第38回 日本男子ソフトボール東日本リーグ第2節 (2009.6. 8) 


デンソー、猛打で首位の座を堅持!

織機は今節1勝3敗。苦しい試合が続いた

トヨタは5勝3敗で同率2位につけた

ホンダは全勝のデンソーに土をつけたが……

埼玉は投手陣の踏ん張り次第で上位が狙える

攻守の中心としてエコデンを引っ張る枦山

ようやく今シーズン初勝利を挙げたYKK・良田


デンソー、7勝1敗で首位の座を守る!


 第38回日本男子ソフトボール東日本リーグ第2節は、6月6日(土)・7日(日)の両日、栃木県那須町・那須町中央運動公園野球場・自由広場を会場に開催された。

 結果は、昨年の東日本リーグの覇者であり、連覇を狙うデンソーが開幕7連勝。今節最終戦でホンダエンジニアリングに敗れ、連勝は「7」でストップしたものの、7勝1敗で首位の座を堅持。単独首位の座を守った。
 デンソーは、今節初戦の豊田自動織機戦で植松洋介、川田寛明の本塁打を含む5本の長打を放ち、大量10点を挙げ、5回コールド勝ち。続く埼玉県庁クラブ戦でも打線が爆発。中村和也の本塁打などで11−5と打ち勝ち、開幕からの連勝を「6」に伸ばすと、翌日のトヨタ自動車戦でも猛打爆発。久保田稔、松井徹也、川田寛明の本塁打を含む10本の長打を浴びせ、15−6と大勝。今節最終戦となったホンダエンジニアリング戦こそ、エース・村里和貴を温存し、13−21で敗れたが、日本代表の「三本柱」でもあるホンダエンジニアリング・浜口辰也から初回にいきなり4点を奪う猛攻は、今のデンソーを象徴する姿であり、敗れたとはいえ、その勢いを感じさせる試合内容であった。

 前節2位の豊田自動織機は、今節初戦のデンソー戦で0−10の5回コールド負け。勝てば首位に並ぶ「首位決戦」での大敗が響いたか、続くホンダエンジニアリング戦でも延長8回タイブレーカーにもつれ込む熱戦の末、2−3のサヨナラ負け。痛い連敗を喫し、翌日のYKK戦はエース・村上大和の力投で1−0の完封勝利を収めたものの、埼玉県庁クラブ戦では5回裏に先制点を奪いながら、6回表に6点を失い、逆転負け。今節1勝3敗と星を伸ばせず、通算4勝4敗で4位に後退した。

 2位につけたのは5勝3敗のトヨタ自動車、ホンダエンジニアリング。トヨタ自動車は、今節初戦の岐阜エコデンSC戦を11−2と大勝し、続くYKK戦は最終回の逆転で3−2と競り勝ち、翌日の埼玉県庁クラブ戦も先発・濱口寿二が4本の本塁打を浴びながらも完投。笠間弘太の本塁打、チームを引っ張るキャプテン・西森雄の活躍などで9−7の辛勝。苦しみながらも今節3連勝を飾り、開幕から無傷の連勝を続けるデンソーとの一戦に挑んだが、先発・横田祐助が、絶好調のデンソー打線につかまり、初回に6失点。懸命の反撃を試み、試合中盤は1点差に追い上げる粘りも見せたが、結局6−15の大敗。今節全勝はならず、3勝1敗で通算成績を5勝3敗とした。
 ホンダエンジニアリングは、今節初戦の豊田自動織機戦でエース・浜口辰也が力投。延長タイブレーカーにもつれ込む熱戦を制し、3−2のサヨナラ勝ち。続くYKK戦では打線が爆発。石井悠太、加藤一秀の本塁打などで大量9点を挙げ、投手陣を援護。9−2で快勝した。翌日、ここまで開幕7連勝と波に乗る首位・デンソーとの対戦では、初回にエース・浜口辰也が猛威を振るうデンソー打線に打ち込まれ、いきなりの4失点。苦しい試合展開となったが、打線が奮起。2回表に日本代表にも選出された若きスラッガー・浦本大嗣の本塁打などで一挙8点を挙げ、試合をひっくり返すと、その後も黒田友也の満塁本塁打を含む7本塁打を浴びせ、21−13で壮烈な打撃戦を制し、今節3連勝。首位を快走するデンソーの開幕からの連勝を「7」でストップさせ、「意地」を見せた。しかし、今節最終戦で岐阜エコデンSCに10−2と大敗。ようやく首位・デンソーの連勝を止めた直後の試合だっただけに、勢いを持続させたいところだったが、波に乗り切れず、今節3勝1敗。通算5勝3敗でトヨタ自動車と並んで同率2位となった。

 埼玉県庁クラブ、岐阜エコデンSCは3勝5敗の5位。埼玉県庁クラブは、初戦のデンソー戦で11失点、続く岐阜エコデンSC戦でも15失点、翌日のトヨタ自動車戦でも初回に2点を先制しながら、投手陣がこのリードを守り切れず、7−9の逆転負け。今節最終戦の豊田自動織機戦では、エース・吉形太佑が1失点の完投勝ち。もともと打線は強力なだけに、投手陣が踏ん張れれば、まだまだ上位に食い込む可能性は残されている。
 岐阜エコデンSCは、日本代表にも名を連ねる枦山竜児が今節4本塁打を放つ活躍を見せているが、YKKに今シーズン初勝利を献上したかと思えば、首位・デンソーの開幕からの連勝を止めたホンダエンジニアリングには10−2と大勝するなど、予測不能な戦いぶり。力はあるだけに、コンスタントにその力を発揮できるようになれば、決勝トーナメント進出も見えてくるのだが。

 開幕から連敗の続いていたYKKは、今節最終戦でようやく初勝利。岐阜エコデンSCに2点のリードを許す、苦しい試合展開であったが、コーチ兼任の茶谷克也の満塁本塁打などで6−2の逆転勝ち。嬉しい今シーズン初勝利を挙げた。今節も1勝3敗とはいえ、その内2試合は1点差負け。試合内容は決して悪くないだけに、最終節での巻き返しに期待したい。
 各チームの成績は下記の通りで、最終節(第3節)は、9月5日(土)・6日(日)、宮城県女川町で開催される。


1位 デンソー 7勝1敗
2位 トヨタ自動車 5勝3敗
ホンダエンジニアリング 5勝3敗
4位 豊田自動織機 4勝4敗
5位 埼玉県庁クラブ 3勝5敗
岐阜エコデンSC 3勝5敗
7位 YKK 1勝7敗