2006パシフィック男子ソフトボール国際大会 in 仙台 |
開催地:仙台
大会期日:2006年5月3日(水)〜5月6日(土)
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最 終 順 位 |
優勝 |
ニュージーランド |
準優勝 |
日本 |
3位 |
オーストラリア |
4位 |
サモア |
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最高殊勲選手賞 トーマス・マケア(ニュージーランド)打率5割 6本塁打 12打点
最優秀投手賞 ジェレミー・マンリー(ニュージーランド)防御率0.00
最優秀打撃賞 ドニー・ヘイル(ニュージーランド)打率6割6分7厘
優秀選手賞 トラヴィス・ウィルソン(ニュージーランド)打率5割
石村 寛(日本)打率4割
マイク・ハロー(オーストラリア)打率4割
クゥート・アラン(サモア)打率3割8分9厘
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■大会第1日(5月3日/水):予選リーグ第1戦
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日 本 |
0 |
2 |
0 |
1 |
1 |
0 |
0 |
4 |
オーストラリア |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
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(日)○浜口(7回)−山崎(7回)
(A)●クークゥパトリック(7回)−ギブソン(7回)
〔本塁打〕溝口(日)〔二塁打〕溝口、石村(日)
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▲日本はエース・浜口が1失点の完投勝利!
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▲4回表、8番・溝口が貴重な追加点となる本塁打を放つ
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予選リーグ第1日、日本は第2試合に登場。この日の第1試合でサモアを3?0で破ったオーストラリアと対戦した。
先攻の日本は2回表、敵失と7番・山崎の内野安打、盗塁で無死二・三塁の絶好機をつかむと、相手投手のイリーガルピッチで労せずして1点を先取。さらに8番・溝口がセンターの頭上を越える二塁打を放ち、この回2点を先制した。
その裏、オーストラリアもすぐに反撃。四球、ワイルドピッチ、内野安打で無死一・三塁とし、ダブルスチールを仕掛け、1点を返した。次打者の内野ゴロで一死三塁とした後、7番・ギブソンは浅いレフトフライ。三塁走者はタッチアップから本塁を狙ったが、レフト・鈴木の好返球で楽々タッチアウト。このプレーが一度はオーストラリアに傾きかけた試合の流れを日本に引き戻した。
日本は4回表、二死走者なしから8番・溝口がレフトスタンドへホームラン。貴重な追加点を挙げると、5回表には、この回先頭の1番・石村がセンター前にはじき返し、好判断で二塁を陥れ、続く2番・西森が手堅く送り、3番・鈴木がセンター前へタイムリー。理想的な試合展開でオーストラリアを突き放した。
投げては、先発・浜口が気合いのピッチング。“エース”として期待された男がその期待に応え、オーストラリア打線を4安打1失点に抑え込み、見事な完投勝利を挙げた。
■第1戦スターティングラインアップ
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ポジション |
選手名 |
|
1番 |
ライト |
石村 寛 |
(大阪ツヅキグローバル) |
2番 |
セカンド |
西森 雄 |
(トヨタ自動車) |
3番 |
レフト |
鈴木 周平 |
(大阪ツヅキグローバル) |
4番 |
DP |
小野 洋平 |
(高知パシフィック
ウェーブ) |
5番 |
ショート |
枦山 竜児 |
(西日本シロアリ) |
6番 |
サード |
坂井 貴之 |
(USC浦安) |
7番 |
キャッチャー |
山崎 泰稔 |
(西日本シロアリ) |
8番 |
ファースト |
溝口弘一郎 |
(Neo長崎) |
9番 |
センター |
横山 拓 |
(西日本シロアリ) |
DEFO |
ピッチャー |
浜口 辰也 |
(ホンダエンジニアリング) |
|
※選手交代
5回表 小野OUT→中村 和也(デンソー)IN ※代打
7回表 横山OUT→片岡 一人(高知パシフィックウェーブ)IN ※代打
西森OUT→塚本 正和(日新製鋼)IN ※代打
7回裏 片岡OUT→横山再出場でセンター
代打・塚本がそのままセカンドへ

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■大会第1日(5月3日/水):予選リーグ第2戦
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
計 |
日 本 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
ニュージーランド |
0 |
2 |
0 |
5 |
X |
7 |
|
※大会規定により5回得点差コールド
(日)●村里(3回2/3)・山尾(0回1/3)?山崎(5回)
(N)○マンリー(5回)?シャノン(5回)
〔本塁打〕キャスリー、ヌクヌク、マーティン(N)〔二塁打〕ウィルソン(N)
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▲日本は村里を先発に立てたが……
|
 |
▲王者・ニュージーランドの強さばかりが目立った
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強い。あまりに強い……。初戦のオーストラリア戦を快勝し、意気上がる日本だったが、世界選手権3連覇を継続中、「世界最強」のチーム・ニュージーランドにはまったく歯が立たなかった。
日本の先発は村里。初回は無難な立ち上がりを見せたものの、2回に早くもつかまる。ニュージーランドは2回裏、二死走者なしから7番・ヘイルが火の出るような当たりのレフト前ヒット。続く8番・キャスリーがレフトスタンドへ文句なしのツーランホームラン。
村里も3回裏は二死満塁のピンチをどうにか凌いだが、4回裏にまたも一発攻勢を浴び、本のホームランで5点を失い、屈辱のコールド負けを喫した。
日本は打線も完全に沈黙。ノーヒットでは打つ手もなく、どうすることもできなかった。
村里の調子が悪かったとは思えない。ニュージーランド打線の驚異的な破壊力の前に持ちこたえることができなかったが、投球内容は決して悪くはなかった。むしろ上手く投げている印象さえあったのだが……。1番から9番まですべての打者がオーバーフェンスできるパワーを持ち、しかもそれが単なる一発屋ではなく、確かなバッティング技術に裏打ちされている。正直、ただただ唖然、茫然とするしかないほど、その実力はズバ抜けている。どこにも「穴」は見当たらず、負ける姿は想像できないが……。
とにかく日本は投手陣が踏ん張り、日本が望むロースコアでの競り合いに持ち込まない限り勝機はない。3点差以内の競り合いに持ち込むことができれば、「何かが起きる」予感もあるのだが……。
ニュージーランドはこの日の最終試合でもサモアを11?0のコールドで粉砕した。死角は今のところ微塵も見当たらない。
■第2戦スターティングラインアップ
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ポジション |
選手名 |
|
1番 |
ライト |
石村 寛 |
(大阪ツヅキグローバル) |
2番 |
セカンド |
西森 雄 |
(トヨタ自動車) |
3番 |
レフト |
鈴木 周平 |
(大阪ツヅキグローバル) |
4番 |
DP |
中村 和也 |
(デンソー) |
5番 |
ショート |
枦山 竜児 |
(西日本シロアリ) |
6番 |
サード |
坂井 貴之 |
(USC浦安) |
7番 |
キャッチャー |
山崎 泰稔 |
(西日本シロアリ) |
8番 |
ファースト |
溝口弘一郎 |
(Neo長崎) |
9番 |
センター |
横山 拓 |
(西日本シロアリ) |
DEFO |
ピッチャー |
村里 和貴 |
(デンソー) |
|
※選手交代
4回裏 村里OUT→山尾 竜則(高知パシフィックウェーブ)IN ※投手交代
西森OUT→塚本 正和(日新製鋼)IN ※守備交代
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■大会第2日(5月4日/木):予選リーグ第3戦
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
サモア |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
2 |
日 本 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
X |
3 |
|
(S)●シャノン(6回)−ニーミア(6回)
(日)○飯田(6回)・浜口(1回)−山崎(7回)
〔本塁打〕アラン(S)〔二塁打〕ルートン(S)小野2、坂井(日)
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▲日本はベテラン・飯田が力投!
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 |
▲日本・小野は2本の二塁打を放つなど、4番らしい働きで勝利に貢献した
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日本の先発はベテラン・飯田。昨日のニュージーランド戦で屈辱のコールド負けを喫しているだけに、その立ち上がりが注目された。しかし、試合開始直後の初球を狙われ、1番・アランにまさかのプレーボールホームラン。早くも1点を追う展開となってしまった。
サモアの先発は日本が苦手とする左腕・シャノン。苦しい展開になるかと思われたが、2回裏に反撃。この回先頭の4番・小野がセンター頭上を越える二塁打で出塁。続く5番・枦山が追い込まれながらもしぶとくセカンドゴロを転がし、一死三塁とチャンスを広げ、勝負強い6番・坂井がライトオーバーの二塁打を放ち、同点に追いついた。
この打線の援護に飯田が応える。2回以降は立ち直り、7三振を奪う力投。サモア打線に追加点を許さず、1?1の同点のまま、試合は終盤6回裏、日本の攻撃を迎えた。
日本はこの回先頭の3番・鈴木がサードゴロ失策で二塁まで進み、4番・小野がツーストライクと追い込まれながら左中間へ勝ち越しの二塁打。さらに敵失、内野ゴロの間に貴重な1点を加え、2点のリードを奪った。
最終回、日本は力投の飯田に代え、エース・浜口を投入。1点を失ったものの、気迫でサモア打線の最後の反撃を断ち切り、日本に2勝目をもたらした。
■第3戦スターティングラインアップ
|
ポジション |
選手名 |
|
1番 |
ライト |
石村 寛 |
(大阪ツヅキグローバル) |
2番 |
センター |
横山 拓 |
(西日本シロアリ) |
3番 |
レフト |
鈴木 周平 |
(大阪ツヅキグローバル) |
4番 |
DP |
小野 洋平 |
(高知パシフィック
ウェーブ) |
5番 |
ショート |
枦山 竜児 |
(西日本シロアリ) |
6番 |
サード |
坂井 貴之 |
(USC浦安) |
7番 |
キャッチャー |
山崎 泰稔 |
(西日本シロアリ) |
8番 |
ファースト |
溝口弘一郎 |
(Neo長崎) |
9番 |
セカンド |
塚本 正和 |
(日新製鋼) |
DEFO |
ピッチャー |
飯田 邦彦 |
(日新製鋼) |
|
※選手交代
7回表 飯田OUT→浜口 辰也(ホンダエンジニアリング)IN ※投手交代

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■大会第2日(5月4日/木):予選リーグ第4戦
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
ニュージーランド |
2 |
1 |
0 |
1 |
1 |
0 |
2 |
7 |
日 本 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
|
(N)○ゲイガー(7回)−ラトゥ(7回)
(日)●中島(4回)・山尾(3回)−山崎(7回)
〔本塁打〕へイル、リガー、ウィルソン(N)〔二塁打〕ウィルソン、ローナ(N)
 |
▲またしてもニュージーランドが日本の前に立ちはだかった
|
 |
▲日本は期待の若手・中島を先発させたが……
|
この日の第2試合では、ニュージーランドがオーストラリアに初回に5点を失いながら、強力打線の活躍でジリジリと反撃。終盤6回表、1番・マケアのホームランで5?5の同点に追いつき、タイブレーカーの末、マケアの2打席連続ホームランなどで終わってみれば9?5の圧勝。ソフトボールの常識や既成概念を打ち破る豪快な勝ちっぷりで3連勝を飾った。 第3試合では、サモアがエース・シャノンの力投で7回二死まで1?0とリードしながら、まさかの逆転負け。オーストラリアは通算成績を2勝2敗とし、サモアは勝ち星なしの4連敗となってしまった。
日本は、第4試合でここまで3戦全勝のニュージーランドと対戦。昨日、屈辱的なコールド負けを喫しているだけに、何としてもその借りを返したいところだ。
日本の先発は中島。期待の若手が王者・ニュージーランド相手にどんなピッチングを見せるか注目が集まった。中島は1番、2番を簡単に打ち取り、リズムに乗るかと思われたが、3番・ウィルソンがしぶとく一・二塁間を破り、4番・ヘイルに弾丸ライナーでレフトスタンドへ運ばれ、早くも2点を失った。続く2回表にも9番・ラトゥの一発を浴び、またしても試合の主導権を王者・ニュージーランドに握られる展開となってしまった。 日本も初回の一死一・二塁、3回裏の二死一・二塁と反撃機を作りながら決定打を奪えず、結局6安打を放ち、毎回のように塁上を走者が賑わせながら、あと一本が出ず、無念の完封負け。コールド負けだけは免れたが、昨日と同じスコアで完敗を喫した。
確かにニュージーランドは強い。この日のオーストラリア戦が象徴するように、初回に5点を先制されながら、いとも簡単に逆転する驚異的な打撃力を封じる策は今のところ見当たらない。あえて弱点を探すとすれば、そのオーストラリア戦のでの5失点が示すように絶対的なエースが不在の投手陣ということになるが、これだけの打線に援護されていれば、少々の失点は気にすることなくノビノビと投げることができ、攻略は一層難しくなる。また、ただ打つだけのチームではなく、守備・走塁にもスキがないのだから、勝てる要素・可能性を見出すのは困難この上ないのだが……。
それでもこのまま終わるわけにはいかないのだ。日本もホスト国としての意地とプライドがあるはずだ。もう一度ファイナルでニュージーランドと対戦し、王者を慌てさせるような試合をしなければならない。それには投手陣が踏ん張り、あの強力打線を何としても3点以内に抑えること。まずこれが前提条件となる。ロースコアでの競り合いに持ち込めれば、初めて日本のよさ・特徴が生きる。
この日の試合でも、執拗にバント攻撃を仕掛け、機動力で揺さぶる姿勢は見えた。何とかしようという意図は確かに感じられた。ただニュージーランドに先手を取られ、主導権を握られた試合展開では、得意の小技も機動力もプレッシャーにすることはできない。ロースコアでの競り合いになってこそ、その真価が発揮されるのである。
まず明日、サモア、オーストラリアに勝ってニュージーランドとファイナルで再び戦ってほしい。
そして、人々の心に残る試合を展開してくれることを期待したい。
■第4戦スターティングラインアップ
|
ポジション |
選手名 |
|
1番 |
ライト |
石村 寛 |
(大阪ツヅキグローバル) |
2番 |
レフト |
鈴木 周平 |
(大阪ツヅキグローバル) |
3番 |
ショート |
枦山 竜児 |
(西日本シロアリ) |
4番 |
DP |
小野 洋平 |
(高知パシフィック
ウェーブ) |
5番 |
サード |
坂井 貴之 |
(USC浦安) |
6番 |
ファースト |
溝口弘一郎 |
(Neo長崎) |
7番 |
キャッチャー |
山崎 泰稔 |
(西日本シロアリ) |
8番 |
センター |
横山 拓 |
(西日本シロアリ) |
9番 |
セカンド |
西森 雄 |
(トヨタ自動車) |
DEFO |
ピッチャー |
中島 幸紀 |
(本田技研) |
|
※選手交代
5回表 中島OUT→山尾 竜則(高知パシフィックウェーブ)IN ※投手交代
7回裏 溝口OUT→中村 和也(デンソー)IN ※代打
〃 横山OUT→片岡 一人(高知パシフィックウェーブ)IN ※代打
 |
■大会第3日(5月5日/金):予選リーグ第5戦
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日 本 |
2 |
1 |
2 |
0 |
0 |
0 |
2 |
7 |
サモア |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
|
(日)○浜口(4回)・山尾(4回)−山崎(7回)
(S)●アプ(1回1/3)・スミス(5回2/3)−ニーミア(7回)
〔三塁打〕石村、片岡(日)〔二塁打〕ジェラード(S)
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▲3安打・3打点の活躍でチームを引っ張った石村
|
 |
▲リリーフで好投した山尾
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この日の第1試合、第2試合でニュージーランドがオーストラリア、サモアに連勝。6戦全勝の1位でファイナル進出を決め、オーストラリアが2勝3敗、サモアが5敗となり、ファイナル進出の可能性を残すのは日本とオーストラリアに絞られた。
ここまで2勝2敗の日本は、まだ勝ち星のないサモアに確実に勝ち、有利な状態でオーストラリアとの“決戦”に臨みたいところだ。日本の先発はエース・浜口。その右腕にすべてが託された。
先攻の日本は初回、1番・石村がいきなりライトオーバーの三塁打を放ち、チャンスを作ると、敵失、四球などで一死満塁とし、5番・枦山が押し出しの四球を選び、労せずして先取点。二死後、7番・山崎がまたしても押し出しの四球を選び、この回2点を先制した。続く2回表には、この回先頭の9番・塚本が執念の内野安打。一塁へ気合いのヘッドスライディングでチームを勢いづけると、1番・石村が確実に送り、2番・横山がレフト前へタイムリー。3点目を挙げると、3回表には、6番・坂井が意表を突くセーフティーバントでチャンスを作り、8番・溝口のセンター前ヒット、9番・塚本の四球などで一死満塁とし、1番・石村が二・遊間を破り、2点を加えた。7回表にも、途中出場の8番・片岡の三塁打などで2点を加え、勝利を決定づけた。
守っては、エース・浜口が3回裏に1点を失ったものの無難に試合を作り、リリーフした山尾が3イニングを無失点に抑える好投。通算3勝2敗とし、ファイナル進出へ大きく前進した。
最終戦のオーストラリア戦を残す、日本のファイナル進出の条件は、オーストラリアに勝てば文句なしの単独2位でファイナル進出が決定。たとえ敗れた場合でも3勝3敗の同率で並び、2点差以内の敗戦であれば大会規定により失点差でファイナル進出が決まる。
予選リーグも残すところ1試合。いよいよ大詰めを迎えることになる。
■第5戦スターティングラインアップ
|
ポジション |
選手名 |
|
1番 |
ライト |
石村 寛 |
(大阪ツヅキグローバル) |
2番 |
センター |
横山 拓 |
(西日本シロアリ) |
3番 |
レフト |
鈴木 周平 |
(大阪ツヅキグローバル) |
4番 |
DP |
小野 洋平 |
(高知パシフィック
ウェーブ) |
5番 |
ショート |
枦山 竜児 |
(西日本シロアリ) |
6番 |
サード |
坂井 貴之 |
(USC浦安) |
7番 |
キャッチャー |
山崎 泰稔 |
(西日本シロアリ) |
8番 |
ファースト |
溝口弘一郎 |
(Neo長崎) |
9番 |
セカンド |
塚本 正和 |
(日新製鋼) |
DEFO |
ピッチャー |
浜口 辰也 |
(ホンダエンジニアリング) |
|
※選手交代
3回表 溝口OUT→片岡 一人(高知パシフィックウェーブ)IN ※代走
4回表 塚本OUT→西森 雄(トヨタ自動車)IN ※代打
4回裏 鈴木OUT→中村 和也(デンソー)IN ※レフト守備交代
代走・片岡がそのままファーストへ
代打・西森がそのままセカンドへ
5回表 浜口OUT→山尾 竜則(高知パシフィックウェーブ)IN ※投手交代
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■大会第3日(5月5日/金):予選リーグ第6戦
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|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
オーストラリア |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
日 本 |
2 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
3 |
|
(A)●フォルカード(7回)?ギブソン(7回)
(日)○飯田(7回)?山崎(7回)
〔本塁打〕シェイレス(A)〔三塁打〕小野(日)〔二塁打〕石村(日)
 |
▲初回、日本は三塁走者を三本間で挟殺し、ピンチを脱出! このプレーが試合の流れを決定づけた
|
 |
▲3回裏、無死三塁から2番・横山がキッチリ犠牲フライを打ち上げ、貴重な追加点
|
ファイナル進出をかけたオーストラリアとの“大一番”は、ベテラン・飯田が先発。数々の修羅場をくぐり抜けてきた右腕に日本の命運が託された。
この試合で3点差以上をつけて勝たなければファイナル進出がないオーストラリアがまず必死の攻勢をかける。初回、先頭のブルックスが四球で歩き、ワイルドピッチで無死二塁。ショートゴロの間に三塁へ進み、3番・ハローが浅いライトフライを打ち上げた。本塁突入は無理な位置と思われたが、三塁走者が迷った末に中途半端に飛び出し、三本間で挟殺。一瞬にしてダブルプレーとなり、このプレーが試合の流れを決定づけた。
こうなると試合の流れは日本。その裏、1番・石村が四球を選び、2番・横山が絶妙な送りバント。三塁線に転がった打球はライン上に止まり、無死一・二塁とチャンスを広げた。さらにワイルドピッチで二・三塁とした後、3番・鈴木がレフトへ犠牲フライを打ち上げ、まず1点を先制した。なお一死三塁とチャンスは続き、4番・小野が右中間を破る三塁打。貴重な追加点を挙げ、有利に試合を進めた。1点差に詰め寄られた4回裏には、この回先頭の1番・石村が三塁線を鋭く破る二塁打。ワイルドピッチで三塁へ進んだ後、2番・横山がレフトへキッチリと犠牲フライを打ち上げ、三塁走者が生還。再び2点差にリードを広げた。
守っては、ベテラン・飯田がこれまでのキャリアのすべてをぶつけるような気合いの力投。快速球が唸りを上げ、ライズ、ドロップが切れまくる。それを女房役のキャプテン・山崎が心憎いばかりのリードで引き出し、オーストラリア打線を翻弄。「勝利への執念」は次第に空回りし、それは「焦り」へと変わっていった。。
ベテランが試合の流れを作り、若い力の勢いが得点を生んだ。かつてないチームとしての一体感を持った日本代表が、ついにファイナルへの道を切り開いた。残る敵は王者・ニュージーランドのみ。今日のような試合ができれば……「世界最強」の王者が相手であっても、一太刀浴びせることができるはずだ。ここまで見出すことができなかった光明、一筋の光が今はハッキリと見える。明日のファイナルが初めて楽しみになってきた。
■第6戦スターティングラインアップ
|
ポジション |
選手名 |
|
1番 |
ライト |
石村 寛 |
(大阪ツヅキグローバル) |
2番 |
センター |
横山 拓 |
(西日本シロアリ) |
3番 |
レフト |
鈴木 周平 |
(大阪ツヅキグローバル) |
4番 |
DP |
小野 洋平 |
(高知パシフィック
ウェーブ) |
5番 |
ショート |
枦山 竜児 |
(西日本シロアリ) |
6番 |
サード |
坂井 貴之 |
(USC浦安) |
7番 |
キャッチャー |
山崎 泰稔 |
(西日本シロアリ) |
8番 |
ファースト |
溝口弘一郎 |
(Neo長崎) |
9番 |
セカンド |
塚本 正和 |
(日新製鋼) |
DEFO |
ピッチャー |
飯田 邦彦 |
(日新製鋼) |
|
予選リーグ最終順位
1位 ニュージーランド(6勝)
2位 日本(4勝2敗)
3位 オーストラリア(2勝4敗)
4位 サモア(6敗)
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■大会最終日(5月6日/土):順位決定戦(ファイナル/1位・2位戦)
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|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日 本 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
2 |
ニュージーランド |
2 |
0 |
0 |
3 |
0 |
0 |
× |
5 |
|
(日)●浜口(3回0/3)・村里(3回)?山崎(6回)
(N)○マンリー(7回)?シャノン(7回)
〔本塁打〕ヌクヌク、シャノン、キャスリー(N)
〔三塁打〕マケア、マックリーン(N)
〔二塁打〕山崎2(日)
 |
▲ニュージーランドは効果的な一発攻勢で日本を突き放す
|
 |
▲キャプテンとしてチームを引っ張った山崎。この試合でも2本の二塁打を放つなど気を吐いたが……
|
この日の第1試合、3位・4位決定戦はオーストラリアが8?1でサモアを下し、予選リーグの順位通りに3位の座を確保した。
いよいよファイナル。予選リーグ6戦全勝、総得点51、本塁打20、チーム打率3割5分と打ちまくった「世界最強」の王者・ニュージーランドに日本が挑んだ。
日本の先発はエース・浜口。しかし、その立ち上がりにニュージーランドの強力打線が容赦なく襲いかかった。後攻のニュージーランドは初回、1番・マケアがレフト前に詰まった当たりを打ち上げ、レフト・鈴木が果敢にダイビングキャッチを試みたがあと一歩およばず、結局これが三塁打となり、いきなり無死三塁のピンチを迎えた。ここで2番・ヌクヌクが浜口の投じた初球をとらえ、センターのはるか頭上を越える先制のツーランホームラン。アッという間に2点を先制した。さら二死一塁から6番・シャノンが再びセンターへホームラン性の打球を放ったが、これはセンター・横山がフェンスの向こう側に精一杯手を伸ばして好捕。早くも試合を決定づけかねない一発を無理矢理もぎとり、ギリギリの土俵際で何とか踏み止まった。
このプレーに勇気づけられた日本は3回表、予選リーグの対戦ではノーヒットに封じられたニュージーランド・マンリーを攻める。この回先頭の7番・山崎がセンター頭上を越える二塁打。8番・溝口のセカンドゴロで二塁走者・山崎が三塁寸前タッチアウト。ニュージーランドの好守の前にチャンスを逃したかに見えたが、1番・石村、2番・横山の連打で二死満塁。しかし、3番・鈴木がピッチャーゴロに倒れ、無得点。4回表にも一死から5番・枦山がセンター前へクリーンヒットを放ったが、6番・坂井が併殺打に打ち取られ、チャンスを生かすことができない。
こうなると今度はニュージーランドが息を吹き返す。4回裏、この回先頭の5番・マーティーンがピッチャー強襲安打で出塁すると、続く6番・シャノンが送りバント失敗でツーナッシングに追い込まれながらもセンターバックスクリーンへ貴重な追加点となるツーランホームラン。浜口をマウンドから引きずり降ろし、代わった村里にも8番・キャスリーが超特大の一発を浴びせ、日本を突き放した。
日本は6回表、二死一塁から5番・枦山が右中間へ運び、この打球をセンター・マケアが後逸する間に1点を返し、7回表にも7番・山崎のこの試合2本目となる二塁打を足掛かりに1点を返す粘りを見せたが反撃もここまで。ニュージーランドの効果的な一発攻勢の前に屈し、惜しくも準優勝に終わった。
予選リーグでは成す術なく敗れたが、このファイナルでは王者・ニュージーランドを慌てさせる場面もあった。しかし、最後までその強力打線を封じる策は見出せず、全得点をホームランで叩き出す長打力の差を見せつけられた試合であった。
せめて序盤だけでも無得点で乗り切っていたら、あるいはニュージーランドに追加点を奪われる前に1点でも返していたら、また違った試合展開もあったかもしれないのだが……。それでも圧倒的な力を見せた王者・ニュージーランドに一太刀は浴びせることができた。少なくとも今後に希望や期待の持てる試合内容であったことは間違いない。遥か遠く、次元の違う存在としか思えなかった王者の背中は、まだ手の届くところにある。今は確かにそう思える。ほんの少しだけではあるが……王者の背中が近づいた。この一戦はそんな手応えを感じさせてくれた。
■順位決定戦/ファイナル スターティングラインアップ
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ポジション |
選手名 |
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1番 |
ライト |
石村 寛 |
(大阪ツヅキグローバル) |
2番 |
センター |
横山 拓 |
(西日本シロアリ) |
3番 |
レフト |
鈴木 周平 |
(大阪ツヅキグローバル) |
4番 |
DP |
小野 洋平 |
(高知パシフィック
ウェーブ) |
5番 |
ショート |
枦山 竜児 |
(西日本シロアリ) |
6番 |
サード |
坂井 貴之 |
(USC浦安) |
7番 |
キャッチャー |
山崎 泰稔 |
(西日本シロアリ) |
8番 |
ファースト |
溝口弘一郎 |
(Neo長崎) |
9番 |
セカンド |
塚本 正和 |
(日新製鋼) |
DEFO |
ピッチャー |
飯田 邦彦 |
(日新製鋼) |
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※選手交代
4回裏 浜口OUT→村里 和貴(デンソー)IN ※投手交代
6回表 小野OUT→中村 和也(デンソー)IN ※代打
7回表 塚本OUT→西森 雄(トヨタ自動車)IN ※代打

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