NTS優秀選手17名
 南投インターナショナルトーナメントに参加!
 圧倒的な強さで優勝!!

 (2011.2.9)


 去る1月23日(日)〜28日(金)、平成22年度全国女子ジュニア育成中央研修会(NTS)の優秀選手17名による台湾遠征が実現。台湾・南投で開催された「南投インターナショナルトーナメント」に参加し、予選リーグ・決勝トーナメントを通じて5戦全勝。5試合中4試合がコールド勝ちという圧倒的な強さで優勝を飾った。

 全国女子ジュニア育成中央研修会(NTS)は、(財)日本オリンピック委員会(JOC)が策定した「JOCゴールドプラン(国際競技力向上戦略)」に基づく施策「一貫指導システム(競技者育成プログラム)」の一つとして2004年から実施され、昨年は11月18日(木)〜21日(日)、静岡県伊豆市で開催されている。

 この全国女子ジュニア育成中央研修会(NTS)は、まず各都道府県で優秀選手を募り、都道府県単位で選考を実施。さらに全国9ブロック(北海道・東北・関東・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州)で各都道府県から選抜された優秀選手が再度選考され、各ブロック10名にまで絞り込まれるという厳しくも激しい競争を勝ち残った全国の「超エリート」を集めて実施されるのが、このNTSであり、NTSに参加するだけでも並大抵のことではなく、その時点で将来を嘱望される選手たちの集まりであることは間違いない。
 しかも、全国9ブロックから選抜された90名の中から、さらに17名の「優秀選手」が選び出されたことを考えると、この台湾遠征に参加した選手たちは、まさに「世代最強」の選手たちであり、この年代の「日本代表」ともいうべき「選りすぐり」のメンバーなのである。

 従来も技術委員会・NTS委員らを中心に、「優秀選手の発掘・育成」をめざし、このNTSでは熱心な指導が施され、NTSを通じて才能を開花させ、後に日本リーグ等で活躍する選手を輩出し、なかには「日本代表」にまで登り詰めた選手も存在する。しかし、その一方で、ともすると「そこから先」の具体的な目標設定や参加した選手たちのモチベーションを膨らませるような事業展開ができず、せっかくの機会を十分に生かしきることができずにいた。
 しかし、今回、このNTS優秀選手による海外遠征が実現したことで、具体的な目標が与えられ、大きなモチベーションが与えられた。その意味では、非常に大きな「第一歩」であり、NTSの事業をさらに活性化させ、充実させていく契機となると期待される。

 南投インターナショナルトーナメントには、日本、五福國中、埔里國中、福營國中の台湾の中学生チームが参加。4チームによるシングルラウンドロビン(1回戦総当たり)の予選リーグを行い、予選リーグの順位によって対戦相手を決定。ページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)による決勝トーナメントで最終順位を決定する試合方式で覇が競われた。

 日本は初戦の五福國中に7−0で圧勝すると、埔里國中にも7−0の6回コールド勝ち。予選リーグ最終戦となった福營國中戦では、初回に3点を失い、苦しい試合展開になるかと思われたが、吉松梨乃(ハッピーフレンズ・日進市立日進西中)の本塁打、今大会大当たりの家治春奈(岸和田市立岸城中)の2本の長打などで11点を奪う猛攻。終わってみれば、11−3の6回コールド勝ち。予選リーグを3戦全勝の1位で通過。決勝トーナメントに駒を進めた。

 決勝トーナメントでは、まず予選リーグ2位の埔里國中と対戦。この試合でも初回から打線が爆発。加藤愛夢(新居浜市立南中)、上松優希(多治見市立陶都中)の本塁打などで着々と加点し、14−1の5回コールド勝ち。一足先に決勝進出を決めると、決勝では五福國中を相手に、吉松梨乃(ハッピーフレンズ・日進市立日進西中)の1試合3本塁打などで13−0の4回コールド勝ち。予選リーグ・決勝トーナメントを通じて5戦全勝。圧倒的な強さで「完全優勝」を飾った。

 また、個人賞も奥田絵美(大田原市立金田南中)が最優秀投手賞に輝き、家治春奈(岸和田市立岸城中)が首位打者を獲得。チームを率いた西嶋賢児ヘッドコーチが最優秀監督賞を受賞するなど、輝かしい成果を残した。

 圧倒的な強さで優勝を飾り、大きな成果を持ち帰った台湾遠征。ただ、「優勝」という結果だけではなく、次代を担う「金の卵」たちが、このような国際交流の機会を得て、ジュニア世代の早い段階から貴重な国際経験を積むことができたことが、何よりも大きな「収穫」といえるかもしれない。この経験を積んだ選手たちの中から、日本を代表するような選手が一人でも多く育ってほしいものである。
 そして、このような機会を通じて、「世界の仲間」たちと親交を深め、ソフトボールの「輪」を広げていくことが期待される。

 NTS優秀選手による海外遠征。この事業は、今後も継続して実施される予定である。台湾で躍動し、笑顔を弾けさせた17名の「金の卵」たち。次に、その舞台に立つのはあなたかもしれない。その「第一歩」が都道府県で実施されるNTSの選考会であり、「未来の日本代表」が集うその場に、ぜひあなたも参加してほしい。


南投インターナショナルトーナメント
日本チーム試合結果

・1月24日(月)
〈予選リーグ第1戦〉

  1 2 3 4 5 6 7
日  本 0 3 1 2 0 0 1 7
五福國中 0 0 0 0 0 0

0

0
バッテリー:奥田(3回)・○安藤(2回)・藤嶋(2回)−椎名(7回)
長打〔三塁打〕奥田〔二塁打〕加藤


〈予選リーグ第2戦〉

  1 2 3 4 5 6
日  本 0 0 3 0 2 2 7
埔里國中 0 0 0 0 0 0 0
※大会規定により6回得点差コールド
バッテリー:○濱村(3回)・福井(2回)・庄司(1回)−吉松(6回)
長打:〔三塁打〕加藤、家治、兼平〔二塁打〕橋本


・1月25日(火)
〈予選リーグ第3戦〉

  1 2 3 4 5 6
日  本 0 3 0 2 0 6 11
福營國中 3 0 0 0 0 0 3
※大会規定により6回得点差コールド
バッテリー:福井(2回)・○藤嶋(2回)・安藤(2回)−吉松(6回)
長打:〔本塁打〕吉松〔三塁打〕家治〔二塁打〕家治、上松


〈決勝トーナメント/1位・2位戦〉

  1 2 3 4 5
日  本 3 0 4 3 4 14
埔里國中 0 0 0 1 0 1
※大会規定により5回得点差コールド
バッテリー:○奥田(3回)・濱村(2回)−椎名(3回)・吉松(2回)
長打:〔本塁打〕加藤、上松〔三塁打〕吉松〔二塁打〕奥田
※日本は決勝進出


・1月26日(水)
〈決勝トーナメント/決勝〉

  1 2 3 4
日  本 3 3 7 0 13
五福國中 0 0 0 0 0
※大会規定により4回得点差コールド
バッテリー:○奥田(3回)・庄司(1回)−椎名(3回)・吉松(1回)
長打:〔本塁打〕吉松(3)〔三塁打〕家治、椎名
※日本、優勝



●平成22年度NTS優秀選手
 台湾遠征選手団名簿

〈スタッフ〉

・団長
 奥村 紘史(日ソ協理事)
・ヘッドコーチ
 西嶋 賢児(福岡県立三潴高)
・コーチ
 渡辺 祐司(京都市立樫原中)
・トレーナー
 大石 益代(日ソ協)
・総務
 藤井まり子(日ソ協)

〈選手〉

・投手
 安藤あずさ(美濃加茂市立東中)
 奥田 絵美(大田原市立金田南中)
 庄司 奈々(松山市立久米中)
 濱村ゆかり(船橋市立八木が谷中)
 福井 遥香(高砂市立宝殿中)
 藤嶋 涼菜(熊本市立帯山中)

・捕手
 椎名 裕美(大田原市立金田南中)
 吉松 梨乃(ハッピーフレンズ・日進市立日進西中)

・内野手
 上松 優希(多治見市立陶都中)
 加藤 愛夢(新居浜市立南中)
 兼平 真咲(広島市立中広中)
 田頭 美優(今治市立立花中)
 田口 咲妃(北九州市立飛幡中)
 橋本真奈美(仙台市立七郷中)

・外野手
 荻  真子(鹿児島市立東谷山中)
 那須 千春(一関市立大東中)
 家治 春奈(岸和田市立岸城中)

NTS優秀選手による台湾遠征が実現した

昨年11月のNTSには全国9ブロックから選出された
90名の「金の卵」が集結。さらに厳しい選考の末、17
名の「優秀選手」が選出され、この台湾遠征に参加した

「南投インターナショナルトーナメント」に出場し、
大会の最優秀投手賞に輝いた奥田絵美

堅い守りは日本の「伝統」であり、「お家芸」でもある。
その「伝統」はしっかりと若い世代にも受け継がれている

5試合中4試合がコールド勝ち!
日本打線が爆発し、大差で圧勝!!

決勝で3本の本塁打を放った吉松梨乃

大会の首位打者を獲得した家治春奈(左)

最優秀監督賞を受賞した西嶋賢児ヘッドコーチ(左)

グラウンド内外で積極的に国際交流。
「ソフトボールの輪」が広がった

次の「主役」はあなたかもしれない!
まずは都道府県で実施されるNTSの
選考会へぜひとも参加を!!