2014.7.19
 

 

●男子U19日本代表レポート
第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(カナダ・ホワイトホース)


日本、チェコに4回コールド勝ち!決勝トーナメント進出を決める!!



いよいよ予選リーグも最終戦
日本はこの日、チェコとの対戦に臨んだ


決勝トーナメントを見据え、日本は「エース・岡普vを温存
吉田尚央を先発投手に起用し、必勝を期す



2回裏、日本が「リードオフマン」
宇根良祐のタイムリーで先制点を挙げる!

  この試合、「DP」に入った岡阜囀l
今大会4本目となる特大の満塁アーチを叩き込み、リードを広げた



勢いに乗る日本打線は、
その後も攻撃の手を緩めず、計11点を挙げる猛攻!



4回表は、櫻田侑也、岩松右近が締め、
4回コールド勝ちで決勝トーナメント進出を決めた



いよいよ明日から決勝トーナメントへと入る
「本当の戦い」はここからだ!

 
 


第10回世界男子ジュニア選手権大会
予選リーグ第9戦/チェコ戦


 第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(■大会公式サイトはこちら)第8日、前日、地元・カナダとの一戦で6回コールド勝ちを収めた日本(■日本選手団名簿はこちら)は、この日、予選リーグ最終戦(第9戦)に臨み、チェコと対戦した(■大会スケジュールはこちら)。

 チェコはここまで大きく負け越し、2勝6敗。今大会の勝ち星は、シンガポール戦、デンマーク戦で挙げたわずか「2勝」に止まり、上位チームとの対戦では、はっきりと「実力の差」が表れてしまう厳しい状況にある。ここまで5勝3敗の日本は、このチェコ戦に勝てば「自力」での決勝トーナメント進出が決まる。前日のカナダ戦では、投・打の歯車がガッチリと噛み合い、「理想の試合展開」を見せただけに、この試合も相手を圧倒し、少しでも「良い形」で決勝トーナメントへ臨みたいところだ。

【大会第8日】
7月18日(金)/予選リーグ第9戦
  1 2 3 4
チェコ 0 0 0 0 0
日 本 0 8 3 x 11
※大会規程により、4回得点差コールド
日本: 〇吉田尚央(3回)・櫻田侑也(0回2/3)・岩松右近(0回1/3)−山 純・田口英雄
長打: 〔本塁打〕岡阜囀l、金城春紀
〔二塁打〕細川卓翁

 日本は、決勝トーナメントでの戦いを見据え、この試合はエース・岡阜囀lを温存。吉田尚央を先発投手に起用し、必勝を期した。その吉田尚央は初回、先頭打者にいきなりの四球。2番打者に送りバントを決められ、一死二塁と得点圏に走者を背負ったが、続く3番、4番を続けてセカンドゴロに打ち取り、まず、立ち上がりを無失点で切り抜けた。

 後攻の日本は初回、一死から2番・永山健仁がバントヒットで出塁。この後、ワイルドピッチ、四球など相手投手の制球の乱れに乗じ、二死一・三塁のチャンスを作ったが、5番・岡阜囀lが空振りの三振に倒れ、先制ならず。しかし、2回裏、この回先頭の6番・梶原和樹が四球で出塁すると、イリーガルピッチで二塁へ進塁。7番・山撫モ燻l球を選び、無死一・二塁とし、8番・日野隼一はキャッチャーフライに倒れ、一死となったが、再び相手投手のイリーガルピッチ、四球で、労せずして満塁。ここで1番・宇根良祐がセンター前に鋭くはじき返し、二者が生還。「リードオフマン」の試合の流れを呼び込むタイムリーで、先制点を挙げた。さらに、一死一・二塁のチャンスが続き、2番・永山健仁のファーストゴロがフィルダースチョイスとなり、再び満塁と攻め立てると、3番・盛田英雄の一・二塁間を破るタイムリーで2点を追加。4番・金城春紀への四球で三度満塁となった後、5番・岡阜囀lが、センター「場外」へ消える超特大の満塁アーチを放り込み、この回一挙8得点。序盤で早々と試合を決めてしまった。

 勢いに乗る日本打線は、3回裏にも二死から2番・永山健仁が内野安打で出塁。3番・盛田英雄の一・二塁間を破るヒットで一・三塁とした後、パスボールで9点目を追加。さらに一・二塁のチャンスが続き、今度は4番・金城春紀がセンターへ特大のツーランホームランを叩き込み、この回3得点。リードを広げ、完全にチェコの息の根を止めた。

 守っては、先発・吉田尚央が3回を投げ、ノーヒットピッチング。きっちりと先発投手の役割を果たすと、4回表は櫻田侑也、岩松右近がチェコ打線を無得点に抑え込み、4回コールド勝ち。11−0の大差で圧勝し、「自力」での決勝トーナメント進出を決めた。

 明日から、いよいよ戦いの舞台は決勝トーナメントへと移される。予選リーグを終了し、前回大会の「王者」アルゼンチンが9勝0敗と「無敗」での1位通過。2位は、8勝1敗のニュージーランド、3位、4位争いは、日本、オーストラリアがともに6勝3敗で並んだが、日本が直接対決の結果で上回り、3位。オーストラリアが4位となった。日本は明日、予選リーグ3位・4位戦でオーストラリアと対戦する。オーストラリアは、今日のアメリカ戦で、まさに「気迫溢れる戦い」を見せ、同じく決勝トーナメント進出を争っていたアメリカを8−0(5回コールド)で撃破。予選リーグでは、開幕戦でニュージーランドに1−5、2戦目は日本に1−2で敗れるなど、いきなり連敗を喫し、早々に「崖っぷち」へと追い込まれていたが、そこから「意地」を見せる戦いぶりで、勝ち星を重ね、滑り込みではあるが決勝トーナメント進出を決めた。

 いよいよ「世界一」の座をかけた「最後の戦い」がはじまる。予選リーグ3位の日本は、敗者復活の権利がなく、負ければその時点で終わり。「勝つ」ことでしか、次なる道を切り拓くことはできない。予選リーグで一度日本に敗れているオーストラリアは、“リベンジ”に燃えている。明日は、全力で日本を叩きにくるはずである。しかし、我々日本には、「世界に誇るエース」岡阜囀lがいる。岡阜囀lは、相手が強ければ強いほど、戦う舞台が大きくなればなるほど「底力」を発揮する男だ。さぁ、ここからが本当の戦い!今こそ、男子U19日本代表の「真価」が問われるときである。


予選リーグ第9戦

チェコ戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 3B 宇根良祐 環太平洋大学 6
2 SS 永山健仁 YKK 20
3 1B 盛田英雄 熊本学園大学 28
4 LF 金城春紀 中京学院大学 5
5 DP 岡阜囀l デンソー 17
6 RF 梶原和樹 デンソー 7
7 山 純 オール福岡 2
8 2B 日野隼一 日本体育大学 24
9 CF 尾本心平 環太平洋大学 1
FP 吉田尚央 早稲田大学 21

※選手交代
3回裏 代打 岡浮nUT→細川卓翁(環太平洋大学)IN
4回表 投手交代 吉田OUT→櫻田侑也(大村工業高校)IN
守備交代 山浮nUT→田口英雄(大阪グローバル)IN
※捕手の守備に入る
投手交代 櫻田OUT→岩松右近(鹿屋農業高校)IN




予選リーグ戦績表
チーム名 アルゼンチン 日本 オーストラリア カナダ メキシコ ニュージーランド チェコ シンガポール デンマーク アメリカ 勝数 敗数 得点 失点 順位
アルゼンチン
8-1

3-0

7-0

1-0

5-0

7-0

7-0

19-0

9-2
66
日本
1-8

2-1

7-0

10-3

1-2

11-0

33-1

7-0

2-4
74 19
オーストラリア
0-3

1-2

5-0

7-0

1-5

4-2

9-2

13-1

8-0
48 15
カナダ
0-7

0-7

0-5

3-5

6-12

7-0

8-5

13-0

9-8
46 49
メキシコ
0-1

3-10

0-7

5-3

0-7

14-3

13-0

8-1

6-7
49 39
ニュージーランド
0-5

2-1

5-1

12-6

7-0

6-2

6-2

18-0

4-1
60 18
チェコ
0-7

0-11

2-4

0-7

3-14

2-6

9-1

4-2

4-8
24 60
シンガポール
0-7

1-33

2-9

5-8

0-13

2-6

1-9

7-8

4-8
22 101 10
デンマーク
0-19

0-7

1-13

0-13

1-8

0-18

2-4

8-7

4-13
16 102
アメリカ
2-9

4-2

0-8

8-9

7-6

1-4

8-4

8-4

13-4
51 50
※3位・4位、6位・7位の決定は、同率で並ぶチームの直接対決の結果による(勝者は敗者より順位が上となる)

最終順位決定戦