平成19年度 全国審判員・記録員中央研修会
 平成20年2月9日(土)〜11日(月) 岐阜県羽島市/羽島市文化センター他
 (2008.2.18)


長年の功績を称え、岐阜県協会並びに羽島市が表彰された
            写真中央/岐阜県協会・岩井豊太郎会長
            写真右/羽島市・白木義春市長

ルール改正点を説明する豊嶋ルール委員長

「記録委員は実務者たれ!」と斉藤記録委員長

「信頼される審判員に」と加藤審判委員長

中須賀技術委員長は「現場の声」を研修に反映
             (写真左端/中須賀技術委員長)

記録の研修は実戦に即した研修内容となった

「ストライク!」「ボール!!」、一球ごとに大きな声が響く

2003年以来の発刊となった「ケースブック」も研修の
         テキストに使用され、様々なケースが取り上げられた

 「球春」の訪れを告げる恒例の審判員・記録員中央研修会が、今年も岐阜県羽島市で開催された。この中央研修会には、全国各都道府県支部の審判委員長・記録委員長またはそれに準ずる「指導的役割」を担う130名余りが参加。2008年度のルール改正点をはじめ、それに伴う審判員・記録員の実務的な変更点を中心に研修を行った。
 中央研修会の開催は、岐阜市で16回、羽島市で18回を数え、今年で34回目。34年の長きにわたり、岐阜県協会・岐阜市協会・羽島市協会はじめ関係者の尽力により、支えられてきた。
 この中央研修会の歴史は、文字通り岐阜県協会とともにあったと言っても過言ではない。しかし、この中央研修会の岐阜県での開催も今年でいったん一区切り。来年度は愛知県大府市・東浦町での開催が決まっており、また「新たな歴史」を刻みはじめることになる。
 長い歴史の「転換期」を迎えたこの中央研修会。ソフトボールのさらなる普及・発展をめざし、その一翼を担う審判員・記録員が、今年も真剣かつ熱心な研修を行った。
 なお、研修内容の詳細は、日本ソフトボール協会機関誌「JSAソフトボール」に掲載される予定である(第295号/4月号掲載予定)。

 研修会初日(9日/土)、まず日本ソフトボール協会・甲佐清久副会長から、岐阜県協会・岩井豊太郎会長、羽島市・白木義春市長に、長年の中央研修会開催に心からの感謝を込め、表彰盾が授与された。
 この後、研修会は本格的な研修に入り、まず、日本ソフトボール協会・豊嶋芳紀ルール委員長が、2008年度のルール改正点の11項目を説明。
 続いて、日本ソフトボール協会・中須賀弘正技術副委員長、斉藤正義記録委員長、加藤謙蔵審判委員長が、それぞれの立場から平成19年度の大会を振り返り、反省点・今後の課題などを総括した。
 ここから審判・記録それぞれに分かれての研修に入り、審判委員会では大雪に見舞われ、十分に屋外での実技研修が実施できなかったこともあり、技術委員会と連携して作成した「不正投球の判定基準」「投球判定基準」についてのビデオ(DVD)による研修に重点が置かれ、全国どこでも、どんな大会であっても、統一した判定基準の下で競技が行えるよう懸命の研修が行われた。
 ここでは、中須賀弘正技術副委員長が「競技者」あるいは「チーム」の立場から意見・見解を述べ、白熱した議論を戦わせながらも、統一見解を導き出す努力が続けられた。
 また、2003年以来、久々に発刊された「オフィシャル ルール ケースブック改訂第4版」を研修のテキストとして使用。このケースブックに具体的なルール適用の事例、難解なケースにおける判定基準・実際の適用などが豊富に収録されていることが紹介され、これらを活用してルールへの理解・適用を深めるよう促された
 記録委員会では、「記録委員は“実務者たれ”」の信念の下、スコアカードの記帳・点検、ビデオ映像による打球判定といった実戦に即した研修に重点が置かれ、「指導的立場にある者こそ、実務に精通していなければならない。実務のできないものに指導はできない」と徹底した“現場主義”が貫かれ、その方針に沿った研修が行われた。
 ソフトボール競技の根底を支える審判員・記録員の資質向上なくして、競技全体のレベルアップはありえない。選手たちが日夜グラウンドで汗と泥にまみれて「心・技・体」に磨きをかけているように、審判員・記録員もまた日々努力を重ね続けている。
 「球春」を告げる審判員・記録員中央研修会。この研修会を終えると、本格的なソフトボールシーズンの幕開けは、もうすぐそこである。新たなシーズンが今、はじまろうとしている。