第39回 日本男子ソフトボール西日本リーグ第2節 (2010.6.1) 


「絶対的エース」アンドリュー・カークパトリックを
擁するダイワアクトが9勝1敗で単独首位に!

豪華なタレントを揃える大阪桃次郎。
今節2日目までは順調だったが……

高知パシフィックウェーブは高橋速水の加入で
投手陣に「余裕」ができ、さらに上位を狙う!

初の決勝トーナメント進出を狙う旭化成。
アグレッシブな戦いで6勝5敗の4位につける

5勝5敗のNeo長崎

5勝6敗の四国生コンSBC

同じく5勝6敗の平林金属。最終節では、決勝
トーナメント進出を巡る争いが激化しそうな気配

今節勝ち星なしの5連敗に終わったジェイテクト

今節初戦で今シーズン初勝利を挙げたオール福岡。
待望の1勝を挙げたが、その後、4連敗で1勝10敗

 

ダイワアクトが9勝1敗で単独首位に立つ!


 第39回日本男子西日本リーグ第2節が、5月28日(金)〜30日(日)の3日間、大阪府大阪市・舞洲運動広場を会場に開催された。

 第1節でともに4勝1敗と「開幕ダッシュ」に成功し、好スタートを切ったダイワアクトと大阪桃次郎の両チームは、今節2日目まではともに4連勝。ダイワアクトは初日、Neo長崎に2−0、平林金属に2−0と2試合連続の完封勝ち。2日目もジェイテクトに9−1、オール福岡に10−0で大勝し、順調に勝ち星を重ねた。
 一方、大阪桃次郎は今節初戦の四国生コンSBC戦を9−4で打ち勝ち、続く旭化成戦ではエース・中村健二がノーヒット・ノーランを達成する快投。3−0で快勝すると、2日目も平林金属に2−1、ジェイテクトに8−1で連勝。ついに今節最終日、ダイワアクトと大阪桃次郎の直接対決を迎えることになった。
 「首位決戦」となった「大一番」は、第1節での「直接対決・第1ラウンド」をすでに4−1で制しており、やや余裕のあるダイワアクトが「絶対的エース」アンドリュー・カークパトリックを温存。田中亮多を先発に立てた。対する大阪桃次郎もエース・中村健二ではなく、「もう一人のエース」中島幸紀が先発。両チーム、今後の優勝争い、あるいは決勝トーナメントでの戦いを見据え、手の内を探り合うような形で試合がスタートした。
 先手を取ったのは大阪桃次郎。初回、その田中亮多の立ち上がりを攻め、3点を先制。3回表に2点を返され、1点差に詰め寄られたが、その裏すぐに2点を加え、3点リードのまま、試合は終盤を迎え、このまま大阪桃次郎が逃げ切るかと思われた。しかし、6回表、ダイワアクトがリリーフした中村健二を攻め、一挙5点を奪う猛攻。一気に試合をひっくり返し、7−5の逆転勝ち。ダイワアクトが「首位攻防戦」の大一番を制し、今節無傷の5連勝。通算成績を9勝1敗まで伸ばし、初の「西日本リーグ制覇」へ向け、大きく前進した。

 一方、初の「西日本リーグ制覇」「決勝トーナメント連覇」を狙い、「地元で首位進出!」と意気込んでいた大阪桃次郎は、ダイワアクトとの「首位決戦」に敗れ、このショックが尾を引いたのか、今節最終戦の高知パシフィックウェーブ戦も、初回に1点を先制しながら、自慢の「二枚看板」中村健二、中島幸紀が高知パシフィックウェーブ打線に打ち込まれ、7失点。「現役日本代表」「現役ニュージーランド代表」や日本代表候補、U19日本代表に名を連ねた「ビッグネーム」をズラリと揃えた強力打線も、高知パシフィックウェーブの「期待のルーキー」高橋速水を攻め切れず、2−7で敗れ、痛い連敗。優勝争いから大きく後退した。

 逆に、この大阪桃次郎を破った高知パシフィックウェーブは、今節を4勝1敗で乗り切り、通算8勝3敗。大阪桃次郎と同率に並び、2位に躍進した。「次世代のエース」高橋速水の加入で、ここ数年一人で投手陣を支えていた山尾竜則の負担が軽減され、今節は二人揃って2勝を挙げ、好位置をキープしている。「伝説的強打者」岡本友章、「右の大砲」小野洋平が打線の「核」となる攻撃面には、もともと定評があるだけに、投手陣の踏ん張り次第では、さらなる躍進も期待できそうだ。

 これに続くのは、6勝5敗の旭化成。旭化成もチームを引っ張るキャプテンであり、「現役日本代表」のスラッガー・松岡真央を打線の中軸に据え、破壊力のある打線には定評がある。現在4位のこの位置を守り、初の「決勝トーナメント進出」を実現させるためには、投手陣の踏ん張りが今後の「カギ」となりそうだ。
 この旭化成を含め、「決勝トーナメント進出」を巡る4位争いは混戦状態。5勝5敗のNeo長崎、5勝6敗の四国生コンSBC、平林金属が僅差で追っており、最終節でどれだけ勝ち星を積み上げることができるかが勝負になる。

 第1節で1勝4敗と出遅れたジェイテクトは今節も振るわず、勝ち星なしの5連敗。5試合で53失点では5連敗も致し方ないといったところか。
 一方、開幕6連敗と不振を極めていたオール福岡は、今節初戦の平林金属戦に3−2で競り勝ち、今シーズン初勝利。これでリズムを取り戻すかと思われたが、その後は4試合連続の二桁失点。1勝10敗と苦しい状況は変わっていない。
 第2節終了時点での、各チームの成績は下記の通りで、第3節(最終節)は10月10日(日)・11日(月)の両日、岡山県新見市で開催される。いよいよリーグもクライマックスを迎え、各チームの争いはさらに激しさを増していくことだろう。ダイワアクトの初優勝か。大阪桃次郎、高知パシフィックウェーブの逆転優勝か。それとも思わぬ伏兵が優勝争いをかき回すのか。最後の最後まで目の離せない熱戦が展開されることだけは間違いなさそうだ。各チームの「ラストスパート」に期待しよう!


■第39回日本男子ソフトボール西日本リーグ 第2節終了時点 全チーム勝敗・順位

ダイワアクト 9勝1敗
大阪桃次郎 8勝3敗
高知パシフィックウェーブ 8勝3敗
旭化成 6勝5敗
Neo長崎 5勝5敗
四国生コンSBC 5勝6敗
平林金属 5勝6敗
ジェイテクト 1勝9敗
オール福岡 1勝10敗