2013.11.29
 

 



この日は予選リーグ最終戦を戦った後、
いよいよ決勝トーナメントに突入!




日本の予選リーグ最終戦の相手は香港




立ち上がりから猛攻を仕掛け、香港を圧倒
10−0の4回コールド勝ちを収めた




午後からは決勝トーナメントに入り、
日本は予選1位・2位戦で中国と対戦




「温存」し続けてきたエース・上野由岐子をついに起用
被安打2の好投で、中国打線を抑え込んだ!




打線も3回裏、4回裏に2点ずつを挙げ、着々とリードを広げた




日本、4−0で中国に快勝し、決勝進出
明日優勝をかけ、大会最終日に臨む!



●女子日本代表レポート
第14回世界女子ソフトボール選手権大会アジア地区予選(台湾・高雄)
 

日本、予選リーグを5戦全勝
決勝トーナメント予選1位・2位戦も制し、決勝進出!




予選リーグ第5戦、決勝トーナメント(予選1位・2位戦)


 第14回世界女子ソフトボール選手権大会アジア地区予選第4日、昨日、予選リーグ第3戦(中国戦)、第4戦(台湾戦)に連勝し、予選リーグ1位通過を確定させ、早々と世界選手権への出場権を獲得した日本は、まず予選リーグ最終戦で香港と対戦。この日は午後、そのまま決勝トーナメントへと入るスケジュールが組まれ、決勝トーナメントでは予選1位・2位戦で中国と対戦することになった。

11月28日(木)/予選リーグ第5戦
  1 2 3 4
香   港 0 0 0 0 0
日   本 7 2 1 x 10
※大会規程により4回得点差コールド
日本:○栗田 美穂(4回)−峰 幸代
長打:〔二塁打〕永吉 理恵

 予選リーグ最終戦となる香港戦。昨日、このアジア地区予選最大の「山場」となる中国、台湾戦に続けて快勝し、勢いをつけた日本は、ここまで4連敗と未だ勝ち星がない香港とまず対戦。日本は初回、この試合先発投手に起用された栗田美穂が、テンポの良いピッチングで香港打線を三者凡退に打ち取り、まずは快調なスタートを切った。

 打線はその裏、1番・市口侑果がいきなりセンター前にクリーンヒット。この打球を相手中堅手がはじき、後逸する間に、一気に二塁を陥れると、続く2番・渥美万奈は、しっかりとボールを見極め、四球。いきなり無死一・二塁の先制のチャンスを迎えた。このチャンスに3番・国吉早乃花が痛烈な当たりで二遊間を破り、早々と1点を先制。さらにここから相手投手の制球の乱れに乗じて、押し出し、7番・永吉理恵のタイムリーツーベースなどで一気に得点を重ね、この回7得点。初回であっという間に試合を決めてしまった。日本打線は、続く2回裏にも相手守備の乱れに乗じて2点を追加。3回裏には二死三塁のチャンスから5番・島崎望の二遊間を破るタイムリーで1点を加え、毎回得点の猛攻で4回コールド勝ちが成立する10点差にリードを広げた。

 守っては、先発・栗田美穂が初回から大量援護をもらったこともあり、余裕のピッチングで香港打線を翻弄。4回を投げ、一人の走者も許さぬパーフェクトピッチングで試合を締めくくり、日本が10−0の4回コールド勝ち。予選リーグを5戦全勝の1位で通過し、いよいよ決勝トーナメントへと臨むことになった。

11月28日(木)/決勝トーナメント(予選1位・2位戦)
  1 2 3 4 5 6 7
中   国 0 0 0 0 0 0 0 0
日   本 0 0 2 2 0 0 x 4
日本:○上野由岐子(5回)・中野花菜(2回)−峰幸代
長打:[三塁打]市口侑果

 いよいよここから決勝トーナメントへと突入。決勝トーナメントには予選リーグの上位4チーム(1位・日本、2位・中国、3位・台湾、4位・フィリピン)が進出。ソフトボール独特のページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)で最終順位が決定されることになる。予選リーグを5戦全勝、1位で通過した日本は、まず予選1位・2位戦で中国と対戦することになった。

 日本はこの試合、ここまで「温存」し続けてきたエース・上野由岐子をついに先発投手に起用。決勝進出をかけ、“必勝”を期した。その上野由岐子は初回、中国の1・2番を力のある速球で連続三振。続く3番打者も簡単にピッチャーゴロに打ち取り、三者凡退。「エースの貫録」を見せつけるピッチングで、まずは上々の滑り出しを見せた。

 序盤は、2回を終了して両チームともに0−0。先制点のほしい日本は3回裏、この回先頭の9番・峰幸代が四球を選び、出塁すると、続く1番・山田恵里が二遊間を破るヒットで続き、一・二塁。2番・西山麗、3番・河野美里が連続三振に倒れ、二死となったが、パスボールで二・三塁とチャンスが広がり、4番・坂元令奈が鋭い当たりでセンター前にはじき返し、二者が生還。この回待望の先制点を奪い、試合の流れをつかんだ。日本は続く4回裏にも、この回先頭の6番・市口侑果がレフトオーバーのスリーベースヒットを放ち、チャンスメイク。7番・林佑季の三遊間を破るタイムリーで追加点を挙げると、手堅く送りバントで一死二塁と得点圏に走者を進め、9番・峰幸代のショートゴロが相手遊撃手のグラブをはじく間に大きな4点目を追加。着々とリードを広げた。

 守っては、エース・上野由岐子が5回を投げ、被安打2の危なげのないピッチング。6回表、7回表は、今年7月に開催された世界ジュニア選手権を制した「期待の若手」中野花菜がリリーフし、中国打線に最後まで得点を許さず、完封勝利。中国相手には、予選リーグ第3戦に続いてこの試合も4−0で快勝し、決勝進出を決めた。

 明日はいよいよ大会最終日。まず3位決定戦で、地元・台湾と中国が激突。3位決定戦の勝者が、決勝で待ち受ける日本と優勝をかけ、対戦することになる。ここまで投・打に安定感抜群の戦いを見せ、まさに「盤石の試合運び」を展開している日本。今大会を優勝で飾ることは、もはや言うまでもないが、明日の決勝では、“世界チャンピオン”、また“アジアのリーダー”にふさわしいプレーを繰り広げ、見る者の心を動かし、会場に訪れた人々にソフトボールの「真の魅力」を伝えることができるような、そんな試合をぜひ見せてもらいたいものである。

予選リーグ戦績表
チーム名 中国 日本 香港 韓国 フィリピン 台湾 勝数 敗数 得点 失点 順位
中国 ●0-4 ○15-0 ○7-5 ○9-1 ○7-0 38 10
日本 ○4-0 ○10-0 ○11-0 ○7-0 ○6-0 38
香港 ●0-15 ●0-10 ●0-11 ●1-3 ●0-16 55
韓国 ●5-7 ●0-11 ○11-0 ●2-3 ●2-13 20 34
フィリピン ●1-9 ●0-7 ○3-1 ○3-2 ●0-9 28
台湾 ●0-7 ●0-6 ○16-0 ○13-2 ○9-0 38 15

決勝トーナメント表



第14回世界女子選手権大会アジア地区予選
第4日 予選リーグ第5戦

香港戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 2B 市口 侑果 ルネサスエレクトロニクス高崎 4
2 SS 渥美 万奈 トヨタ自動車 12
3 LF 国吉 早乃花 豊田自動織機 27
4 1B 佐藤 みなみ 太陽誘電 26
5 RF 島崎 望 Honda 28
6 3B 林 佑季 日立 5
7 CF 永吉 理恵 デンソー 8
8 峰 幸代 ルネサスエレクトロニクス高崎 2
9 DP 坂元 令奈 トヨタ自動車 6
FP 栗田 美穂 豊田自動織機 15



第14回世界女子選手権大会アジア地区予選
第4日 決勝トーナメント(予選1位・2位戦)

中国戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 CF 山田 恵里 日立 11
2 SS 西山 麗 日立 3
3 RF 河野 美里 太陽誘電 9
4 2B 坂元 令奈 トヨタ自動車 6
5 1B 大久保 美紗 ルネサスエレクトロニクス高崎 10
6 DP 市口 侑果 ルネサスエレクトロニクス高崎 4
7 3B 林 佑季 日立 5
8 LF 永吉 理恵 デンソー 8
9 峰 幸代 ルネサスエレクトロニクス高崎 2
FP 上野 由岐子 ルネサスエレクトロニクス高崎 17

※選手交代
3回裏 代走 峰OUT→島崎 望(Honda)IN
4回表 再出場 島崎OUT→峰 幸代(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN
6回表 投手交代 上野OUT→中野 花菜(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN