男子U19日本代表レポート 


   (2010.11.1)


男子U19日本代表の選手選考合宿が実施され、
代表選手「17名」が決定!

選考合宿には、4月の一次選考会を突破した
23名の候補選手が参加した

「実戦主体」のスケジュールに臨み、代表選手を選考
男子東日本リーグに所属する
地元・岐阜エコデンSCも合宿をサポート

打撃・守備・走塁はもちろんのこと、
選手の判断力や、チーム内でのリーダーシップも評価された

「今回は現時点での“国内最強メンバー”を編成し、
アジア予選に臨む」と大会への意気込みを語った
男子U19日本代表・谷田圭司ヘッドコーチ

日ソ協選手強化本部会の面々も
選考スタッフとして合宿に参加

それぞれの選手が「持ち味」を発揮し、
積極的なプレイを見せた


選ばれし「17名」の新たなスタートに期待!

第4回アジア男子ジュニア選手権大会
代表選手17名が決定!

 去る10月14日(木)〜17日(日)の4日間、岐阜県下呂市(あさぎりスポーツ公園野球場)において、来る12月12日(日)〜16日(木)、インド・ムンバイで開催が予定されている「第4回アジア男子ジュニア選手権大会」(兼第9回世界男子ジュニア選手権大会アジア地区予選)に向けた男子U19日本代表の選手選考合宿が実施され、厳しい選考の結果、大会に出場する代表選手「17名」が正式に決定した。
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 今回の選手選考合宿には、今年4月(4月9日(金)〜11日(日))に静岡県伊豆市で実施された男子U19日本代表選手選考会(一次選考)を経て、選び抜かれた23名の代表候補選手が参加。4日間にわたる最終選考が行われた。

 選考スタッフは、今回の男子U19日本代表を率いる谷田圭司ヘッドコーチ、宮平永義コーチをはじめ、(財)日本ソフトボール協会選手強化本部会から丹下淑裕男子強化委員長、西村信紀、宮本和幸、宇草康祐男子強化委員が担当。3日目・4日目には(財)日本ソフトボール協会・藤原将倫選手強化副本部長も合宿を視察し、「世界と戦う」ために、候補選手たちの一挙手一投足に熱い視線が注がれた。

 合宿は、2日目に地元・岐阜県の中京学院大学、愛知県の中京大学の選手で編成された東海地区大学選抜と2試合、3日目には男子東日本リーグに所属する地元・岐阜県の岐阜エコデンSCと2試合ずつを行い、計4試合のテストマッチを実施。トップレベルのチームの胸を借り、終始「実戦主体」の選考スケジュールが組まれた。

 男子U19日本代表・谷田圭司ヘッドコーチは、「今回、2年後に開催される世界選手権への出場権をかけたアジア予選に臨むにあたり、世界選手権を見据えた選手選考、強化はもちろん大切であるが、まずはこのアジア予選を圧倒的な強さで勝ち抜き、世界選手権への出場権を確実につかむことが我々に課せられた使命だと感じている。そういった意味でも、今回の選考会では現時点での国内最強メンバーを選び抜きたいと考えているし、最終的にはここで選ばれた選手たちの中から、このアジア予選を経験し、世界選手権の舞台でもチームの中心となるような選手が出てきてもらいたいと思っている。目前に迫ったアジア予選を圧倒的な強さで勝ち抜くこと、そして2年後の世界選手権を見据え、“世界で戦える”選手を選び、強化していくことを念頭に置きながら、今回行うテストマッチを通し、実戦の中でどれほど選手たちが力を発揮することができるか。それぞれの選手の能力をしっかりと見極めたい」と選手選考のポイントを述べ、「アジアでの戦いは、現時点では各国のレベルを考えると、勝って当たり前という部分がある。今回はただ単に勝つということだけではなく、アジアのリーダーとして、多くの人々にソフトボールの魅力を伝えることも大切になると感じている。日本とは環境が大きく異なり、しかもソフトボール自体あまり馴染みのないインドの地で、その魅力をどこまで伝えることができるか。こればかりは現地の情報が少なく、実際に行ってみなければ分からない部分があるが、選手たちにとっても他の国の文化を肌で感じることは貴重な経験になるし、このアジア予選での経験を今後のソフトボール人生につなげ、競技者としても、一人の人間としも大きく成長してもらいたい。現地では、まず日本らしい“スピード感溢れる”ソフトボールで多くの人々を魅了したいと考えているし、若い世代のチームの特徴でもある“元気ハツラツ”なソフトボールも展開したい」と今大会への意気込み、選手たちへの期待を語った。

 また、前回、前々回の世界男子ジュニア選手権で男子U19日本代表のコーチを務め、日本の銀メダル、銅メダル獲得に貢献。今回も谷田圭司ヘッドコーチの「右腕」としてチームを支える宮平永義コーチも、投手を中心に選手たちのプレイに細かく目を配り、2日間にわたり行われたテストマッチでは、特に投手の球速・球種・コントロールといった要素を厳しくチェック。これまで「世界」と戦ってきた経験から打ち出された意見が的確に反映され、この選手選考に生かされていた。

 前回の第8回世界男子ジュニア選手権(2008年/カナダ・ホワイトホース)では、3大会連続のファイナル進出は逃したものの、戦前の予想を覆し、歴史的な激闘の末、堂々の銅メダルを獲得した男子U19日本代表。2年後に開催されるその舞台に向けて、いよいよこのアジア男子ジュニア選手権で「新たなスタート」を切ることになる。無限の可能性を秘めた“17名の戦士”たちが、アジアの地でまずはどのような戦いを見せてくれるのか。その「船出」に注目したい。