2016.9.4
 

 

2016 JAPAN CUP
国際女子ソフトボール大会 in 高崎


女子TOP日本代表
「宿敵」アメリカにコールド勝ち!
2005年以来、2度目の優勝!!




決勝は予選1位のアメリカと2位の日本の「再戦」となった



この日も大勢のソフトボールファンが応援に駆けつけてくれた



心を一つに…2005年以来の「優勝」を誓い合う!



決勝の先発を任された藤田倭。4回1失点で勝利投手に



初回、長楓]未の先制打が猛攻の口火を切った



今大会4本目となる本塁打を放ち、迎えられる山田恵里(左)



5回コールドを決める本塁打を放った河野美里



日本、2005年以来2度目の優勝!



世界選手権の「リベンジ」を果たした女子TOP日本代表
2020年へ向け、ここが「新たなスタート」となる



2016 JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会 in 高崎
最終日
決勝戦
アメリカ戦

 9月4日(日)、群馬県高崎市・城南野球場で開催されていた「2016 JAPAN CUP国際女子ソフトボール大会 in 高崎」は大会最終日を迎え、第1試合の3位決定戦では、予選リーグ・1勝2敗で3位のオーストラリアと、0勝3敗で4位のチャイニーズ・タイペイが対戦。チャイニーズ・タイペイが4回表、5番・チェン・ジャ・イのライトへのソロホームランで先手を取ったが、オーストラリアもその裏、すぐに反撃。チャイニーズ・タイペイの先発・リン・イン・シンの制球の乱れにつけ込み、3四球で一死満塁のチャンスをつかみ、7番・サマンサ・プールの内野安打で同点に追いつき、8番・ターラ・スピークマンのレフト前へのタイムリーで二者を迎え入れ、逆転。この回3点を挙げ、試合をひっくり返すと、終盤6回裏には、7番・サマンサ・プールがレフトスタンドへダメ押しのソロホームラン。このリードを「エース」カイア・パーナビーが8三振を奪う力投で守り切り、4−1で快勝。オーストラリアの3位、チャイニーズ・タイペイの4位が決まった。

 決勝は予選リーグ3戦全勝のアメリカと、そのアメリカに敗れ、2勝1敗で2位の日本(女子TOP日本代表)の対戦となった。

《決勝戦》
  1 2 3 4 5
アメリカ 0 1 0 0 0 1
日  本 4 2 1 0 2x 9
※大会規程により5回得点差コールド
(ア) ●ジェシカ・ムーア、ジャクリン・トレイナ、ケリー・バーンヒル
− オーブリー・ムンロ、キャサリン・ハルステッド
(日) ○藤田 倭、上野 由岐子 − 佐藤 みなみ、我妻 悠香
〔本塁打〕ディレイニー・スポールディング(ア)山田 恵里、河野 美里(日)
〔二塁打〕長 望未、山本 優、藤田 倭(日)

 日本の先発は藤田倭。「ポスト・上野由岐子」の1番手と期待され、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの大谷翔平ばりの「投打二刀流」で名を馳せる藤田倭に大事な決勝の先発が託された。その立ち上がり、先頭打者・ミシェル・モルトリーに痛烈な当たりを浴びたが、ファースト・洲鎌夏子が素晴らしい反応を見せ、これを好捕。この好守に応えたい藤田倭だったが、次打者に死球を与えてしまう……。それでも落ち着いて後続をファーストゴロ、見送りの三振に打ち取り、無失点で試合をスタートさせた。

 日本はその裏、アメリカ・先発のジェシカ・ムーアを攻め、この試合1番に起用された山田恵里の強打者が身にまとう「オーラ」にジェシカ・ムーアが気圧されたか、ストライクが入らず、四球で出塁すると、これが尾を引いたか、送りバントの構えの2番・洲鎌夏子にも四球を与えてしまう。3番・長楓]未は送りバントの構えのまま、2球連続で見送り、簡単にツーストライクと追い込まれたが、これでかえって開き直ったか、ワンボール・ツーストライクからの4球目を強振すると、打球は右中間を切り裂くタイムリーツーベースとなり、1点を先制。なお無死二・三塁のチャンスが続き、続く4番・山本優への初球がワイルドピッチとなり、2点目。さらに山本優も左中間を深々と破るタイムリーツーベースを放ち、3点目。5番・渥美万奈が確実に送り、一死三塁とし、二死後、7番・河野美里の死球で一・三塁とすると、8番・坂元令奈の打席でダブルスチールを敢行。これが見事に決まり、鮮やかな先制攻撃で大量4点を奪い、試合の主導権を握った。

 アメリカは2回表、先頭打者が四球で出塁したものの、6番・アリソン・アギュラーのセンターへ抜けようかという打球にセカンド・坂元令奈が追いつき、ショート・渥美万奈との息の合ったプレーで一瞬にしてダブルプレー。無死一・二塁、あるいは無死一・三塁のピンチとなっていてもおかしくない場面を鉄壁の守備で相手の「チャンスの芽」を未然に摘み取った。
 この直後、7番・ディレイニー・スポールディングにレフトポール際へ本塁打を浴びたことを考えると、初回の洲鎌夏子のプレーに続き、この試合の「ターニングポイント」となる「ビッグプレー」だった。これこそ「世界一」と評される日本の守備陣の「実力」で、その「真価」を発揮したプレーであった。

 1点を返された日本はその裏、この回先頭の9番・市口侑果が一・二塁間を鋭く破る安打を放ち、出塁。ここで「打撃フォームの改造」を行い、今大会絶好調の1番・山田恵里がレフトスタンドへ運ぶツーランホームラン。今大会4本目となるホームランを放ち、5点差にリードを広げた。
 日本の「勢い」はとどまるところを知らず、続く3回裏、この回先頭の6番・藤田倭が右中間に落ちる安打を放ち、果敢な走塁で二塁を陥れると(記録は二塁打)、5点差でも7番・河野美里にキッチリ送らせ、三塁へ走者を進め、二死後、9番・市口侑果が二遊間を破るタイムリー。7点目を挙げ、6点差にリードを広げた。

 先発・藤田倭が4回まで被安打2・失点1のまずまずの投球内容で試合を作ると、5回表から「世界のエース」上野由岐子を投入。上野由岐子は先頭打者を四球で歩かせたものの、次打者を「注文通り」の4−6−3とわたるダブルプレーに仕留め、最後は「芸術的」なチェンジアップで見逃し三振。「貫禄」のピッチングを見せた。

 日本は5回裏、この回先頭の6番・藤田倭が死球で出塁。続く7番・河野美里がセンター頭上を越えるツーランホームランを放ち、大会規程で5回得点差コールド勝ち。9−1で「宿敵」アメリカを圧倒。世界選手権「3連覇」をストップされた「リベンジ」を果たした。

2016 JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会 in 高崎 出場選手
選手(※ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属名 選手紹介映像
1 投手 上野 由岐子 群馬 ビックカメラ高崎
2 濱村 ゆかり 群馬 ビックカメラ高崎
3 藤田 倭 群馬 太陽誘電
4 山根 佐由里 愛知 トヨタ自動車
5 捕手 我妻 悠香 群馬 ビックカメラ高崎
6 佐藤 みなみ 群馬 太陽誘電
7 内野手 渥美 万奈 愛知 トヨタ自動車
8 市口 侑果 群馬 ビックカメラ高崎
9 川畑 瞳 愛知 デンソー
10
(主将)
坂元 令奈 愛知 トヨタ自動車
11 洲鎌 夏子 愛知 豊田自動織機
12 又吉 薫 栃木 Honda
13 山本 優 群馬 ビックカメラ高崎
14 外野手
(副将)
河野 美里 群馬 太陽誘電
15 長普@望未 愛知 トヨタ自動車
16 山崎 早紀 愛知 トヨタ自動車
17 山田 恵里 神奈川 日立

【コーチングスタッフ】
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 ヘッドコーチ 福田 五志 愛知 トヨタ自動車
2 アシスタントコーチ 木田 京子 兵庫 園田学園女子大学
3 アシスタントコーチ 染谷 美佳 愛知 デンソー
4 トレーナー 金城 充知   スポラックス
5 トレーナー 井上 章平 愛知 トヨタ自動車
6 マネージャー 渡部 せい子 愛知 トヨタ自動車