2014.8.16
 

 

第14回世界女子ソフトボール選手権大会

日本、ロシアを5−0で破り、2勝目!

 






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日本、予選リーグ第2戦の相手はロシア



「連覇」へ......必勝を期す日本

  2番手として登板し、勝利投手となった藤田倭



5回裏、先制タイムリーを放った市口侑果



6回裏、長楓]未の二塁打からダメ押しの1点を追加



順調に2勝目を挙げ、笑顔がこぼれる日本ナイン。
ただ......「本当の戦い」はまだまだこれからだ!!

 


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 「第14回世界女子ソフトボール選手権大会」(オフィシャルサイトはこちら)2日目、初戦の中国戦に快勝した女子日本代表(代表メンバーはこちら)は、予選リーグ第2戦でロシアと対戦した(大会スケジュールはこちら)。

・大会第2日(8月16日/土)
〈予選リーグ第2戦〉
  1 2 3 4 5 6 7
ロシア 0 0 0 0 0 0 0 0
日 本 0 0 0 0 4 1 x 5
日本: 山根佐由里(3回)・○藤田倭(3回)・中野花菜(1回)−佐藤みなみ
長打: 〔二塁打〕森さやか、長楓]未

 日本の先発は山根佐由里。日本リーグで28連勝と連勝記録を更新中。「不敗神話」を築く「負けない女」が第2戦の先発に起用された。
 その立ち上がり、死球、盗塁で一死二塁といきなり得点圏に走者を背負い、3番打者の当たりは左中間へ。この当たりをセンター・長楓]未がダイビングキャッチ。超ファインプレーを見せると、山根佐由里もこの好守に応え、次打者をショートフライに打ち取り、初回のピンチを何とか無失点で切り抜けた。

 日本はその裏、「切り込み隊長」山本優がライト前ヒットを放ち、すかさず盗塁を仕掛けたが、これが相手捕手の「ここしかない」という送球でタッチアウトとなり、チャンスを潰す形となった。
 これで試合の流れをつかみ損ねたか、その後はいい当たりはするものの、いずれも相手野手の正面を突き、得点のチャンスをつかめぬまま、試合は終盤に入った。

 日本は5回裏、この回先頭の9番・大久保美紗がセンター前ヒットで出塁。チームを引っ張る「キャプテン」の一打で「スイッチ」が入ったか、1番・山本優が手堅く送り、得点圏に走者を進め、二死後、3番・市口侑果がレフト前にタイムリー。待望の先取点を挙げると、なお二死二塁のチャンスが続き、4番・山田恵里がしぶとく一・二塁間を破り、2点目。さらに代打・森さやかが三塁線を痛烈に破る二塁打を放ち、二・三塁とチャンスを広げ、6番・河野美里の内野安打で3点目。この後、一・三塁から日本得意の機動力を絡めた攻めを見せ、ダブルスチールで揺さぶり、4点目を挙げた。

 日本は続く6回裏、8番・長楓]未がセンターオーバーの二塁打を放つと、9番・大久保美紗が進塁打となるセカンドゴロを転がし、一死三塁。ここで1番・山本優がキッチリとライトへ犠牲フライを打ち上げ、三塁走者が生還。「日本らしい」ソツのない攻めで決定的な5点目を挙げた。

 守っては、山根佐由里、藤田倭、中野花菜とつなぐ投手リレーでロシア打線を完封。6安打を浴び、ピンチを招く場面もあったが、「決定打」だけは許さず、5−0で快勝した。

 順調に2勝目を挙げた日本。しかし、本来なら「コールド」で勝つべき相手ではなかったか。先発の山根佐由里、2番手の藤田倭、最後を締めくくった中野花菜ともに今大会初登板ということもあったかもしれないが、「格下」相手にいずれも得点圏に走者を背負い、失点しかねない場面があったことは大いに反省しなければならない。

 打線も4回までわずか1安打。前日の中国戦もそうだが、エンジンのかかりが遅いのが気がかりだ。
 宇津木麗華ヘッドコーチも「別に何十点も取ってほしいとは思ってないけど(笑)、1−0でもいいから、常に相手をリードし、主導権を握った状態で試合を進めるのが理想的。やはり相手に先手を取られると、知らず知らずのうちに焦りを生み、思わぬ試合展開になることもあり得る。この試合もそうだったように、いい当たりが正面にばかり飛んだり、毎回のように走者を出しながら『あと一本』が出なかったり……いわゆる『負けパターン』の試合展開にはまってしまうこともないとはいえない。だからこそ、やはり先取点は重要だし、できるだけ早い回に得点できれば、自分たちのリズムで試合ができることにもなるのだから……もう少し早く得点するような試合展開に持っていきたい」と、連勝を飾りながらも、あえて苦言を呈し、気を引き締めていた。

 予選リーグ第3戦の相手はプエルトリコ。ここまで連敗とはいえ、カナダに2−3、中国に0−1といずれも互角の戦いを見せている。特に「ラテン系」のチームだけに、ラテンのノリで勢いづいたら手のつけられない相手でもある。このまま眠っていてもらうためにも、「先制攻撃」「先取点」が重要となる。初回から「エンジン全開」でいきたいところだ。

第14回世界女子選手権大会 予選リーグ第2戦

ロシア戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 3B 山本 優 ルネサスエレクトロニクス高崎 5
2 SS 西山 麗 日  立 3
3 2B 市口侑果 ルネサスエレクトロニクス高崎 4
4 CF 山田恵里 日  立 11
5 LF 永吉理恵 デンソー 8
6 RF 河野美里 太陽誘電 9
7 佐藤みなみ 太陽誘電 26
8 DP 長楓]未 トヨタ自動車 1
9 1B 大久保美紗 ルネサスエレクトロニクス高崎 10
FP 山根佐由里 トヨタ自動車 20

※選手交代
1回表 守備交代 DP・長浮ェCF・山田の守備を兼務し、
CF・山田はOPO(打撃専門選手)となる 
4回表 投手交代 山根OUT→藤田倭(太陽誘電)IN  
5回裏 代打 西山OUT→坂元令奈(トヨタ自動車)IN
5回裏 代打 永吉OUT→森さやか(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN
6回表 守備交代 代打・坂元がそのままセカンドの守備に入り、
セカンド・市口がショートの守備に回る
6回表 再出場 森OUT→永吉理恵(デンソー)IN
※レフトの守備に再出場
7回表 投手交代 藤田OUT→中野花菜(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN