2012.6.5
 

 

第41回 日本男子西日本リーグ第2節

平林金属、8勝1敗で単独首位へ!

平林金属が快進撃
エース・松田光が投打に活躍!

王者・ダイワアクトは今節5勝1敗
星1つの差で平林金属を追いかける

旭化成は今節6勝1敗
ダイワアクト、大阪桃次郎と同じく2位グループにつける

大阪桃次郎は今節4勝2敗
ダイワアクト、旭化成と並び同率2位

今節3勝4敗と負け越した高知パシフィックウェーブ
決勝トーナメント進出に向けて、もう負けられない!

通算3勝5敗のウエストSBC
次節以降、どこまで勝ち星を増やせるか

通算2勝7敗のNeo長崎
次節以降、チームをどこまで立て直せるか

今節待望の初勝利を挙げたジェイテクト
今後も貪欲に勝利をつかんでいきたい

苦しいチーム事情の中、戦い続けるオール福岡
このままでは終われない!
 



 第41回日本男子西日本リーグ第2節が、大阪府大阪市の舞洲運動広場において開催された。

 第2節は、第1節での悪天候による試合中止・順延の影響を受け、大会期間を4日間に変更。当初予定されていた日程に、前節(第1節)で悪天候のため実施できなかった4試合が追加され、実施された。

 結果は、開幕3連勝を飾り、勢いに乗る平林金属が好調を維持し、今節を5勝1敗で終え、通算8勝1敗。地元・岡山から駆けつけた大応援団の熱い声援に応える快進撃を見せ、単独首位に立った。この平林金属を、今節5勝1敗のダイワアクト、今節6勝1敗の旭化成、今節4勝2敗の大阪桃次郎が、ともに通算7勝2敗の星1つ差で追いかけ、今節3勝4敗と負け越した高知パシフィックウェーブは、通算5勝4敗となり、上位争いから後退する展開となった。

 第1節で開幕3連勝を飾った平林金属は、今節初戦となった初日のオール福岡戦に、小見山敦吏、道本健次、谷口淳の本塁打など長打攻勢で13−1の5回コールド勝ちを収め、快調なスタートを切ると、2日目、ダブルヘッダーとなった初戦のウエストSBC戦でも、初回に西山幸助の本塁打などで先制点を奪い、3回裏にも松田光の本塁打、4回裏には道本健次のタイムリーで着々と加点し、5−2で勝利。続く旭化成戦では、勢いに乗った打線が再び爆発し、松田光が3本の本塁打を放つなど「圧巻」の活躍。旭化成の投手陣に15安打を浴びせる猛攻で12−3と圧勝し、開幕からの連勝を「6」に伸ばし、3日目を迎えた。3日目、再びダブルヘッダーとなった初戦の大阪桃次郎戦では、エース・松田光をあえて温存。横畠充、福元渉の投手リレーで必勝を期し、延長タイブレーカーにもつれ込む熱戦の末、2−3でサヨナラ負けを喫したものの、次戦の高知パシフィックウェーブ戦では、しっかりと気持ちを切り替え、エース・松田光が再び気迫溢れるピッチングを展開。4回裏に谷口淳、木谷謙吾の連続タイムリーで3点を挙げ、そのまま逃げ切り、上位を争うライバルを相手に3−1で勝利した。最終日となった4日目は、前日対戦した高知パシフィックウェーブと再び激突。前日のリベンジに燃えるライバルに対し、初回、道本健次の左中間へのツーランでいきなり先制点を奪うと、5回表にも一死から先制本塁打を放った道本健次の三塁打を足場にワイルドピッチで貴重な1点を追加。守っては、今節投打に「圧巻」の活躍を見せるエース・松田光が、連戦の疲れを微塵も感じさせない“頼もしいピッチング”で高知パシフィックウェーブ打線をわずか3安打に抑え、シャットアウト。最高の形で最終戦を白星で飾り、今節5勝1敗、通算8勝1敗まで星を伸ばし、単独首位に浮上した。平林金属、単独首位浮上の「立役者」は、何といってもエース・松田光。今節挙げた5勝の内、4勝をマークしたピッチングはもちろんのこと、打撃でもチームの3番を打つなど、主軸として活躍。6試合で計4本塁打を放ち、投打に抜群の存在感を見せた。持ち前の「気迫」、「勝利への執念」も魅力であり、大一番になればなるほど戦いに燃え、力を発揮できるキャラクターが、チーム全体に相乗効果をもたらしている。次節以降も、今節までのような戦いを持続させ、王者・ダイワアクトの3連覇を阻むことができるか。今後もその戦いぶりに注目したい。

 平林金属と同じく、開幕3連勝を飾り、今節に臨んだ大阪桃次郎は、今節初戦となった初日のウエストSBC戦に、互いに点を取り合い、延長タイブレーカーにもつれ込む展開となりながら、8−7で辛勝。2日目、ダイワアクト、高知パシフィックウェーブといった上位を争うライバルとの対戦に連敗し、嫌なムードになりかけたが、ダブルヘッダーとなった3日目に星を挽回。まず、ここまで全勝の平林金属を相手に、立ち上がり、2点をリードされる劣勢から、果敢に食らいついて2−2の同点に追いつき、延長タイブレーカーへと持ち込むと、8回裏、西川勝悟のタイムリーで3−2の劇的なサヨナラ勝ち。この勝利で再び「勢い」を取り戻し、続くジェイテクト戦では、西川勝悟、猪股要、山城渉の本塁打などで13−1の5回コールド勝ち。最終日となった4日目のNeo長崎戦でも、澤田優生、ドニー・ヘイル、中村健二の本塁打など、要所で一発を浴びせる「タレント軍団」らしい攻めで8−4と打ち勝ち、今節を4勝2敗で終え、通算7勝2敗で首位・平林金属を追いかける展開となった。日本代表、ニュージーランド代表を擁する“打線の爆発力”は相変わらず健在なだけに、次節以降も投手陣の奮起が期待される。

 大阪桃次郎と同率で並び、2位グループ(通算7勝2敗)につけたのは、今シーズン西日本リーグ、決勝トーナメント「3連覇」をめざす王者・ダイワアクトと旭化成。
 ダイワアクトは、開幕戦の投球中に怪我をした「投打の柱」アンドリュー・カークパトリックが戦列に復帰。初戦となった初日のジェイテクト戦に、佐伯忠昭、ネイサン・ヌクヌク、松崎洸平、深川清一郎の本塁打などで10−2の圧勝。次戦の旭化成戦では、満を持してアンドリュー・カークパトリックを先発させたが、守備の乱れと、本塁打で失点する予想外の展開を強いられ、1−3で敗戦。今シーズン初黒星を喫したものの、2日目からは再び気合いを入れ直し、大阪桃次郎戦では一度逆転されながらも、アンドリュー・カークパトリックのスリーラン、松崎洸平、佐伯忠昭の連続タイムリーなど粘り強い戦いを見せ、7−5で勝利。3日目も、ウエストSBC戦に3−0、Neo長崎戦に6−2で勝利し、4日目、高知パシフィックウェーブとの今節最終戦では、息詰まる投手戦となり、延長タイブレーカーにもつれこむ死闘を展開。迎えた9回表、田代順平、ネイサン・ヌクヌクのタイムリーで決勝点となる3点を挙げ、3−2で勝利。節の山場となる試合では、「王者」らしく、確実に白星をつかみ、今節5勝1敗、通算7勝2敗で首位を追走する形となった。まだ、単独首位にこそ立てていないが、今節までの戦いを見る限り、今シーズンもダイワアクトはやはり優勝候補の一番手といえる。アンドリュー・カークパトリック、ネイサン・ヌクヌクの存在感の大きさはもはやいうまでもないが、昨シーズンチームに加入し、決勝トーナメントでも活躍した松崎洸平、佐伯忠昭の「1・2番コンビ」が、今シーズンはさらに経験を積み、チームの攻撃の起点、また“新たな得点源”としてコンスタントに活躍。「勝ち方」を心得た他のメンバーからも、円熟味が感じられ、今節1敗を喫したとはいえ、チームからは良い意味で王者の風格、余裕が感じられる。次節以降、西日本リーグ「3連覇」に向けて、いよいよエンジン全開といったところか。

 旭化成は、今節「山場」となった初日、まず高知パシフィックウェーブ戦に、上杉大輝のタイムリーで1−0で勝利。続くダイワアクト戦にも、相手守備の乱れと、米良孝太の本塁打で3−1で勝利し、連勝。上位を争うライバルを立て続けに叩き、最高のスタートを切ると、2日目のNeo長崎戦では打線が爆発し、4本塁打16安打を浴びせて17−1の5回コールド勝ち。平林金属戦では、投手陣が打ち込まれ、3−12と大敗したものの、3日目は、ジェイテクト戦に9−3、オール福岡戦に12−0の6回コールド勝ちを収め、再び連勝。4日目、今節最終戦となったウエストSBC戦でも、勢いを取り戻した打線が再び爆発し、川田直諒、上杉大輝の本塁打などで13−0の5回コールド勝ち。今節6勝1敗と大きく勝ち越し、通算7勝2敗でダイワアクト、大阪桃次郎と同じく2位グループにつけた。

 また、第1節、地元開催で連勝スタートを切った高知パシフィックウェーブは、今節3勝4敗と負け越し、通算5勝4敗で上位争いから後退。初日、2日目は苦しみながらも粘り強く戦い抜き、3勝1敗で乗り切ったが、3日目の平林金属戦では、エース・高橋速水が、勢いに乗る「難敵」松田光と見応えのある投げ合いを展開しながら、1−3で敗戦。今節「山場」となった4日目のダイワアクト戦、平林金属戦でも、2試合ともにエース・高橋速水をフル回転させたが、勝ち星をつかめず、連敗。2位グループにつけるダイワアクト、旭化成、大阪桃次郎に星2つ差をつけられる状況となり、決勝トーナメント進出に向けて、次節以降、もう負けられない状況となった。今節の戦いを振り返ると、上位を争うライバルとの対戦で露呈した、ここ一番での“勝負弱さ”が気になるところであるが、次節以降、再び気合いを入れ直し、「勝利への執念」を見せてくれることを期待したい。

 この他、ウエストSBC、Neo長崎が今節を2勝4敗で終え、ウエストSBCが通算3勝5敗、Neo長崎が通算2勝7敗で上位に続く展開となり、ジェイテクトは今節初勝利を挙げたものの、1勝5敗で通算1勝8敗。オール福岡は今節も勝ち星なく、開幕から9連敗となり、依然苦しい状況が続いている。

 日本男子西日本リーグ第2節終了時、全9チームの成績は下記の通りで、第3節は、9月1日(土)・2日(日)の両日、宮崎県宮崎市において開催される。


第41回 日本男子ソフトボール西日本リーグ 第2節終了時点 全チーム成績
チーム名
平林金属 8 1
ダイワアクト 7 2
旭化成 7 2
大阪桃次郎 7 2
高知パシフィックウェーブ 5 4
ウエストSBC 3 5
Neo長崎 2 7
ジェイテクト 1 8
オール福岡 0 9

※同率の場合には前年の順位が上のチームから順に表記しています。