第40回 日本男子ソフトボール西日本リーグ第2節

(2011.6.8) 


王者・ダイワアクトが8勝1敗で好調を維持!

旭化成も7勝1敗と絶好調
今節も打線が爆発した

今節を終了し、6勝3敗の
高知パシフィックウェーブ

今節4勝1敗と勝ち星を伸ばし、
通算5勝4敗まで持ち直した大阪桃次郎
もう負けは許されない

Neo長崎も5勝4敗
後半戦は投手陣の奮起がカギ

浮き沈みの激しい試合が続いた平林金属 
後半戦に向けて、うまくチームを立て直したい

ここまで2勝7敗のオール福岡
キャプテン・浦野将喜がチームを引っ張る

リーグ「新加入」のウエストSBCは
今節2勝を挙げた

今シーズン初勝利を挙げたジェイテクト
第3節以降、勝ち星を伸ばせるか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



ダイワアクト、旭化成が好調を維持
首位争いは激化!




 第40回日本男子ソフトボール西日本リーグ第2節が、6月3日(金)〜5日(日)の3日間、大阪府交野市・交野市総合体育施設グラウンドにおいて開催された。

 第2節は、第1節でともに開幕3連勝を飾り、好スタートを切っていたダイワアクトと旭化成が好調を維持。今節を終了し、ダイワアクトが8勝1敗、旭化成が7勝1敗と互いに勝ち星を伸ばし、首位争いはさらに激しさを増してきた。また、今節は3日間開催の試合日程であったため、試合を重ねるごとに各チームの状況も変化。後半戦となる第3節、第4節に向けて、全9チームの順位争いはさらに激化していきそうな気配である。

 昨シーズン、西日本リーグ、決勝トーナメントを制し、「連覇」を狙うダイワアクトは、今節初戦で旭化成と対戦。第1節をともに全勝し、今節の「注目の一戦」となったこの直接対決では、初回、一死一塁から佐伯忠昭の鮮やかなツーランで先制点を奪ったが、5回裏に「投打の柱」アンドリュー・カークパトリックが4安打を集中され、3失点。6回表に相手投手の制球の乱れに乗じ、押し出しで同点に追いついたものの、7回裏、一死からまさかのサヨナラホームランを浴び、3−4で敗戦。“絶対的信頼”を寄せるアンドリュー・カークパトリックが打ち崩されるという予想外の試合展開で出鼻をくじかれたが、ここから再び気合いを入れ直し、次戦の高知パシフィックウェーブ戦に深川清一郎のツーランなどで5−1の快勝。2日目は、まずジェイテクトを相手に、福井庸祐、田中紘一郎の本塁打を含む15安打の猛攻で15−1の5回コールド勝ちを収め、平林金属戦でも佐伯忠昭、アンドリュー・カークパトリックの本塁打など勝負所で「一発」を浴びせ、4−1で勝利。最終日も、まずオール福岡戦にネイサン・ヌクヌクの2打席連続本塁打を含む12安打で12−1と圧勝すると、今節最終戦となったウエストSBC戦でもネイサン・ヌクヌクが先制本塁打を叩き込むなど4−2で勝利。2戦目以降は「王者の貫録」を見せ、5連勝を飾り、通算8勝1敗と順調に星を伸ばした。

 ダイワアクトと同じく、開幕3連勝を飾り、好スタートを切っていた旭化成は、今節初戦となった大阪桃次郎戦で、壮絶な打撃戦を展開。10−10と点を取り合い、迎えた7回裏に、この回先頭の夏田陽平がサヨナラ本塁打を放ち、11−10で乱打戦に勝利。この勝利で今節も勢いをつかみ、「全勝対決」となった次戦のダイワアクト戦では、初回に2点を先制されながらも、5回裏に夏田陽平、小野昌康、松岡慎也のタイムリーなど4安打を集中して3点を奪い、逆転に成功。6回表に同点に追いつかれたが、7回裏に一死から小野昌康が初球を豪快に振り抜き、劇的なサヨナラ本塁打。最大の「難敵」とされてきたアンドリュー・カークパトリックに対し、一歩もひるむことなく、最後まであきらめない粘り強い戦いで4−3のサヨナラ勝ちを収めると、2日目は、まず平林金属戦に松岡真央、小野昌康の本塁打など16安打を浴びせる猛攻で16−1の5回コールド勝ち。次戦の高知パシフィックウェーブ戦こそ1−3で敗れ、今シーズン初黒星を喫したものの、最終日のNeo長崎戦ではしっかりと気持ちを切り替え、米良孝太、小野昌康の本塁打などで9−3の快勝。第1節では3試合で計36点を叩き出し、絶好調だった打線が今節も勢いに乗り、5試合で計41点を奪うなど「破壊力」を見せつけた。今節4勝1敗で通算成績を7勝1敗まで伸ばし、ここまでまさに「破竹の勢い」を見せているだけに、第3節以降の戦いには、さらなる注目が集まる。特に、今節は1敗を喫したとはいえ、大阪桃次郎、ダイワアクトといった昨シーズンの上位2チームを立て続けに撃破するなど、投打に大きな飛躍を感じさせる試合展開を見せており、初の西日本リーグ制覇、2年連続の決勝トーナメント進出に向けて視界は良好。むしろ、徐々に現実味を帯びてきたといっても過言ではないだろう。

 これに続くのは、第1節を3勝1敗で乗り切り、まずは順調な滑り出しを見せていた高知パシフィックウェーブ。今節の初戦となったダイワアクト戦では、3回表に岡本友章のタイムリーで先制点を奪ったが、その裏、「期待の若手」高橋速水がつかまり、逆転を許し、1−5で敗戦。今節の出だしにつまずいたが、2日目のウエストSBC戦では、川村真司の本塁打などで9−0の圧勝。前日の嫌な流れを断ち切ると、次戦はここまで開幕6連勝と勢いに乗る旭化成と対戦。片岡大洋、安井宏光のタイムリーで先手を奪い、3−1で勝利。旭化成の連勝をストップさせた。しかし、最終日の大阪桃次郎戦では、先発・高橋速水が初回に5連打を浴びていきなり3点を失うなど試合を作れず、0−9の完敗。今節の最終戦となったジェイテクト戦では、4本の本塁打を含む19安打の猛攻で15−0の6回コールド勝ちを収め、3勝2敗と勝ち越しはしたものの、もう一つ波に乗り切れない。今節は「二枚看板」の一人、山尾竜則が不在であったため、高橋速水が全5試合を一人で投げ抜かねばならず、タフな試合展開が続くことは十分に予想されたが、旭化成の連勝をストップさせる「大きな1勝」を挙げたかと思えば、大阪桃次郎に0−9で完敗し、あっさり敗れるなど、安定感に欠ける試合運びがやや気になるところであった。第3節以降はこの好不調の波をなくし、いかに粘り強い戦いを継続させていけるかが、勝利へのカギとなりそうだ。

 攻守にタレントを揃えながらも、第1節では1勝3敗と苦しみ、出遅れていた大阪桃次郎は、初日の旭化成戦に、激しい打ち合いの末、10−11のサヨナラ負けを喫し、3年連続の決勝トーナメント進出に向けて早くも「崖っぷち」に追い込まれたが、その後は何とかチーム状態を立て直し、4連勝。今節勝ち星を稼いで通算5勝4敗まで持ち直し、何とか上位争いに踏み止まった。
 前節高知パシフィックウェーブとともに3勝1敗の好スタートを切っていたNeo長崎は、今節上位チームとの対戦で投手陣が打ち込まれ、5試合で計37失点を喫するなど2勝3敗の負け越し。今シーズン新加入した「期待の新戦力」伊藤啓浩も、前節のダイワアクト戦に続き、今節も平林金属、旭化成といった力のあるチームとの対戦では結果を残せず、今後の戦いに向けて、不安を感じさせるピッチング内容となった。5年ぶりの決勝トーナメント進出を果たすためには、引き続き、「投手陣の奮起」がカギとなりそうだ。

 この他、第2節では、前節を2勝1敗で勝ち越した平林金属が、投打に浮き沈みの激しい試合展開で勝ち星を伸ばせず、2勝4敗と負け越し、通算4勝5敗。前節、大阪桃次郎を破る「金星」を挙げたオール福岡は、今節を1勝4敗で終え、通算2勝7敗。今シーズン日本リーグ新加入のウエストSBCは、初日のジェイテクト戦に5−0、2日目のオール福岡戦に8−5で勝利し、今節2勝を挙げたが、最終的には2勝4敗で負け越し、通算2勝7敗。開幕4連敗を喫し、苦しい戦いの続いていたジェイテクトは、初日のオール福岡戦に5−3で勝利し、今シーズン初勝利を飾ったが、通算1勝8敗と依然厳しい状況が続いている。

 男子西日本リーグ第2節、各チームの成績は下記の通りで、第3節は9月3日(土)・4日(日)の2日間、佐賀県佐賀市・佐賀市健康運動センターにおいて開催される。


■第40回日本男子ソフトボール西日本リーグ
第2節終了時 全チーム成績

ダイワアクト 8勝1敗
旭化成 7勝1敗
高知パシフィックウェーブ 6勝3敗
大阪桃次郎 5勝4敗
Neo長崎 5勝4敗
平林金属 4勝5敗
オール福岡 2勝7敗
ウエストSBC 2勝7敗
ジェイテクト 1勝8敗