2014.7.13
 

 

●男子U19日本代表レポート
第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(カナダ・ホワイトホース)


日本、「難敵」オーストラリアとの接戦を制し、連勝!



予選リーグ第2戦の相手は「難敵」オーストラリア


注目の好カードを一目見ようと、スタンドは満員に膨れ上がった



初回にいきなり日本が先制攻撃!
「大黒柱」岡阜囀lのタイムリーで1点を先制

  大舞台になればなるほど「力」を発揮するエース・岡
自慢の「ライズボール」で押しまくる!



日本は2回表にも、二死満塁から
3番・盛田英雄の内野安打で貴重な2点目を追加



エース・岡浮ヘ5回裏に「一発」を浴びたものの、
オーストラリア打線を力で抑え込み、貫録の1安打完投勝利



一戦一戦、確実に「勝利」を重ねて……!
このチームはもっと強くなるはずだ

 
 


第10回世界男子ジュニア選手権大会
予選リーグ第2戦/オーストラリア戦


 第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(■大会公式サイトはこちら)第2日、初戦のシンガポール戦に33−1の大差で4回コールド勝ちを収めた日本(■日本選手団名簿はこちら)は、この日、前回大会3位の「難敵」オーストラリアと対戦した(■大会スケジュールはこちら)。

 前回(2012年にアルゼンチン・パラナで開催)、日本とオーストラリアは、決勝トーナメントの予選1位・2位戦、ブロンズメダルゲーム(3位決定戦)でそれぞれ対戦。当時、この世界ジュニア選手権「5連覇」の偉業達成を狙い、「常勝」を続けてきた王者・オーストラリアを、7−3、5−4(延長10回タイブレーカー)で続けて撃破し、その「連覇の夢」を打ち砕いたことは記憶に新しい。

 初戦に4回コールド勝ちを収め、好スタートを切った日本とは対照的に、オーストラリアは初戦のニュージーランド戦に1−5で敗れており、オーストラリアとしても、この試合はどうしてもモノにしておきたいところ。両チームにとって、今後の展開を占う「重要な一戦」となった。

【大会第2日】
7月12日(土)/予選リーグ第2戦
  1 2 3 4 5 6 7
日    本 1 1 0 0 0 0 0 2
オーストラリア 0 0 0 0 1 0 0 1
日本: 〇岡阜囀l(7回)−田口英雄

 先攻の日本は初回、「リードオフマン」宇根良祐が初球を狙いすまし、鮮やかなセンター前ヒットで出塁。2番・永山健仁のピッチャーゴロで二塁フォースアウトとなったが、一塁に生きた永山健仁がワイルドピッチの間に二塁へ進塁。続く3番・盛田英雄はサードゴロに倒れたものの、4番・金城春紀が四球で歩き、二死一・二塁とチャンスを広げた。このチャンスに、今回のメンバーの中で唯一、前回大会でオーストラリアとの対戦を経験している5番・岡阜囀lが、初球を思い切って振り抜き、レフト前へ力で運ぶタイムリー。前回大会でオーストラリアの5連覇の夢を打ち砕いた「大黒柱」の一打で、日本が大事な試合の先制点を奪った。この先制点で試合の流れをつかんだ日本は、続く2回表にも、2つの四球と敵失で一死満塁とオーストラリアを攻め立て、代打・梶原和樹はピッチャーゴロに倒れ、三塁走者が本塁フォースアウトとなり、二死となったが、続く3番・盛田英雄が懸命に食らいつき、バットに当てた打球は、幸運にもピッチャー前へのボテボテの内野安打となり、この間に三塁走者が生還。「ツキ」も味方につけたか、この回貴重な2点目を追加し、リードを広げた。

 日本の先発投手は、開幕戦に続き、エース・岡阜囀l。自らのバットで先制点を叩き出した男が、当然この展開に燃えないわけがなく、初回から自慢の「ライズボール」で押しまくる“岡浮轤オい”気迫溢れるピッチングを展開。4回までオーストラリア打線をノーヒットに抑え込み、二塁すら踏ませぬ快調な投球内容を見せた。このまま「ノーヒット・ノーランもあるか……!」と思われた矢先の5回裏、この回先頭の4番・マシューズにセンターへ特大のソロホームランを浴び、惜しくも「大記録達成」とはいかなかったが、結局許した安打はこのホームラン1本のみで、「貫録」の1安打完投勝利。初日、岡浮ニ同い年のライバル、アルゼンチンのエース・ウエムル・マタが、メキシコ戦で延長8回タイブレーカーを投げ抜き、1安打・19奪三振と「圧巻」のピッチングを見せつけたことが「良い刺激」となったか、それに劣らぬ“魂のこもったピッチング”で、日本に2勝目をもたらした。

 日本は明日、予選リーグ第3戦で3勝目をかけ、メキシコと対戦する。全10チームによる総当たりの予選リーグは、まだ7試合を残しており、先は長い。当然のことではあるが、一つ一つ確実に勝ち星を積み重ねていかなければ、この熾烈な上位争いに生き残ることはできないだろう。あのオーストラリアでさえ、現時点ですでに2敗。アルゼンチン、カナダといった強豪国との対戦をまだ残しており、上位4チームに決勝トーナメント進出の権利が与えられることを考えれば、早くも、もう後がない状況に追い込まれている。まだまだ続く厳しい戦いの中で、日本も「己の実力」で勝利をつかみ取っていかなければ、決勝トーナメント進出への道を切り拓くことはできない。

 そのためには、チーム一丸となって戦うことはもちろんのこと、まず、個々が「最大限」に力を発揮しなければならない。「エース・岡普vに続く「新たなスター」の出現を!17名それぞれが自らの「持ち味」を生かし、チームの中で与えられた「役割」をしっかりと果たしていくことができれば、このチームはさらに強くなっていくはずである。


予選リーグ第2戦

オーストラリア戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 3B 宇根良祐 環太平洋大学 6
2 SS 永山健仁 YKK 20
3 1B 盛田英雄 熊本学園大学 28
4 LF 金城春紀 中京学院大学 5
5 岡阜囀l デンソー 17
6 DP 尾赴M成 平林金属 8
7 2B 日野隼一 日本体育大学 24
8 田口英雄 大阪グローバル 14
9 RF 細川卓翁 環太平洋大学 25
FP CF 尾本心平 環太平洋大学 1

※選手交代
2回表 代打 永山OUT→梶原和樹(デンソー)IN
2回裏 再出場 梶原OUT→永山健仁(YKK)
※ショートの守備に再出場