北京オリンピック代表選手決定! (2008.4.15)

多数の報道陣が記者発表に詰めかけた

北京オリンピック代表選手を発表する尾崎専務理事

北京オリンピックへの思いを語る斎藤ヘッドコーチ

新ユニフォームの発表も行われた


新ユニフォームを身にまとう選ばれし15名の戦士たち


オリンピック競技復帰のためにも金メダルを!




 (財)日本ソフトボール協会は、4月14日(月)、東京・グランドプリンスホテル赤坂で北京オリンピックに出場する女子日本代表選手15名の記者発表を行った。
 この北京オリンピック代表選手の決定に際しては、3月31日(月)に女子強化委員会、4月12日(土)に選手強化本部会を招集。厳正な選手選考を行い、代表選手15名を選出。4月13日(日)の平成20年度第1回理事会での審議・承認を経て、この日の記者発表に至った。
 記者発表には、(財)日本ソフトボール協会・尾崎正則専務理事(兼選手強化本部長)、女子日本代表・斎藤春香ヘッドコーチが出席。多数詰めかけた報道陣を前に代表選手15名の名前を一人ひとり読み上げた。
 北京オリンピック代表選手は次の通り。

■北京オリンピック代表選手(15名)

投手(4名)
 上野由岐子(ルネサス高崎)
 江本 奈穂(豊田自動織機)
 坂井 寛子(太陽誘電)
 染谷 美佳(デンソー)
捕手(2名)
 乾  絵美(ルネサス高崎)
 峰  幸代(ルネサス高崎)
内野手(6名)
 伊藤 幸子(トヨタ自動車)
 佐藤 理恵(レオパレス21)
 内藤 恵美(豊田自動織機)
 西山  麗(日立ソフトウェア)
 廣瀬  芽(太陽誘電)
 三科 真澄(ルネサス高崎)
外野手(3名)
 狩野亜由美(豊田自動織機)
 馬渕 智子(日立ソフトウェア)
 山田 恵里(日立ソフトウェア)

※代表選手のプロフィールはこちら

 尾崎専務理事(兼強化本部長)は、「一番いい色のメダルを獲るために命がけで戦う」と北京オリンピックへ臨む強い決意を表明し、斎藤ヘッドコーチは「強化合宿・海外遠征等を繰り返し、現時点で最も力のある選手15名を選び出した。その意味で最高の布陣であり、ベストのチームであると自負している。日本らしい機動力や守備力を大切にしながら、どんな相手からでも確実に3点以上得点できる攻撃を確立し、金メダル獲得を実現したい」と北京オリンピックへの思いを語った。
 この中では、現在、アキレス腱断裂で戦列を離れている内藤恵美選手(豊田自動織機)の選出について質問が飛んだが、「内藤は内野の要であり、攻守のキーとなる選手。世界でも有数の守備力を誇る選手であり、オリンピックもシドニー、アテネとすでに二度経験している。6月には戦列に復帰できる予定であり、現在も回復は順調なことから、問題ないと判断し、代表選手に選出した」と選考の基準・経緯を説明した。
 記者発表後には、北京オリンピック用に開発・作成された新ユニフォームが披露され、北京オリンピックの代表に選出されたばかりの代表選手15名がモデルとなり、真新しいユニフォームや選手が実際に使用する用具などが次々にお披露目された。
 新しいユニフォームは、「永遠に広がる宇宙」をイメージしたデザインが胸部に描かれ、初めて3カラー(白、赤、藍)が作成された。「永遠に広がる宇宙」のイメージには、残念ながら今回の北京オリンピックを最後に対象競技から除外されることが決まっているソフトボール競技が、今後も幅広い世代に末永く普及し、一日も早くオリンピック競技への復帰が実現するようにとの願いが込められている。
 このユニフォームの制作に当たっては、女子日本代表のオフィシャルサプライヤーであるミズノ株式会社の4名の女性社員が中心となって企画を進め、女子日本代表候補選手からヒアリングした内容を基に、ユニフォームのデザイン、カラー、スタイル、素材等を決定。機能的には、選手がよりプレーしやすいようにとノースリーブ、ショート丈のデザインを採用。シャツの前丈は約11cm、後丈は約17cmも短くし、プレー中の突っ張り感や着崩れを防止。また、素材にも初めて環境配慮素材(再生ポリエステル糸)をベースにした光沢感のある新素材「ブライトラインエアーメッシュ」を採用。選手から要望の多かった「美しさ」「快適さ」「軽量化」等を実現し、さらにはベルトレスにすることで、特に投手が投球する際、腰のベルトの部分に腕が当たることで感じる痛みや不快感を解消した。
 選手の評判も上々で、「このユニフォームを着て必ずや世界一に!」と、北京オリンピックへ向け、決意を新たにしていた。
「命がけで戦う」「一戦一戦全力を尽くして金メダルを!」「アテネの悔しさを必ず晴らす」選手たちは口々にそう誓い、北京への「思い」を力強く表現した。願わくはその「思い」が形となり、オリンピックという「夢の舞台」で持てる力のすべてを出し切り、観る者すべての心を揺り動かすような戦いを見せてくれることを期待したい。
 オリンピックという「夢の舞台」に立つことを夢見ながら、夢破れた「仲間」のために。ソフトボールを愛するすべての人の願いと希望を叶えるために。その「思い」を背負い、その「思い」の分まで戦うことが「日本代表」というチームには求められる。選ばれし、15名の戦士たち。「夢の舞台」に立つことを許された今だからこそ、「日本代表」としてオリンピックを戦うことの意味を改めて噛みしめてほしい。「日本代表」の誇りを胸に……戦え! 力の限り!! そして……必ずや金メダルを!