2015.8.6
 

 

平成27年度
台湾女子中学生交流事業
(チーム招待)を実施!




今年も「台湾女子中学生交流事業」が
埼玉県鶴ヶ島市で実施された



今年1月のNTS優秀選手台湾遠征を受け、
今度は台湾U16女子代表チームが来日!



埼玉選抜チームと6試合の親善交流試合を実施!


酷暑の中、両チーム、元気いっぱいのプレーを見せた


今年は台湾チームが3勝2敗1分と勝ち越し!!


鶴ヶ島市のゆるキャラ「つるゴン」も応援に駆けつけた


いつか……オリンピックの決勝で会おう!!!



2015台湾女子中学生交流事業(チーム招待)

 去る7月31日(金)〜8月5日(水)、台湾U16女子代表チームが来日。8月1日(土)〜3日(月)、埼玉県鶴ヶ島市・鶴ヶ島市運動公園を会場に「平成27年度台湾女子中学生交流事業(チーム招待)」(主催:公益財団法人日本ソフトボール協会、主管:埼玉県ソフトボール協会)が行われ、ジュニア世代(U16)の交流を行った。

 この事業は、2011年に「日本・台湾女子ジュニア親善京都大会(台湾招待事業)」、2012年に「2012台湾U16女子代表チーム招聘」として京都で実施され、一昨年から埼玉が受入先となり、本年1月17日(土)〜22日(木)、日本からNTS優秀選手17名による台湾遠征を実施したことを受け、今度は台湾チームを日本に招き、開催された。

 本年は、受入地・埼玉県の中学生選抜チームと3日間にわたり1日2試合、計6試合の親善試合を実施。酷暑の中、その暑さに負けない「熱戦」を展開。互いの親善・交流を深めた。

 初日(8月1日/土)は、埼玉選抜が8−5、7−0で連勝。これで台湾U16女子代表チームがここから奮起。翌2日(日)、第1試合を10−3で大勝すると、続く第2試合は両チーム一歩も引かない熱戦を展開し、2−2の引き分け。3日目(3日/月)は、5−4、3−1で台湾U16女子代表チームが連勝。計6試合の親善交流試合を3勝2敗1分と勝ち越す「大健闘」を見せた。

 今回の受入れ事業は、開催地・埼玉県ソフトボール協会・鶴ヶ島市ソフトボール協会の温かいもてなしもあり、対戦中は、双方のチームが精一杯の声援を送り、敵味方関係なく、よいプレーが出れば、「ナイスプレー!!」と声を掛け合う等、互いの距離を縮め、積極的に交流を図っていた。
 また、試合会場に、鶴ヶ島市の「ゆるキャラ」つるゴンが出現。両チームの応援に駆けつけるという一幕もあった。

 試合後には、照れながらも記念写真に収まるなど、コミュニケーションを取り合い、お互いのプレーを称え、アッという間に仲良くなっていく選手たちの姿には、「若さ」の持つ無限の可能性とエネルギーが感じられた。

 選手たちにとって、この交流事業はただ単に「試合経験」を積むということだけに留まらず、ジュニア世代の選手たちが早い段階で「国際交流」を経験するということに大きな意味がある。異なる文化や生活習慣の中で育った者たちが、「ソフトボール」という競技を通じて互いの「心」を通わせ合い、言葉の違いを乗り越え、積極的にコミュニケーションを取り合う姿は微笑ましいものがあり、今後につながる貴重な「夏休みの思い出」となったことだろう。
 今回も、この事業の目的である「ソフトボールを通じて、日本・台湾の友好親善と、ジュニア層(中学生)の中・長期的な競技力の維持・向上を図る」を実践し、回を重ねるごとに効果的かつ充実した内容へと「進化」させており、国際親善・国際交流を行うと同時に、双方のジュニア層のレベルアップ、競技力向上ををめざして切磋琢磨する貴重な機会となったことは間違いない。

 ソフトボールの「未来」を考えたとき、次の時代を担っていく「ジュニア世代の育成・強化」は必要不可欠な事業であり、最も重要な事業であるといえよう。全国女子ジュニア育成中央研修会(NTS)で優秀選手に選ばれた選手が高校生、大学生となり、あるいは日本リーグに活躍の場を求め、日本のソフトボールを支え、各種大会で、各カテゴリーで、盛り上げてくれている。

 開幕を直前に控えた「2015 JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会in大垣」の女子TOP日本代表選手の顔ぶれを見ても、「エース」上野由岐子は1999年の「第6回世界女子ジュニア選手権大会」(台湾・台北)の優勝メンバーであり、「キャプテン」山本優、日本リーグ35連勝の連勝記録更新中の山根佐由里、佐藤みなみは2007年の「第8回世界女子ジュニア選手権大会」(オランダ・エンスヘーデ)の準優勝メンバーであり、この年代は「全国女子ジュニア育成中央研修会」(NTS)がスタートし、その1期生にあたる年代でもある。さらに市口侑果、長楓]未は2011年の「第9回世界女子ジュニア選手権大会」(南アフリカ・ケープタウン)で準優勝、中野花菜、我妻悠香は2013年の「第10回世界女子ジュニア選手権大会」(カナダ・ブランプトン)で優勝を経験するなど、「全国女子ジュニア育成中央研修会」(NTS)で見出された「金の卵」たちが、U16、U19と段階を踏み、日本のソフトボールの「骨格」をなし、「世界の頂点」に君臨し続けているチームを支えてくれている。

 その意味でも、この「全国女子ジュニア育成中央研修会」(NTS)と連動した台湾との交流事業が、いかに「意義あるもの」であり、「日本代表チーム」の強化において、「欠くことのできない最初の一歩」になっていることを考えると、この事業が、今後もジュニア世代の選手たちの大きな「目標」となり続け、日本・台湾双方にとって、さらに「大きな成果」へとつながる事業として、継続・定着し、充実した内容となることを期待したい。

 そして……近い将来、世界選手権、あるいはオリンピック競技復帰を果たした暁には、日本、台湾両チームがその「決勝」で顔を合わせる日が来ることを夢見て……。アジアの「仲間」として、よき「隣人」として、互いに切磋琢磨し、刺激し合いながら、「世界の頂点」をめざすための歩みを止めてはならない。