2014.7.12
 

 

●男子U19日本代表レポート
第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(カナダ・ホワイトホース)


世界男子ジュニア選手権が開幕!
日本、初戦で4回コールド勝ちを収め、好発進



世界男子ジュニア選手権が開幕!
この日、日本は初戦に臨んだ


予選リーグ第1戦の相手はシンガポール



開幕戦の先発投手は、エース・岡阜囀l
1点を失いはしたが、力を温存し、余裕のピッチングを披露

  昨年のアジア選手権でも大活躍を見せた
「主砲」金城春紀が6打数6安打、7打点を叩き出す活躍!



立ち上がりから日本打線が爆発!
シンガポールを圧倒し、大量33点を奪取



2イニングをパーフェクトで締めた櫻田侑也
「高校No1」の右腕が貫録のピッチングを見せた



試合後は、オープニングセレモニーに参加
いよいよ「世界一」への挑戦がはじまった!

 
 


第10回世界男子ジュニア選手権大会
予選リーグ第1戦/シンガポール戦


 7月11日(金)、カナダ・ホワイトホースにおいて「第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(■大会公式サイトはこちら)」が開幕。大会には、前回優勝のアルゼンチン、準優勝の日本をはじめ、オーストラリア、カナダ、チェコ、デンマーク、メキシコ、ニュージーランド、シンガポール、アメリカの計10カ国が出場し、まず全チームでシングルラウンドロビン(1回総当たり)の予選リーグを実施。上位4チームが決勝トーナメントへ進出し、決勝トーナメントはソフトボール特有のページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)で最終順位を決定することになる。(■大会スケジュールはこちら

 7月7日(月)に現地・カナダに到着した男子U19日本代表(■大会出場選手名簿はこちら)は、早速入念な最終調整に入り、今大会の出場国でもあるアメリカ、カナダ、チェコ、デンマークと計4試合のテストマッチを実施。大会「本番」に向けて「最後の仕上げ」を行い、この日、いよいよ大会の開幕を迎えた。

【大会第1日】
7月11日(金)/予選リーグ第1戦
  1 2 3 4
日    本 3 11 0 19 33
シンガポール 0 1 0 0 1
※大会規程により4回得点差コールド
日本: 〇岡阜囀l(2回)・櫻田侑也(2回)−田口英雄
長打: 〔本塁打〕盛田英雄
〔三塁打〕細川卓翁
〔二塁打〕岡阜囀l、金城春紀A、細川卓翁

 予選リーグ第1戦、日本の今大会初戦の相手はシンガポール。先攻の日本は初回、1番・宇根良祐のショートゴロが相手のグラブをはじく安打となり、出塁。さらに2番・永山健仁のバントヒット、3番・盛田英雄の死球でいきなり無死満塁のチャンスを作ると、4番・金城春紀がセンター前に鋭くはじき返し、二者が生還。昨年12月にタイ・チャイヤプームで開催されたアジア選手権でも、本塁打、長打を量産した「アジアの大砲」が再び「貫録」を見せつけ、日本に流れを引き寄せる大事な先制点をもたらした。こうなると、たちまち試合は「日本のペース」。続く5番・岡阜囀lも右中間へ運ぶ二塁打を放ち、この打球が外野を抜ける間に三塁走者・盛田英雄が悠々とホームイン。この回、幸先良く3点を先制した。勢いに乗る日本打線は、続く2回表にも、9番・田口英雄のライトへの痛烈な当たりが敵失を誘い、無死三塁の好機をつかむと、「リードオフマン」宇根良祐の三遊間を破るタイムリーで4点目を追加。その後も相手投手の制球の乱れに乗じ、着々と加点。カウントを悪くし、ストライクを取りにきた「甘い球」を逃さず、仕留めることを個々が徹底し、この回6本の長短打を集中。打者15人を送る猛攻で一挙11点を奪い、早々と試合を決めた。勢いの止まらない日本打線は、4回表も完全に集中力の切れたシンガポールを攻め立て、3番・盛田英雄の右中間への特大のスリーランホームラン、4番・金城春紀の2本のタイムリー(※金城春紀はこの試合6打数6安打、7打点を一人で叩き出す大活躍!)など、13安打を浴びせて大量19点を追加。まさに「一方的な試合展開」で圧倒した。

 守っては、「大事な初戦」の先発を任されたエース・岡阜囀lが2回裏に1点を失いはしたものの、“余裕のピッチング”を披露。力を温存した投球内容で2回を無難にまとめると、3回裏からは櫻田侑也が好リリーフ。高校ソフトボール界の王者・大村工業高校(長崎)のエースとして、今年3月の全国高校選抜大会「3連覇」達成の立役者となった「右の実力派」が、2イニングをパーフェクトピッチングで締めくくり、日本が33−1という記録的な大差で初戦に4回コールド勝ちを収めた。

 いよいよ開幕した「第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会」。日本は初戦で4回コールド勝ちを収め、まずは好スタートを切ったが、明日は前回3位の「難敵」オーストラリアが相手。全チーム総当たりの予選リーグを戦う今回の試合方式を考えると、今日の試合に大勝したとはいえ、それは単なる「1勝」にすぎず、決して浮かれることなどできない。日本戦の後に行われた試合では、早速前回大会の王者・アルゼンチン、そして「ソフトボール大国」として知られるオーストラリア、ニュージーランドが登場。前回の「優勝投手」ウエムル・マタを擁するアルゼンチンは、メキシコを相手に延長8回タイブレーカーの末、1−0と結果的には辛勝したが、そのウエムル・マタのピッチングは、前回に比べてさらに「ワンランク上」へとレベルアップし、さすがの“貫録”を感じさせていた。明日、対戦するオーストラリアも、因縁のライバル・ニュージーランドに1−5で敗れはしたものの、やはり相手の弱みを突き、また隙を狙う「したたかなソフトボール」は健在である。

 男子U19日本代表の「世界一」への挑戦がはじまった。だが、戦いはまだはじまったばかり……。一戦一戦、いかに日本の技術・スピードを前面に押し出したソフトボールを展開していくかが勝利への「カギ」となる。世界に我々の、「日本のソフトボール」を見せつけてやろうではないか!選ばれし17名、「日本代表」の彼らなら、それができると信じている。


予選リーグ第1戦

シンガポール戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 3B 宇根良祐 環太平洋大学 6
2 SS 永山健仁 YKK 20
3 1B 盛田英雄 熊本学園大学 28
4 LF 金城春紀 中京学院大学 5
5 岡阜囀l デンソー 17
6 DP 尾赴M成 平林金属 8
7 2B 日野隼一 日本体育大学 24
8 RF 山普@純 オール福岡 2
9 田口英雄 大阪グローバル 14
FP CF 尾本心平 環太平洋大学 1

※選手交代
2回表 代走 尾浮nUT→尾本心平(環太平洋大学)IN
※尾本心平がDPの打撃を兼務
3回表 代打 山浮nUT→細川卓翁(環太平洋大学)IN
※3回裏、そのままライトの守備に入る
3回裏 投手交代 岡浮nUT→櫻田侑也(大村工業高校)IN