第38回 日本男子ソフトボール西日本リーグ第2節 (2009.6.8) 


大阪ツヅキグローバルが
通算成績5勝1敗で好調を維持!

地元開催となった高知パシフィックウェーブは今節4勝1敗
4年ぶりの西日本リーグ制覇を狙う

第1節で全勝スタートを飾った
ダイワアクトは今節2敗を喫したが
アンドリュ−・カークパトリックは健在

通算成績4勝3敗のNeo長崎
上位に踏み止まれるか

旭化成は今節2勝3敗と負け越し……
初の決勝トーナメント進出はなるか

昨年西日本リーグに参入した四国生コンSBC
虎視眈々と上位を狙う

今シーズン新規参入の大阪桃次郎
個々の選手は豪華な顔ぶれが揃っている
(画像は現役ニュージーランド代表のドニー・ヘイル)

昨年の日本リーグ決勝トーナメントを制した平林金属は
開幕から厳しい戦いが続く……

次節(第3節)は最終節
全10チームが「最後の戦い」に臨む!

大阪ツヅキグローバルが5勝1敗
高知パシフィックウェーブ、ダイワアクトが5勝2敗に!



 第38回日本男子西日本リーグ第2節が、6月5日(金)〜7日(日)の3日間、高知県高知市・春野総合運動公園において開催された。
 第2節では、前節(第1節)でともに全勝スタートを切っていたダイワアクト、大阪ツヅキグローバルが好調を維持。最終日(第3日目)には、ここまで1敗同士のこの両チームが激突し、大阪ツヅキグローバルが1−0で直接対決に勝利。大阪ツヅキグローバルが通算成績を5勝1敗、ダイワアクトが通算成績を5勝2敗とした。
 また、第1節で1勝1敗のスタートを切っていた高知パシフィックウェーブが、地元開催となった今節、大観衆の声援に応え、4勝1敗と白星を重ね、通算成績を5勝2敗まで伸ばし、最終節(第3節)に向けて優勝争いに一気に食い込んできた。

 今シーズン西日本リーグ「4連覇」をめざす大阪ツヅキグローバルは、今節初日に昨年の日本リーグ決勝トーナメントを制した平林金属と対戦。石村寛、デイビッド・バトラーの本塁打などで序盤から得点を重ね、7−3で勝利を飾ると、2日目には第1節で全勝スタートを切り、ここまで負けなしの旭化成と対戦。いきなり互いに点を取り合う立ち上がりとなったが、大阪ツヅキグローバルか試合終盤にかけて本領を発揮。監督兼任でチームを引っ張る長秀一の本塁打で試合の流れを引き寄せると、その後は自慢の“強力打線”が小刻みに得点を重ね、エース・照井賢吾を援護。終わってみれば7−2で圧勝した。
 続くNeo長崎戦では、やや連戦の疲れが出たのか1−8と敗れはしたものの、3日目の優勝を争う当面のライバル・ダイワアクト戦では、現役オーストラリア代表のアンドリュー・カークパトリックを相手に息詰まる投手戦を展開。今年「日本代表」に選出され、7月に開催される第12回世界選手権での活躍が期待されているエース・照井賢吾が「意地」のピッチングを見せ、カークパトリックに投げ勝ち、完封勝利。今節の“山”となった優勝を争うライバルとのこの「直接対決」を制し、今節3勝1敗で通算成績を5勝1敗まで伸ばした。
 昨年から、西日本リーグでは抜群の安定感を誇ってきたエース・照井賢吾が、今節はダイワアクトとの最終戦を除き、いずれも立ち上がりで失点するなどやや不安を感じさせる場面も見られたものの、勝負どころでの投・打にわたる“試合巧者”ぶりはさすがで、「王者の貫禄」を感じさせる。「小技」「一発」を持ち合わせた自慢の“強力打線”は相変わらず健在なだけに、最終節となる次節(第3節)でも確実に白星を積み重ねそうである。

 第1節では開幕3連勝。今シーズン現役オーストラリア代表の大型左腕・アンドリュー・カークパトリックを獲得し、初の西日本リーグ制覇をめざすダイワアクトは、今節初日に地元・高知パシフィックウェーブと対戦。そのアンドリュー・カークパトリックが、この試合自ら本塁打を放つなど、投・打にわたる活躍で3−0と勝利を飾り、快調な滑り出しを見せたかに思われたが、2日目の大阪桃次郎戦では、頼みの打線が「日本代表」でもある大阪桃次郎の先発・中村健二に抑え込まれ、0−3の完封負けを喫し、ついに今シーズン初黒星。3日目の旭化成戦では、立ち上がりから効果的に長打を放ち、序盤から大きくリードを奪い、6−0の快勝。この勝利で勢いを取り戻し、今節最終戦となった優勝を争うライバル・大阪ツヅキグローバルとの直接対決に臨んだが、この試合も大阪ツヅキグローバルのエース・照井賢吾の前にまたしても打線が沈黙。エース・アンドリュー・カークパトリックを援護できないまま、0−1の完封負けで今シーズン2敗目を喫した。
 今節を終えて通算成績5勝2敗と、初の西日本リーグ制覇に向けて、最終節での戦いに注目が集まるダイワアクト。今シーズン新加入のエース・アンドリュー・カークパトリックは、投・打において絶対的な「力」を有しているだけに、最終節では他のメンバーの奮起が“カギ”になりそうである。また、今シーズンから移籍し、監督兼任でチームを引っ張っている松浦和志を中心に、「日本代表」の経験を持つ田中紘一郎、打線のリードオフマン・深川清一郎ら、他のメンバーも勢いのあるタレントが揃っており、初の西日本リーグ制覇も十分に期待できるといっていいだろう。

 また、今節地元開催となった高知パシフィックウェーブは、初日のダイワアクト戦で0−3の完封負けを喫し、黒星スタートとなったが、2日目の四国生コンSBC戦で1−0の完封勝利を飾り、続く平林金属戦でも常に先手を取る試合展開で、苦しみながらも5−4で勝利。3日目のNeo長崎戦では、エース・山尾竜則が序盤で4点を失い、劣勢に立たされたが、詰めかけた大観衆の声援にも後押しされ、中盤から打線が反撃。安井宏光、川村真司、金尾純、小野洋平の計4本の本塁打を浴びせ、計14点を奪い両チーム合わせて21得点の乱打戦に勝利。この勢いで最終戦のジェイテクト戦にも、7−3で勝利を飾り、今節4勝1敗で通算成績を5勝2敗まで伸ばした。
 これまで投手の「柱」としてチームを支えていた大木彰人が、昨シーズン限りでチームを離れたため、今シーズンチームの投手はエースの山尾竜則のみ。最終節で4年ぶりの西日本リーグ優勝を狙うためには、その山尾竜則の踏ん張りがカギとなりそうでる。

 この他第2節では、第1節で期待されながらも連敗スタートを喫した大阪桃次郎が、試合を重ねるごとにコンディションを上げ、今節3勝1敗。中村健二、中島幸紀の「二枚看板」、現役ニュージーランド代表のドニー・ヘイル、元気な若手・筒井拓友、澤田優生らがその力を見せはじめ、通算成績を3勝3敗とし、第3節に向けて期待の膨らむ戦いぶりを見せた。
 一方、昨年の日本リーグ決勝トーナメントの覇者・平林金属は、第1節の連敗スタートから立ち直ることができず、今節も1勝3敗と苦しい戦いが続き、まさかの展開で通算成績1勝5敗と決勝トーナメント進出に向けて崖っぷちの状態。地元開催となる最終節(第3節)にすべてをかける。
 男子西日本リーグは次節(第3節)が最終節となり、いよいよ決勝トーナメントに進出する4チームが出揃うことになる。全10チームの意地とプライドをかけた「最後の戦い」に注目したい!
 第2節終了時、全チームの成績は下記の通りで、第3節は9月5日(土)・6日(日)の両日、岡山県新見市において開催される。


■第2節終了時、全チーム成績

大阪ツヅキグローバル 5勝1敗
高知パシフィックウェーブ 5勝2敗
ダイワアクト 5勝2敗
Neo長崎 4勝3敗
旭化成 4勝3敗
四国生コンSBC 3勝3敗
大阪桃次郎 3勝3敗
オール福岡 3勝4敗
平林金属 1勝5敗
ジェイテクト 0勝7敗