第8回世界男子ジュニア選手権大会(カナダ・ホワイトホース)
 大会第8日
 日本、予選リーグを9勝2敗の2位で通過!
 決勝トーナメント進出!!
                      (2008.6.27)


いよいよ予選リーグ最終日を迎えた

初回、5番・内海が先制の三塁打を放つ

4点目のタイムリーを放った筒井

ベネズエラの強力打線が反撃にかかる

日本は谷川、古賀の継投で防戦

ベネズエラに勝利! 決勝トーナメント進出決定!!

予選リーグ最終戦はチェコと対戦

「スーパー高校生」植田の先頭打者本塁打が猛攻の口火を切った

初回、6番・藤川のスリーランも飛び出し、大きくリード

現地留学生の古川楊子さん。日本の「勝利の女神」
応援に駆けつけてくれた試合は8戦全勝と勝率10割






 6月27日(金)、第8回世界男子ジュニア選手権大会第8日、予選リーグは最終日を迎えた。ここまで7勝2敗の日本は、この日はベネズエラ、チェコとダブルヘッダー。まず通算6勝4敗でわずかに決勝トーナメント進出の可能性を残すベネズエラと対戦。日本は、この試合に勝てば決勝トーナメント進出が決まり、最終戦となるチェコ戦にも勝てば予選リーグ2位通過が決定。メダル(3位以上)が確定することになる。

〔予選リーグ第10戦/ベネズエラ戦〕

  
  1 2 3 4 5
 ベネズエラ 0 1 0 0 1 2
 日   本 6 2 0 1 9

※大会規定により5回得点差コールド
(日)○谷川(3回)・古賀(2回)−藤川(5回)
〔三塁打〕内海〔二塁打〕植田、大嶋


 日本の先発は谷川。今大会に入り、安定感抜群のピッチングを見せる「吠える投手」が、強打のベネズエラ打線に真っ向勝負を挑んだ。谷川は先頭打者にセンター前ヒットを打たれたものの、次打者の送りバントがピッチャー前の小フライとなると、敏捷な動きでこれを捌き、一瞬のうちにダブルプレー。この自らの好守備で波に乗り、3番打者を三振に切って取り、日本の攻撃に勢いをつけた。
 日本はその裏、1番・植田が四球を選び、2番・林が手堅く送りバント。3番・川口はサードフライに倒れ、二死となったが、4番・大嶋が四球で歩き、5番・内海がレフト頭上を越える走者一掃の三塁打を放ち、まず2点を先制。さらに6番・菅野のレフト前タイムリーで3点目。7番・藤川もレフト前ヒットで続き、二死一・二塁とすると、8番・筒井がセンター前にタイムリーを放ち、4点目。9番・首藤が四球を選び、満塁とすると、「スーパー高校生」植田がセンター頭上をライナーで越える二塁打を放ち、二者を迎え入れ、この回大量6点を奪い、初回で試合を決めてしまった。それでも日本は攻撃の手を緩めず、2回裏には6番・菅野のタイムリーで2点を追加。4回裏には、8番・筒井のタイムリーで1点を加え、大きくリードを広げた。
 守っては、これまでの10試合で92得点と1試合10点近くを叩き出してきたベネズエラの強力打線を、先発・谷川が3イニングを1失点、リリーフした古賀が2イニングを1失点に抑え、5回コールド勝ちを収めた。
 これでベネズエラの決勝トーナメント進出の可能性が消え、日本の決勝トーナメント進出が決定。予選リーグ最終戦となるチェコ戦に勝利すれば、予選リーグ2位通過、メダル(3位以上)が確定することになる。

〔予選リーグ第10戦/ベネズエラ戦スターティングラインアップ〕

1番・センター    植田 貴也(岡豊高)
2番・サード     林  卓磨(立命館大)
3番・レフト     川口 拓馬(関西大)
4番・DP      大嶋  匠(早稲田大)
5番・ライト     内海 裕也(京都産業大)
6番・ファースト   菅野 達也(環太平洋大)
7番・キャッチャー  藤川 拓郎(立命館大)
8番・ショート    筒井 昭太(環太平洋大)
9番・セカンド    首藤 大地(トヨタ自動車)
DEFO/ピッチャー 谷川 智紀(熊本学園大)
▽選手交代
3回表 首藤OUT→佐次田 誠(カネボウ小田原)IN ※セカンドの守備に入る
4回表 谷川OUT→古賀 元気(立命館大)IN ※投手交代


〔予選リーグ第11戦/チェコ戦〕

  
  1 2 3 4
 チェコ 0 0 2 0 2
 日 本 10 1 8 19

※大会規定により4回得点差コールド
(日)○谷脇(2回)・嶋田(1回)・立石(1回)−藤川(4回)
〔本塁打〕植田、藤川〔三塁打〕佐次田〔二塁打〕藤川、筒井


 この試合に勝てば予選リーグ2位通過が決まり、メダル(3位以上)が確定する日本は、先発・谷脇が立ち上がり二死満塁のピンチを招いたが、このピンチを冷静に切り抜けると、打線が初回からエンジン全開。まず「スーパー高校生」植田が今大会2本目となる先頭打者本塁打を放って口火を切ると、いきなり打者14人を送る猛攻。6番・藤川のスリーランを含む8本の長短打を集め、大量10点を挙げると、2回裏には、6番・藤川、7番・筒井の長短打で1点を追加。3回裏には、再び打者13人を送る猛攻。6本の長短打を集め、8点を加え、4回コールド勝ちを収めた。
 日本はこれで9勝2敗。予選リーグ2位通過を決めるとともに、メダル(3位以上)を確定させた。明日の相手は、本大会3連覇を継続中で史上初の4連覇を狙うオーストラリア。今大会、ニュージーランドに屈辱の5回コールド負けを喫し、前々回、前回に続く、予選リーグ・決勝トーナメントともに全勝での「完全優勝」の夢は消えたが、予選リーグ10勝1敗。総得点98・総失点21と抜群の安定感を示し、史上初の「4連覇」への意欲は衰えてはいない。日本も予選リーグでは1−6と完敗を喫している。
 だが、それだけにオーストラリアとの再戦に期するものがある。前々回、前回ともに3度ずつ挑みながら6連敗。オーストラリアにだけは一度も勝てず、2大会連続の準優勝に甘んじてきた。その先輩たちの悔しさの分まで、予選リーグでの敗戦の悔しさの分まで、明日の対戦でまとめてお返ししようと燃えに燃えている。オーストラリア戦へのモチベーションは限りなく高い。そして……日々成長を続けてきたこのチームなら「何か」をやってくれそうな気がする。1981年以来、遠ざかっていた「世界一」の座。それをこの手に取り戻すために……「最後の決戦」の時が近づいている。

〔予選リーグ第11戦/チェコ戦スターティングラインアップ〕

1番・センター    植田 貴也(岡豊高)
2番・サード     林  卓磨(立命館大)
3番・レフト     川口 拓馬(関西大)
4番・DP      大嶋  匠(早稲田大)
5番・ファースト   菅野 達也(環太平洋大)
6番・キャッチャー  藤川 拓郎(立命館大)
7番・ショート    筒井 昭太(環太平洋大)
8番・ライト     山崎 雄太(神戸学院大)
9番・セカンド    佐次田 誠(カネボウ小田原)
DEFO/ピッチャー 谷脇 靖雄(宇部興産)
▽選手交代
3回表 谷脇OUT→嶋田 智希(環太平洋大)IN ※投手交代
4回表 嶋田OUT→立石 壮平(岡豊高)IN ※投手交代


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