2015.12.28
 

 

2020年に向け、激しさを増すサバイバル!
平成28年度女子TAP-A/B日本代表チームを編成




2020年に向けて、さらなる選手強化を!
平成28年度女子TAP-A/B日本代表選手が決定



12月9日〜11日、静岡県伊豆市においてTAP選考会を実施。
厳正な選考委員会議を経て推薦された計35名の選手が参加した



選考会は初日からいきなり実戦形式!
各選手のポテンシャル・実戦能力が再確認された


今回注目を集めた「期待の中学生サウスポー」後藤希友。
紅白戦ではトップレベルの洗礼を浴びながらも、果敢に真っ向勝負


女子TAP-A日本代表は、宇津木麗華氏が指揮を執る


女子TAP-B日本代表は、濱中武直ヘッドコーチの続投が決定


さらに、今回はこの中から豪州遠征派遣メンバーをピックアップ。
海外で実戦を行い、「真の実力」が測られることとなる


激しさを増すサバイバルレース!
2020年に向けて、立ち止まっている暇などない
 2020年東京オリンピックで野球・ソフトボールが「復活」することを前提に、「Road to Tokyo(五輪強化計画)」と題して構築された選手強化システム(※選手強化システムの詳細はこちら)。このたび、その選手強化システムにおいて「ターゲットエイジ」と位置づけられ、「今後重点的に強化を行っていくべき選手たち」で編成されていた「女子TAP-A(U24A)、TAP-B(U24B)日本代表チーム」の再編成が行われることとなり、厳正な審査選考の結果、下記のように代表選手・コーチングスタッフが正式決定となった。

さらなる選手強化をめざして……
TAP選考会(ターゲットエイジプロジェクトセレクション)を実施

 去る12月9日(水)〜11日(金)の3日間、静岡県伊豆市・天城ドームを会場に「平成28年度女子TAP-A/B日本代表チーム選手選考会(TAP選考会/ターゲットエイジプロジェクトセレクション)」を実施。

 選考会には、2015年の女子TAP-A/B日本代表強化事業(USAワールドカップ・カナディアンオープン/TAP-A出場、第4回東アジアカップ/TAP-B出場)をそれぞれ評価・分析・総括し、特別委員会(Special Committee Twenty-Twenty/SCOTT:通称スコット)、選考委員会議(Conference Of the Selector/COS:通称コス)を経て推薦された計35名の選手が参加。女子TAP-A/B日本代表チームの再編成に向けて、今回が最終選考(実技選考)とされ、3日間にわたる激しいサバイバルが繰り広げられた。

 選考会は、初日から早速「実戦」での選考を実施。候補選手をA・Bの2チームに振り分け、状況設定なしの紅白戦2試合を行い、個々のポテンシャルや実戦能力がチェックされた。

 また、今回は前回(4月)のTAP選考会に推薦されたメンバーに加えて、「新たな顔ぶれ」を招集。都道府県対抗全日本中学生女子大会で優勝投手に輝き、NTS優秀選手にも選出された「期待の中学生サウスポー」後藤希友(名古屋市立日比野中)。また、インカレベスト4(今回は悪天候の影響により、ベスト4で大会打ち切り。上位4チームが入賞となった)、全日本総合女子選手権では2回戦で前年のチャンピオン・トヨタ自動車を相手に最終回までリードを奪い、あと一歩のところまで「追い詰める」大健闘を見せた東京富士大から、エースの江渡祐希、内野手の黒澤花菜をピックアップし、招集するなど、選手間に改めて「刺激」「競争意識」が注入される形となった。特に「期待の中学生サウスポー」後藤希友は、まだ中学生ということもあって革ボールに馴染みが薄く、その感触に悪戦苦闘する様子が見受けられたが、紅白戦では並み居る日本リーグの打者に対して果敢に真っ向勝負。ときに集中打を浴びせられ、トップレベルの洗礼を受ける場面もありはしたものの、「左投手特有の変化」を併せ持つ「切れの良い速球」は随所に「金の卵」の「将来性」を感じさせていた。

 選考会2日目も、終始「実戦」での選考が行われ、午前中に状況設定なしの紅白戦を1試合。午後はあらかじめ状況を設定(各イニング無死走者一塁。各打者1ボール・1ストライクからスタート)した中で、2試合の紅白戦を実施。選手一人ひとりの基本的な打撃力・守備力以外に、的確な状況判断が行える選手か否か。また、与えられた役割をしっかりと果たし、結果を残せるかどうかはもちろん、送りバントや進塁打等自己犠牲も惜しまず、チームに貢献できる選手か否かという部分も入念にチェックされ、各選考委員の厳しい目が注がれた。

 選考会3日目(最終日)は、初日同様、状況設定なしの紅白戦を2試合行い、選手個々の能力を最終確認。2020年をターゲットにした場合、「より重点的に強化を行っていくべき選手」、また、現時点での完成度より「潜在能力や将来性に期待したい選手」等、今後の選手強化の狙い・構想に沿った形で選考が進められ、全日程を終了した。

平成28年度女子TAP-A/B日本代表選手決定!
オーストラリア遠征でさらに選手の力量をチェック

 上記のTAP選考会を経て、「平成28年度女子TAP-A/B日本代表選手」がそれぞれ決定。併せて、来年2月に実施される「第1次海外強化合宿/オーストラリア遠征」派遣メンバー(22名)も正式決定となった。

 女子TAP-A(U24A)日本代表は、今年女子TOP日本代表を率いた宇津木麗華氏(ビックカメラ高崎)がヘッドコーチを務め、従来と同じく「今後より重点的に強化を行っていくべき選手」で編成。投手では、藤田倭(太陽誘電)をリーダーに、今回の選考会でも投手陣「最速」を叩き出した濱村ゆかり(ビックカメラ高崎)らを選出。「期待の高校生右腕」として注目を集める勝俣美咲(多治見西高)も代表に名を連ねた。また、内野手では、今年日本女子1部リーグ(野手部門)で新人賞を獲得し、8月に開催された第11回世界女子ジュニア選手権大会(アメリカ・オクラホマシティ)でも女子U19日本代表のキャプテンとして活躍を見せた「アメージングルーキー」那須千春(日立)を初選出。外野手では、今年の日本女子1部リーグ決勝トーナメント・ファイナルで、トヨタ自動車の絶対的エース・モニカ・アボットから優勝をたぐり寄せる「決勝タイムリー」を放った大工谷真波(ビックカメラ高崎)らが選出され、他の選手と熾烈なサバイバルを繰り広げることになる。

 女子TAP-B(U24B)日本代表は、濱中武直氏(Honda)のヘッドコーチ続投が決定。投手陣の中で注目されるのは、やはり「チーム最年少」の後藤希友。現時点での完成度より「潜在能力や将来性に期待したい選手」で編成されたこのチームのコンセプトにあるように、ここでは様々な経験から、自らを磨き、大きな成長を遂げてほしいという強化スタッフの狙いと、後藤希友への期待が感じ取れる選出となった。内野手では、TAP-A・那須千春と同じく、女子U19日本代表として今夏の世界女子ジュニア選手権に出場した坂本結愛(戸田中央総合病院)が初選出されるなど、新たな顔ぶれが加入。外野手として、こちらも代表初選出を果たした山浮ずさ(伊予銀行)とともに、選手間にまた一つ「刺激」「競争意識」が埋め込まれた形となり、今後の強化の展開が非常に楽しみである。

 また、今回はこの女子TAP-A/B日本代表選手の中から、来年2月の「第1次海外強化合宿/オーストラリア遠征」派遣メンバーを選出。宇津木麗華氏をヘッドコーチ、濱中武直氏をアシスタントコーチとし、両チームから21名をピックアップ(※この第1次海外強化合宿には、オーバーエイジとして山根佐由里(トヨタ自動車)を招集。派遣メンバーの総勢は22名となる)し、オーストラリア・ブラックタウンで開催される「ダウンアンダーシリーズ」に参戦。現地で10試合程度のテストマッチを実施し、海外のチームを相手に各選手の力量がさらにチェックされることとなっている。

 チームの再編成が図られ、さらなる選手強化へと動き出した女子TAP-A/B日本代表。来年夏には「第15回世界女子選手権大会」も控えており、女子TOP日本代表入りをめざした選手たちのサバイバルは、この先さらに激しさを増していくことになるだろう。2020年に向かって……立ち止まっている暇などない。今回代表チームに名前が挙がった選手といえども、決してこの席が保障されたわけではなく、そこに「気の緩み」や「慢心」が生じてしまえば一瞬にして他の選手と入れ替わってしまうことも十分あり得るのである。

「真の実力」を持った者でしか生き残ることはできない。
女子日本代表「究極のサバイバルレース」が、再びはじまった!




平成28年度女子TAP-A日本代表チーム
選手名簿
選手(※ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属名
1 投手 泉  礼花 神奈川 日立
2 岡村 奈々 東京 日本体育大学
3 勝股 美咲 岐阜 多治見西高等学校
4 濱村 ゆかり 群馬 ビックカメラ高崎
5 藤田 倭 群馬 太陽誘電
6 捕手 我妻 悠香 群馬 ビックカメラ高崎
7 清原 奈侑 神奈川 日立
8 内野手 市口 侑果 群馬 ビックカメラ高崎
9 川畑 瞳 愛知 デンソー
10 鈴木 鮎美 愛知 トヨタ自動車
11 那須 千春 神奈川 日立
12 山下 りら 愛知 トヨタ自動車
13 外野手 大工谷 真波 群馬 ビックカメラ高崎
14 長崎 望未 愛知 トヨタ自動車
15 長谷川 千尋 神奈川 日立
16 山崎 早紀 愛知 トヨタ自動車
17 横野 涼 愛知 豊田自動織機

コーチングスタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 ヘッドコーチ 宇津木 麗華 群馬 ビックカメラ高崎
2 アシスタントコーチ 山路 典子 群馬 太陽誘電
3 アシスタントコーチ 丹下 淑裕 愛知 豊田自動織機
4 トレーナー 杉浦 千恵子 群馬 太陽誘電
5 マネージャー 柳川 直子 群馬 ビックカメラ高崎



平成28年度女子TAP-B日本代表チーム
選手名簿
選手(※ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属名
1 投手 江渡 祐希 東京 東京富士大学
2 後藤 希友 愛知 名古屋市立日比野中学校
3 中野 花菜 群馬 ビックカメラ高崎
4 平原 かすみ 愛知 トヨタ自動車
5 山中 しほ 神奈川 日立
6 捕手 田井 静華 栃木 Honda
7 馬場 今日子 愛知 トヨタ自動車
8 山澤 葵 愛知 デンソー
9 内野手 胡子 路代 栃木 Honda
10 坂本 結愛 埼玉 戸田中央総合病院
11 熏竅@香月 愛知 豊田自動織機
12 古澤 春菜 愛知 トヨタ自動車
13 森山 遥菜 栃木 Honda
14 外野手 江口 未来子 愛知 デンソー
15 知久 幸未 愛知 トヨタ自動車
16 原田 のどか 群馬 太陽誘電
17 山普@あずさ 愛媛 伊予銀行

コーチングスタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 ヘッドコーチ 濱中 武直 栃木 Honda
2 アシスタントコーチ 鈴木 由香 神奈川 日立
3 アシスタントコーチ 増淵 まり子 埼玉 淑徳大学
4 トレーナー 松原 裕一 栃木 Honda
5 マネージャー 沢幡 優佳 栃木 Honda



平成28年度女子TAP-A/B日本代表チーム
オーストラリア遠征 派遣選手団名簿
選手(※ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属名
1 投手 泉 礼花 神奈川 日立
2 岡村 奈々 東京 日本体育大学
3 勝股 美咲 岐阜 多治見西高等学校
4 後藤 希友 愛知 名古屋市立日比野中学校
5 中野 花菜 群馬 ビックカメラ高崎
6 濱村 ゆかり 群馬 ビックカメラ高崎
7 平原 かすみ 愛知 トヨタ自動車
8 藤田 倭 群馬 太陽誘電
9 山根 佐由里 愛知 トヨタ自動車
10 捕手 我妻 悠香 群馬 ビックカメラ高崎
11 清原 奈侑 神奈川 日立
12 馬場 今日子 愛知 トヨタ自動車
13 内野手 市口 侑果 群馬 ビックカメラ高崎
14 川畑 瞳 愛知 デンソー
15 鈴木 鮎美 愛知 トヨタ自動車
16 那須 千春 神奈川 日立
17 山下 りら 愛知 トヨタ自動車
18 外野手 大工谷 真波 群馬 ビックカメラ高崎
19 長普@望未 愛知 トヨタ自動車
20 長谷川 千尋 神奈川 日立
21 山崎 早紀 愛知 トヨタ自動車
22 横野 涼 愛知 豊田自動織機

コーチングスタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 チームリーダー 矢端 信介 北海道 (公財)日本ソフトボール協会
2 ヘッドコーチ 宇津木 麗華 群馬 ビックカメラ高崎
3 アシスタントコーチ 濱中 武直 栃木 Honda
4 トレーナー 志村 昌彦 群馬 ビックカメラ高崎
5 トレーナー 杉浦 千恵子 群馬 太陽誘電
6 サポートスタッフ
(マネージャー)
柳川 直子 群馬 ビックカメラ高崎
7 サポートスタッフ 藤井 まり子   (公財)日本ソフトボール協会
8 強化視察 福田 五志 愛知 トヨタ自動車