバッティングの実践指導もあり、質問タイム、閉会の挨拶の後、サイン会が行われ、すべてのスケジュールを終了した。
 講師を務めた宇津木氏は、ソフトボールの指導だけでなく、「まずはしっかり挨拶すること」「人の話を聞くときは、しっかり相手の目を見て!」「グラウンドでは常に駆け足!!」と、代表選手を指導するときと変わらぬ「宇津木イズム」「宇津木スタイル」を貫く熱血指導。桑原・柴田両氏は豊富な自らの経験を基に、丁寧にわかりやすくソフトボールの「基本」をひもとき、参加者から好評を博していた。
 参加者の中には、「キャッチボールをするのも初めて」といった初心者もいたが、それぞれのレベルに応じたきめ細やかな指導で、集まった多くの参加者に「ソフトボールの魅力」を伝えていた。
 2012年のロンドンオリンピックではオリンピック競技からの除外が決まっているソフトボール。北京オリンピックでの金メダル獲得で、世は空前の「ソフトボールブーム」となり、日本リーグの各会場にかつてない大勢の観客が詰めかけるなど、一見「追い風」が吹いているようにも見える。しかし、人の心は移ろいやすく、冷めやすい。この「熱狂」がいつまでも続いていくわけではない。
 オリンピック競技復活へ向け、国際的な働きかけを行うと同時に、自らの足下を見つめ、新たなソフトボールファンや競技人口を獲得すべく地道な活動を行っていく必要がある。その意味でもこのようなイベントの実施は大きな意味がある。ソフトボールの「真の魅力」を伝えるために……成すべきことはまだまだある。